到底、チケットが取れる公演ではなかったので配信頼みだったけれども、こういう配信になるとは。
楽しみにしていた割に、自分の集中力があまりなくて(ガラコンからの連続視聴はやはりきつかった)、注意散漫で、あまり、肝心のストーリーとかテーマは、ほかの方々の感想を拝見してはじめて「へ~~ほおおおそうだったのかあ…」となる始末で…。
なのでいつかまたちゃんと、拝見したい作品。雰囲気は大変良くて、設立が最も新しい宙組がいま最も(唯一といってもいい)クラシカルなレガシーな宝塚歌劇公演ができるという評判には、首肯するばかり。
雰囲気しかはまらなかった
バレエリュスってきいたことはあったけれど、ニジンスキーのことがもっと出てくるのか、というかその要素いるのか?と、無教養な私にはピンとこなかった。
うわさのビリヤードのシーンは、こう、いい意味で無意味ですごく良かった。こういう要素こそ楽しい。何にでも伏線張られて意味を持たされると、観るこっちは疲れてしまう。
ホワイトチョコのホットショコラは甘ったるそうで、私は無理だな。でもスイスだもんね。
スーツは三揃いにお帽子まで。これを着こなすことがこの芝居の重要なところだろう。
役者はどうだったか
主演の真風涼帆の真骨頂というか、一番得意なやつだよなって思った。実にハマっていた。
あんな風に仕事半分とはいえ、心を殺さねば、なんていう現場でヒロインをナンパする手口の鮮やかさよ。
ヒロイン潤花は、雰囲気がよく合っていた。
ただ芝居は凡庸で舞空瞳と同じ病にかかっていると感じた。
台詞回しが一辺倒。一見すると上手なんだけれども…1シーンごとに切り取ればさほど気にならないものでも、二幕通して観ると、台詞の言い方、息遣いが皆おんなじで感情の抑揚が乗っておらず、全然伝わってこない。これからの成長で変わるかな。
劇場、芸術への想い
私は残念ながらこの芝居からの、そのメッセージはあまり上手く受け取れなかった。
けれども世相を反映させた、ストレートな情熱の舞台であったと思う。