隣のヅカは青い

ヅカファン歴は30年ほど。しかし観劇デビゥは2019年から。それほど遠い宝塚についてのブログです。

いまだけ!新トップ娘役の初々しさ全開な雪組めおと日和を配信でみた

自分がもっと若かったらねぇ~。少女漫画はよく読んで育ったんだけれども。
いまはもう、こういう物語は疲れてしまうのですっかり読まなくなった。少女漫画そのものへのなつかしさなんかもこみあげてくるような気持になった。

原作ゆえか、演出ゆえか

いずれにしろ、娘役さんが大活躍で大変華々しかったなぁ。全体的に女性キャラたちが主人公にみえた。
メインのカップルの話とサイドのカップルの話が盛り上がるのは少女漫画あるあるで、あーさと音彩唯ちゃんカップルとおなじくらいに、縣千と華純沙那ちゃんカップルがめっちゃくちゃ舞台映えしまくっていて、美味しすぎましたわね。トップコンビだけが目立つつくりは私もあんまり…派なのでこれはとてもよかったです。ていうか、めっちゃ再演できるよねこの舞台!ていう、脇まで全員大活躍の構成で見ごたえがあった。

戦争の時代の女たち、妻たちの物語って視線があるのかな?現時点では原作未読なのでなんとも。ドラマになっていたことも知らなかった。
原作知らないまま観た方がいいだろうと思ったけれども、昭和歌謡の多さにちょっと「あ、そういう演出?」と思いつつちょっと多いなと思いつつ(なんせこの昭和初期の歌謡曲に思い入れがないからね、こっちは)、ミュージカルの主題歌はとってもよかったですねぇ。きれいでちょっと切なくて、トップコンビの歌声がよく伸びて。
特にいまさらいうまでもない、音彩唯の歌声の素晴らしさはピカイチなので、これがとても映える主題歌でよかった。

白軍服の難しさよ

冒頭は白軍服で男役がずらり。昭和初期の海軍をイメージし、すっきり飾りのない白い装いは非常に着こなしが難しいんだなと感じた。
全員いつも以上にほっそり小柄に華奢にみえた。これは全員。ああ、女性たちの歌劇団だなぁと実感。一般人が白を着たら膨張しそうなのに。

とはいえ美しさはまた別ということで、みんないつも以上に女性らしくみえるなと思ったけれど、タカラヅカらしいな~という、「ヅカ感」が濃ゆいオープニングで、それも昭和のヅカ感というか、懐かしい感じがした。

むっずかしいヒロイン

冒頭は結構、演出でギュッとしていたのだろうか?と思うくらいあっという間に海軍士官ヨメになっていたヒロイン。
彼女のバックボーンはわからんが、純粋すぎるようなピュアピュアなヒロイン像だった。正直このまんまだったらキツイなと思う私。

この手のヒロインは読み手の女性にとって無害な、応援したくなるようないい子となるよう描かれるんだろうけど嫌味のなさが嫌味ってくらいに一歩間違えるとただのうざいあざとヒロインよね。おばちゃんになると自分の人生に自覚がうっすい子て苦手になるのよね、なんて冒頭20分くらいで、繰り広げられている「むずきゅん」と同じくらいちょっと、アレだな~~~なんて観てたんだけれども1幕最後でちゃんと夫婦になっていてひと安心した。
後半になればなるほどしっかりした嫁さん、自覚ある妻になっていくようにみえてよかった。延々あんなのやられてたら白けてたところだった。

どんとこい朝美絢

この手の役もお手の物という感じの余裕さえ感じるあーさ。今回観ていてつくづく「研9とか11でトップにならなくってよかったね」と思えた。
早期就任は、それはそれで得難い魅力とか熱があるけれども、こうして本人が成長し、視界が開けたような、舞台上をコントロールできるようなキャリアでもってトップになれると、なんというか一段階よく観える気がする。全体が。こっちも安心してゆだねられるような感覚。「う、うちの子大丈夫かしら!」ていうハラハラ感とはまた違った楽しみですわねぇ。
成長を楽しむタカラヅカだから、どちらもよさがあるとはいえ、あーさは早期じゃなく円熟期トップで本当によかったんだなぁ。2018年の私はたぶん真逆のことを思っていたような…。
先を見据えていた歌劇団、さすがです。

劇薬・縣千

ヅカ観劇において私よりもはるかに目の肥えたお友達が、どちゃくそ初期から推していたあがたくん。当初は背が高いだけ、顔がちょっといいだけなんて思っていた時期もあったけれどもそんなことは当然なくって最&高にイケ散らかしてて拝みたくなった。は?ヤバ、発光してるんですけどヤバ……

ちょっと前から観るたびにすごく凄く魅力が増しているのはわかっていましたけれども今作は激やばでしたわね!!!

あとなんかあがたくんに口説かれまくっている華純沙那さんが、メイクとか朱色のワンピースの色の映え方から想起させられたんかわからんけど、ちなつさんに似てるように見えちゃった。なんでだろう、わかんないけど、女役のちなつさんとあがたくんのデュエダン観たくなってきちゃってね。とにかくそれくらい(?)あがたくんがかっこよすぎてかっこよすぎました。子供に見せちゃダメ、絶対。

女たちの戦争

戦後教育で戦前の昭和の豊かな状況とか、日本がいかに優れていたかなどは事実を伝えることすらなんかNGな空気、すぐに右より、左よりみたいな見られ方をしてしまいがちで、難しいことになっている状態がいまも続いていると思うのだけれど、とかく不自由で良妻賢母こそ志向!みたいな息苦しさがあったと描かれがちなこの時代だけれどもちょっと待って欲しい。
彼女たちはこんなにも素晴らしいではないか、いまの女たちも結局望んでいるのは、夫を信じ支え、よい母になることで、それは決して卑下されることでもなければ、女が男の下になることでもないよね…強いからできることだよね…なんてことも思ったりした。花筏の会の会長さんのお芝居よかったですねぇ。

待つことがしんどくて病んじゃう妻、こういう集まりが初めてで空気よめないヒロイン妻、未婚だけど自立したいなーでも結婚もしなくちゃっていう若い娘など様々だけれどもひとつ間違いなく言えることは、みんな大人。いまの同年の女性とくらべると大人よ。

皆さんのお芝居がよくって、女性キャラみんな粒だってみえたわ。歌い手をやってカナリアイエローのドレスを着ていた娘役さん?背中がすっごい綺麗だしものすごいスタイルがよかった。
花筏の会長さん、ヒロインなつ美の義母、本音をぶちまけちゃう妹、ストーリーテラーの子など、せりふが多いキャラがたっくさんいて、全員を活かそうとする作りが嬉しかった。

目立つぞセーラー

男役で目立ったのはセーラー姿の律希奏くん。はつらつとしていてお芝居がめっちゃうまかった!そして目立っていた!
海軍チームの男子たちもだけれど、団子屋とか、亡くなってしまったお父さんとか、なんか全員輪郭がはっきりしていて、お芝居がよかったですわねぇ。
ジェンヌさんの名前が一致していなくて申し訳ないがどこを観ても誰を観てもよかった。誰がいないんだっけ??て考えても追いつかなかった。本公演ではできないことがいっぱいあるんだろうなぁって思いながら観ていたわ。

戦争をしらないわたしたち

この国が戦争をしていないとはいえない。ロシアの戦争がこんなに長引くと思わなかったし中東が相変わらずどころかもっときな臭くなるなんて思っていなかったしイランとアメリカの問題はそうそう簡単に片付かない。そして今の日本は武器輸出を原則解禁するという。国を守るために戦わないなどということは無理だ。
きな臭い時代に、このあと大変な時代に突入する人たちの物語に触れることにはいろいろな思いがこみ上げた。
娯楽であり少女漫画であり、この国の物語であり。記憶に残るいい舞台だった。






にほんブログ村 演劇・ダンスブログ 宝塚歌劇団へ
にほんブログ村