欲がないと当たるというチケット。
欲まみれののぞコンはご用意されませんでしたが、星組新トップお披露目公演の、東京公演のS席で、友の会入会してはじめてチケットがご用意されましたので行ってまいりました。コロナ後初、お誕生日月の観劇で、プレゼントもらった気分でなんだかいつも以上にウッキウキでしたよ。
新生星組の印象
私が映像ではなく、生で星組公演を観劇した経験が、前トップコンビのサヨナラ公演のみってのも大きく影響しているのでしょうが……
キミたち、誰？…っていうくらい別モノ・別団体のような公演でした。
なるほど、真ん中のカラーが変わるから演出も変わるって、こういうことね……と当然のことを今更ながら、ほんとに強く強く感じた舞台でした。真ん中が躍るからそりゃその周りも踊るわけで…
星組ってなんでしょうね、言葉を選ばない表現でいうと、「５組中いちばんガラが悪い組」ってのが私の印象で。運動会の印象が大いに影響しているかもしれないけれど（笑）、体育会系といわれてきてますよね。ヤンキーって群れが好きで友達好きじゃん、そんな感じの組（個人の主観です）。
柚希礼音、次の北翔海莉、ひとつ前の紅ゆずる。
私の勝手な印象では、当時の組子が一番大変そうだなあ、と思うのは北翔時代でしょうか。
柚希時代は上下関係は大事としつつも、はっきりいって下の子はそこまで上の子・トップに構われていなさそう。
しかし北翔時代はそんなことも許されず、見逃してもらえなさそうな指導がトップからあったのではと思われる（生徒だけのおさらいなど、柚希時代とはちがうお稽古指導はあったというインタビューがありましたね）。
紅時代は柚希時代に近いのかなあと、詳しくはないですが、各自の努力を期待するって感じだったのかな。少なくとも舞台上で見られるのは何でもできる二番手礼真琴を、紅ゆずるは完ぺきに飼い慣らしていたし、下級生が前に前に出ようすることを歓迎していた雰囲気かなあ。
この紅ゆずるという元トップ。大人気スターの明日海りおにしろ、望海風斗にしろ、自分のキャラクタと好きな（あこがれる）男役像のギャップを埋めるのにもだもだしてたのに紅ゆずるは違った。自分の魅力をよくわかっていた人でしたね。
そしてその紅ゆずる時代に2番手として修業した礼真琴はどんなトップスターになるのだろう、という期待が、5か月前には満ちていました。
踊る新生星組
長い中断期間を経て、このお披露目公演は当初のものとずいぶん違った印象になったのでは、と思いました。
なんというか2年くらいロングランしてる海外の舞台を観ているような、完全なるパッケージをみたような……
スカステでも情報を見すぎちゃったのか、5か月分、新鮮味が薄れてました。この舞台のことを長期間訓練したのであろう、その成果が隅々まで出ているともいえるが。
お芝居でもショーでも、とにかく踊りが印象的でした。
目についたジェンヌさんは
まず舞空瞳ちゃん、あの笑顔は彼女の必殺技なんでしょうか。顔面引きつらないのかしらってくらい、ショーでは「あの笑顔」でしたね。
バキバキに踊る姿は、見ていてほんとに飽きなかったです。が、たぶんこの子はまだ表現力が足りない。先日真彩ちゃんのMSみちゃったから、差がはっきり感じられてしまった。むろんダンスはめちゃうま、可愛さ可憐さは素晴らしいですが。
他、目についたジェンヌさんについては、芝居でもショーでも天寿光希さんがなんか目立つというか、すぐどこにいるかわかる人ですね。別に格別好きとか好みじゃないけど、とにかく舞台上でどこにいてもすぐに気が付くので印象深かった。
あと、出てくるとなんか笑っちゃうくらい面白いのが愛月ひかる。いったいどうして彼女がこんなことになったのか、誰にも予想つかなかったんじゃないでしょうか。
私にとって愛月ひかるは「宙組の子」のイメージが強くて、あといい意味で鈍感力がすごそう。
でも星組で誰一人として、愛月ひかるの持つものと被る子がいないので、彼女が何してもよく見えた。
あと、下級生で一人二人、いいなって子がいたんですが名前と顔が一致せず。
トップスター礼真琴
ダンサータイプだからってのもあるんでしょうが、決め顔とか決めかたとか、柚希礼音ぽいなってのもわかる気がした。
視線配りも丁寧で、彼女の優等生ぶりが感じられました。
しかし礼真琴…、圧倒的に足りないのがラブですかねぇ……
紅ゆずるが綺咲愛里の頭をよくポンポンしてましたけど（私はそれに全く萌えなかったんだけど）、そこに流れる空気とか、なんか突如として紅ゆずるを照らすピンク色の明かりの幻、みたいなものがあって、それをオーラというのかもしれないが、礼真琴くんに最も足りていないものかもしれない。
さわやかすぎてまぶしいお芝居と、きりっとしているお披露目ショーだからってんでもないと思うんだけど、色気がないとは言わないが甘さがないなあって思いました。
某宙組マカゼさんが18禁トップなら、こちらの礼くんは全年齢対象。友情・努力・勝利。日曜朝8時からの放送でアニメ化しそうな新生星組だよ。
ダンサー同士のデュエダンとお芝居との差
ここ最近、お約束のように、娘役をくるくるするやーつをみんなやってますが、この二人のお披露目ショーのデュエダンにこれがなくって、逆にめちゃめちゃ好感度高い振り付けでした。あのくるくるは拍手のカツアゲみたいでイヤなんだよね。
体重が消えるリフトにホンモノ感ありましたねぇ。
お芝居もそうなんですが、この新しいトップコンビが絡むと、すごくうまいしキレイなんだけどちょっと無味乾燥。
ロクモの感想ブログを色々徘徊していたときに「この二人絡んでるようで絡んでない、互いを観てない芝居」みたいな意見がちらほらあって、そういうものかなと思ったんだけれど、その言葉をなんか思い出しました。
シズル感がないコンビ。今度ロミジュリやるらしいし、今後はそこ期待。
一番楽しかった瞬間
座席が1階前方下手端っこだったので、下手のはじっこにくるジェンヌさんが近かったんです。最寄りの席じゃないけどめちゃ近かった。
なので、銀橋に並ぶときも真ん中みるか、距離の近い目の前～横のジェンヌさんに拍手を送るか迷う迷う。
結局、下手ギリギリに並ぶ間近のジェンヌさんに注目して拍手を送ってましたが、ショーの最中なんどかファンサしてくれて、ウレシカッタ。生観劇の醍醐味。
