星組、礼真琴卒業公演のムラ千秋楽をテレビで配信観劇。
区切りと言えば大きな区切りであり千秋楽は千秋楽なんだけれども、ご本人は通常営業でしたね。そして、そんなテンションに関係しているかしていないかはわからないけれども、公演を観ていて「ああ礼真琴って全然なんか、サヨナラではないんだなぁ」と。
最後に本人も「あと東京で6週間あると思ったら涙が引っ込んだ」と茶化していたけれども、一期一会を体現しているスターって感じで自分自身の卒業にひたるでもなく、感傷的になり過ぎず、観ていて安心する舞台だったなぁ。
カラっとしているとか楽しいテンションでとか、そういう次元のはなしではなく……
いい意味で淡々と粛々とお届けされるハイクオリティの舞台だった。ぶれない品質というんかなぁ。
阿修羅の、ではなく阿修羅城ね
元の舞台を知らず、予備知識なく観た「阿修羅城の瞳」。
二番手が女役で相手役ってまあいいもんだわねぇ~~。誰でもどの組み合わせでもできるかっつーとなかなかできないことだと思うの。
似合っていたというかお互い似合わせていたといおうか。実にいいもんだった!
配信視聴しながらSNS覗いてたら、オープニングといっていいシーンでのありちゃんの着物について「このシーンだけなんてもったいない」てつぶやきがあって、ちょっとびっくりした。
ほんとにあのシーンだけだった。マジもったいない。こういう演出ができるのも贅沢だわねぇ。
「阿修羅城でお待ちしておりますわ(ハート)」て台詞にもあったし城にいくんだなあなんて観ながら思ったけど、城ってでてきたっけ?ま、いいか…
いま観たものを反芻しながらこれを書いてるけれど、阿修羅の瞳じゃなく阿修羅城の、としたのってなんででしょうね。
そこにちゃんと意図があると思うけど、一度ボケっと観た限りではそこはよくわからんかった。
話も結構無茶展開というか、大衆娯楽展開というか、なにあの桜姫?安倍晴明も。なかなかの禁じ手ぶっこんできつつわちゃわちゃ楽しい感を出している作りだったので、
もしかしたら単なる語呂の問題だけかもしれないね、タイトル。
極美慎の魅力
花組異動するきわみ君に注目していたというか、いやおうなしに目立つポジにいた彼女。歌が弱いんだっけ?て思ってたけどそんなこともなかった。どこというなら芝居が弱いんかな。
似たようなポジで思い出す雪組縣千と脳内比較すると、うーん。どっちも舞台姿がいい…。スターとして恵まれているのはやっぱり間違いない。以前より骨太感がでてきて、これからがますます楽しみと思う。
極美慎の芝居でいうと、冒頭から派手な立ち回りがあり、主人公に粘着するコンプレックス男なんだけれども、衣装とカツラとメイクが着ぐるみみたいに見えたかなぁ。あのつんつん刺さりそうな髪や、大胆に書かれた眉毛が動いているように見えたらもっとしっくりいくんだろうなと思う。
サヨナラショーでほんの一言のセリフを再現した1789場面のきわみ君はたった一言なのにぐっと良かったから、本人と役との距離次第なのかもしれない。
とにかくも、目立っていたし舞台姿に目が行った。
うたち、やっと。
星組にいってから静かにそっと大事にされていたんかなっていうくらい、今作では芝居もショーも以前よりぐっと目立っていたねぇ。次期トップ娘が発表されたし、ようやくでしょう。
月組時代のうたちの魅力がどーんと、やっと解放されたっていうくらいの活躍で、桜姫のうまさなんかちょっとレベチうたちよ。
この先も楽しみでならない。
手厚いほのかちゃん
芝居でも娘2らしい重い役、ショーではトップスターと組み、エトワールも務め、これ以上ないくらいの手厚さ。
観ながら思ったのは、これが若手男役であれば「路線」といわれるような扱いを娘役の場合は「劇団愛が強い」とか言いがちなのかな?ということ「手厚い」とか。
この辺は細かいので界隈によって違うかもだけども、どんなスーパー娘役であれ男役路線スターのトップ就任計画ありきだから、ミズモノよね。
小桜ほのかのような実力派は大事な存在である一方で、トップ娘にならないタイプがこの「実力派」ってやつ。
彼女の専科異動はきっと何かの計画ゆえでしょうけれども、楽しみですねぇ。
にしても彼女だけでなく、退団者メンバーが星娘上級生ずらりだったんで、相当この星組の雰囲気は変わるのでは?娘役がこえー組の筆頭ってきいたことあるんだけど…どうなんでしょ。
礼真琴
生き生きしてたなあ。すべてのシーンでカッコイイ!これがもうなにより一番じゃなかろうか。
柳生ナントカとちょっとキャラ被りがしなくもない今作なんだけれどもこっちの方がずっと良かったと思う(柳生さんはいいけど惜しい点がいっぱい…)。
オリジナルを観てないのでなんともだけれども、この役を古田新太さんがやってたの?そりゃあ艶っぽかったろう。
再演で当時の染五郎か。そりゃ抜群にはまる配役だったのでは。当代幸四郎さん(当時の市川染五郎)の歌舞伎は何回と観に行ったことがあるが、あの人はべらぼうにいいもんなぁ。
雰囲気似てるなって思いながら主演礼真琴を観ていたけれども、当時の染五郎さん版がお手本だからだったのですねぇ。なるほど。
白地の着流しは特別に粋ですわね。素人が絶対着こなせないやつ。かっこいいは正義。