隣のヅカは青い

ヅカファン歴は30年ほど。しかし観劇デビゥは2019年から。それほど遠い宝塚についてのブログです。

観劇こぼれ話~蒼穹の昴で観た珍妙な感覚

1年の観劇総括も簡単だけどやった!ヨシ!
となってから、ハッと思い出したことがあった。

タカラヅカを観はじめて、こんな風にみえたことはほぼ初。
むかーしむかし、初めてテレビで見たころも、こんな風に思わなかったんじゃないかしらっていう珍妙な体験を蒼穹の昴で体験したので記録しておく。

女の子たち

この日私は、友会で当たったS席のチケットで観劇していた。友会であたるS席はいつも大体、1階16列~あたりなのでその辺かな、なんて当日みたら、6列目。
6列目って実質SS席じゃんねっていう…。
東京の宝塚劇場の場合、センターブロック6列目までがSS席。私の席は、通路を挟んで数席下手側という、なんともオイシイS席であった。こんな場所はなかなか回ってこない。
そこからみる間近なジェンヌさんたち。私は視力があまりよくないのでオペラグラスと裸眼とで、ピントを合わせるのに少々苦労したし、マスクの下でなんどもカラあくびをして涙目になることで、裸眼でのピントが合うようにしたりと、そんな風にこの6列目という絶妙な近さで、何とかできるだけ裸眼でくっきりジェンヌちゃんたちを見つめてやろうと苦心していた。

すると不思議、どこの場面であったろうか、家臣その1とかその2とかの、控えている何気ない脇の男役たちが、どの場面であっても、群舞ですら、どう見てもかわいらしい女の子に見えた。

これは衝撃的な体験であった。

男役は男にはみえないが男役に見える問題

小学生の時に初めてテレビで見た宝塚も、なんというか、真っ赤な口紅をしてようが目の周りが青かろうが、彼らがやっている芝居の役に見えていたし、違和感はなかった。
舞台上の男役を見て「いや女じゃん」とは思ったことはなかったのである。

たとえば、お笑い芸人がコントとして雑な女装をしている場合、「いや、男じゃん」の雑な女装度合いが笑いにもつながるし、女といわれたら違和感しかないが、彼らがいざコントに入り込むと、うまい芸人のは見た目が雑な女装のままでもかわいい女としてこっちも受け止め始める。芝居が大事ってことなんだと思う。

男役として舞台で芝居中のタカラジェンヌの男役をみて、女の子っぽいなあ と思ったことはこれまでの一度もなかった。6列目よりもっと前で観劇した時も思わなかった。
でもこの日は、どの子もこの子も、なんだかとってもかわいい女の子に見えてしまった。

いつも通りに見えた人たちと、やたら可愛く目に映った子たち

彩風咲奈や、宦官という役の上性別があいまいな衣装(京劇のとか)が目立った朝美絢をはじめ芝居の中心を担う役をやっている男役たちは、いつも通り何の違和感もなくそのお役そのものとして存在していた。
ただ、脇を固める若手の男役たちが、とにっかくみんな「やたらきゅるんとかわいい女の子がボーイッシュな髪型でたたずんでいる」ようにみえてしまった。

私の目がどうかしていたか
単に雪組若手にかわいい子が揃っているからか
雪組の若手男役像がなんかそっち路線にいっているのか


はて……。

男役の練度というものは、たとえば専科と比べたらそりゃ差が歴然とするけれども、文化祭映像でもない限り、みんなちゃんと男役なんだけどなあ。
文化祭映像は、私は正直ちょっとこっちが恥ずかしくなるのであんまりみてられない。フレッシュ過ぎて。特定の学年とかではなく全部そう。

そういうのとも違う、私はこの日何かに目覚めたのかしらっていうくらいに、珍妙な感覚に襲われた。
次の雪組観劇でももし同じようにみえたなら、そのときこそは、私の目に映る雪組の若手男役はみんな女子過ぎるってことなんだろうけど…。
単にあれかな、キラキラしてたのかな……。いやあ、メモしておきたいくらいに不思議な感じだった。



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