隣のヅカは青い

ヅカファン歴は30年ほど。しかし観劇デビゥは2019年から。それほど遠い宝塚についてのブログです。

亀蔵さん逝去の報に胸がつまる

私が歌舞伎の面白さに目覚めたのは中学生の頃。学校で歌舞伎鑑賞の機会があって。
そこからなんとなく興味をひかれて、そのうち、関容子氏の歌舞伎に関する名著…聞き書きという、いわゆるインタビューを物語のように構成した文章のあまりの面白さにのめりこみ、
10代後半から20代はタカラヅカより歌舞伎で、社会人になってからずいぶん歌舞伎座に通った。

チケットを取ってから会社に有休申請すれば自由に観劇出来た職場だったのもありがたかった。30で転職してからはそんな観劇スケジュールはとてもじゃないがくめなくなって、必然的に人気の週末チケットでは座席が手に入らなくなり、そして好きだった役者さんが立て続けに彼岸にいっちゃったもので、最後に観たのはコロナ禍…。


亀蔵さんという役者さんは、脇役の中でも目立つ人で、歌舞伎も、タカラヅカ同様、ちゃんと役者の顔を覚えていても、はじめのころは舞台化粧で誰が誰やら見失いがち。

観劇に慣れていない若い小娘であった私でも、歌舞伎座の舞台を観て、長屋のシーンなんかでヒョイヒョイ下手からやってきてチョコンと座ってぎょろっと目を張って、というあの舞台姿はパッとこちらの目と頭の中と心んなかに飛び込んでくるような役者さんで、真ん中を務める看板役者以外で、真っ先に名前を覚えた役者さんのひとりが亀蔵さんだった(もうひとりは坂東彌十郎さん)。

初めての歌舞伎観劇の人でも絶対に記憶に残る役者さんだ。

久しぶりにみたその名前がこんな哀しい、痛ましい最期のニュースでなんて思ってもみないことだった。

二枚目も三枚目もできる役者さん。誰の心にも準備をさせずにサッと逝ってしまわれたことに、もう何年も舞台を観ていなかった自分ですらこんなにウッとなったくらいだから、お身内の方や親しい方の心痛を思うととてもつらい。


一期一会。またいつか、と思っているうちに。
心よりお悔やみを申し上げます。