隣のヅカは青い

ヅカファン歴は30年ほど。しかし観劇デビゥは2019年から。それほど遠い宝塚についてのブログです。

月組ガイズ、ムラ千秋楽を配信で観た③

サラは天紫ちゃんの当たり役かもしれない。

彼女もまた発光しているんじゃなかろうかってくらいに美しかった。とてもとても美しかった~。

理解しがたい女、サラ

救世軍の赤い軍服、凝ってましたねぇ。東宝公式にあった、数年前に明日海りおが演じたサラの写真みたら、ポケットやらの制服の装飾がもっとシンプルにおさえられていた。
宝塚の衣装は華やかねぇ。

どなたかの感想にあった「笑顔がなく不幸そうなサラ、笑顔で幸せそうなアデレイド」と対比構造を指摘されていたけれども、なるほど~!と思った。

サラはお堅くてお堅い女として描かれていて、「美人なのにもったいない」とニューヨークの男たちの噂にのぼる女。
救世軍ってよくわからないけれども、ふと思い出したのはイギリスBBC名探偵ポワロとかミスマープルのシリーズ。そういや、ああいう制服着た女性らが歌ったり楽器ならしながら街頭で寄付を求める活動している様子がチラッと映っていたっけ。

天紫珠李はちなつさんの相手役として、とってもお似合いなトップ娘役さんですわね。トップ娘はトップスターとの相性で選ばれるっていうはなしは本当なんだなあとかみしめた本作。

お堅すぎて能面のような顔の登場シーン、スカイにナンパされるシーン、ハバナで酔っ払いシーン…とポンポン前半で出てきて強く印象づけられる。

サラにとってスカイという男は自分とは違う世界に生きるイケメンで、ハクバノオウジサマ的な存在に果たして見えたのだろうか?
私としては、理由つけてハバナに行くと決めた時点でスカイのこと愛し始めてたと思う。好きになってたよねぇ。それを出会ってすぐ恋に落ちたように描いていないのが本作の萌えるところ。

同じ提案をナイスリー・ナイスリー・ジョンソンやビッグ・ジュールにされて、サラは頷いたかしら?イヤイヤ…ないでしょ…。


本作のキャラは何がどうなって観客にの目に映る人間になったのかよくわからない。
主人公のスカイですらその生い立ちはよくわからないし、なんでギャンブラーになったのかも特に背景は語られない。そういうことは重要じゃなくって、それぞれがごく単純にそういうキャラとして配置されている。

だから、サラは「美しくておかたいヒロイン」。
ハバナのガイドブックまで準備してきたサラの真面目なところ、いざ現地ではしゃぐところや酔っぱらった姿も、その後の、スカイはやっぱり信用しちゃいけない男だったと傷つく場面も、スカイと思いを交わすシーン(ここがイマイチ記憶にない…)も、そういうキャラ、「ヒロイン」なのよね。

サラが抱えていた生きる上での希望や展望は観客であった私にはよくわからなかったが、スカイと結婚して家庭を作ることを妄想しちゃって、あの演出って面白かったし、ファンサだったけれど、サラの方が「独身、彼氏なしで仕事も行き詰って無職になりそうになってる若い女」で、実はアデレイド以上に焦った女だったのかもしれない。
まあ、そういう表現があったわけではないので、だからこれらも妄想なのだけれど。

悠真倫さんのアーヴァイドの歌、じんときたし、太鼓もよかったし、サラにやさしくっていいの。

お芝居のフィナーレ後、タカラヅカのフィナーレへ入っていき、トップスターとのデュエットダンス。とてもおきれいでしたねぇ。このデュエットを観ながら、ちなつさんのトップ就任がいつ決まったのかはわからないけれども、この計画がなかったらあましちゃんの娘役転向すらなかったのかもしれない…なんてちょっと思った。

天紫珠李といえば、ピガール狂騒曲の新人公演で役付きがなかった件。
本役のミスタンゲットが重いからかと思われたけれど、たしかに目立ってたけれども重いか?といわれると……。別に新人公演やってもよくない?くらいだったと思ったような。
なにがあったのか?ていうより、本役に集中せいってことだったのか?ちょっと界隈ざわいついたっけ。

あの頃はまだまだ、娘役人生がどうなるか五里霧中だったはず。本当に立派なトップ娘役さんになられた。
とにかくも、どの場面でも美しいというのはとても大事な要素だと思う。

どこから本気だったのか、スカイ

ある程度までは、プライド>>>恋心だったと思うんですよねぇ、スカイ。

あのお堅い美人を落とせるか賭けしようぜ は今も昔も人気なコンテンツ。
ヒロインが知っちゃって傷ついて涙をひとつこぼして走り去ったりして、それを追いかけ「マジごめんね、じゃあ頑張ってね今後の人生」つって本当にそれっきりで恋が生まれないなんてことはなく、このモードになったらヒロインは確実に男を仕留めます。いわば勝ち確演出。
勝ち=物語の主人公になるようなイケメンの愛を得る ということ。

サラに対してスカイはなかなかそんな気なかったんでは、と私は感想に書いたけれど、初日映像や数年前の東宝上演版の記事やWOWOWプルミエールの映像やらを観かえしてみると、ちゃんと恋しているスカイがいる。
どこから恋しているのかを、次の観劇機会で見極めねばならない。が、少なくとも噴水シーンのあたりは、まだ、サラへの同情心やプレイボーイとしてのプライドの方が勝ったんじゃないかなあ。


まあどちらにせよ鳳月杏。これまた、代表作にして当たり役なのではと思う。
みんな彼女にスカイをやらせたかったんじゃないかしら。みんな彼女のスカイが観たかった。

そして期待通り、期待以上の鳳月スカイ。断然イケメン。圧倒的な常勝のクラップス・シューター感よ。
ちなつさんは結構特徴のあるルックスで、なにをやっても鳳月杏になるかと思いきや結構無味無臭になれる人。脇や支えをたくさんしてきたからこそなんだろうか。
この塩梅がいいから、すごいバランスのいいスターとして輝いているようにみえる。

ナンデも着こなせるようで、今作のフィナーレ、ちなつさんは大羽根背負ったトップスター仕様だったけれどもこのお衣装の首回りが丸くちょっと詰まっているようにみえた。
いわゆるクラバットを首に巻いている感じだろうか。だからなんかお坊ちゃまというか「王子様くん」みたいななんかちょっとオモシロに見えてしまった。


…ところでクラヴァットって要するになんなの?とちょっと検索したら、ネクタイのルーツで、男性が首に巻いた布ってことでよさそう。
古い時代ほど、布自体が超・超・高価なレースを使って権威を誇示していたので、巻き方が至ってシンプルで、巻き方という概念があまりなかったのに、18世紀とか、だんだん時代があたらしくなるにつれて、超豪華レースが使われなく(使える貴族がいなくなる)なるもクラバットじたいは男性の装いで重要だったから、巻き方に凝るようになったっていうの、面白い。









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