隣のヅカは青い

ヅカファン歴は30年ほど。しかし観劇デビゥは2019年から。それほど遠い宝塚についてのブログです。

再開と再会が近づいてくる

気になった2つのニュースと、ついうっかり月組東京2次の抽選を漏らした件。ウソだろ…?やっちまった…

春らしく仕事がなかなかに忙しく気持ちのゆとりがない。観劇予定もないし。日々ご近所の桜の様子を観察・記録しながら体調を整えることを第一に暮らしている。と書くとなんかアレか、なんか丁寧な暮らししているちょっと心身のくたびれた大人か?とセルフツッコミしたくなるが言い換えると平日残業、週末引きこもりの実に平和な暮らしを満喫していたと、まあそういう感じだった。

自分が日々眺めているニュースで「へぇ~~」て思ったのは、天華えまの009出演かな~。退団即発表のタイミングをみても、当然ながら在団中から進行していたわけだが、こういうのっていつどんな感じで話が進むのかって、その辺の事務的な面についていつも知りたくなる。
彼女の場合は009製作側からのお声がけかな~と思うけども、それも歌劇団経由なのか?そんなことないか。星組の先輩、かいちゃん経由のお話なのかな~。
ともあれ第二の芸能人生に幸あれ。

宙組関連雑感

まず雑誌編集部の今更過ぎる謝罪文。

今回呼称が被災者となった、亡くなられた方側がぶっちゃけ劇団員Aさんを苦手として敬遠していたのはどうやら間違いないし、それを裏付けるメールなども流出してしまっているし。
その決定打にもなったのであろう過去のやけど事件。最終的な合意書にこの件について非常に具体的に記載があったのは、ご遺族側の要望と思われる。譲れない点だったのだろう。

間違いないのは、どんな経緯であれ怪我を負わせたことについて劇団員Aさんは被災者に「悪意あったと思う」という意味のことばを裏でぼやく隙を与えてはいけなかった。怪我を負わせた以上、これ以上ないくらい真摯に対応するべきであったことで、そこに善意や悪意の有無は関係がない。

にしても、雑誌にリークした人に悪意があったことは間違いないだろう。一連のマスコミ報道のそもそもは、宙組前体制への批判記事だったよね。
被災者を絶望させ追い詰めたのは、誰かがリークしたことそのものだし、それによって被害者であるはずの自分の立場をより悪くさせられたことだろうし、居づらいのに辞められない状況、そんな組にいたこと、彼女にとってホームであったはずの組がそれくらい居心地わるかったこと なのだろう。


あとこれはずっと感じていたことだが、単純に悪意があったなら、自分が加害者とわからないようにもっと上手にもっといやらしくいじめるものではないだろうか……という。雑誌に取り上げられてしまったことと、その後の後追い記事にでた弁明会的な場でまずい立場に立たされたのはむしろ劇団員Aさん側で、予定通り異動してたとて扱いがどうなったかは今となってはわからない。ただ数年前の件で記事を書かせたのもタイミング的にはすべて前体制への批判を生みたいがためのネタだったと思う。数年前の劇団員Aさんと被災者の間で起こった事件は、組内がこんな問題ありですよのネタに『ちょうどいい』と誰かが思った。それによって最も追い詰められたのは、リークした人の思いをよそに劇団員Aさんではなく登場人物上、最も弱い立場であった巻き込まれた被災者だった…。しかし、リーク側のそもそものターゲットは劇団員Aさんおよび前体制へ批判が向くことでなかったかと、考える。


それで……、
史上最悪の間の悪さで、編集部の悪意があるような発言の改変っぷり。これは私もかつて出版社にいたこともあるし、仕事で自分が取材を受ける立場になったこともあるので、ものすごく理解できる。
自分が言ったことがまるで違う発言に改編されることや、相手が言った言葉がさも自分が言ったかのように掲載されたことは2度あった。自分ごときで2回も、だ。
意外なことだが、著名人相手の取材記事であっても、事前原稿チェックをすっ飛ばすのはあるあるなことで、取材をされる側がチェックを条件として盛り込み、それを了承しない限り取材を受けないって話はごろごろしているわけで。

それくらい、ライターや記者や編集者という立場のひとたちは、取材対象の発言をゲットした瞬間に、限られた文字数で自分勝手なことをする生き物だ(偏見です!)

雑誌インタビュー文に関する謝罪はもっと早くできなかったのだろうか(まあもっと謝罪すべきことが山積みだったから、遅れたのは理解できるが)。
さすがに言ってないことを言ったと書かれることは、不憫。

大階段で会いましょう

ショー作品のみでの再会はまあいい。大変だろうけれども。
意外だったのは本家ムラでの公演期間の短さ。なんつーか。むしろ、ムラでやれよと思ったんだけど……。

過重労働とパワハラは被災者におこった悲劇の土台であるが、被災者の最期の選択の真なる理由は誰にもわからない。そして被災者の過重労働とパワハラが認められたということは、同様のことは彼女だけではなく、何かしら役割を与えられたジェンヌは全員同じ状況であったか、近い状況で舞台に立っていたと思う方が自然だと思う。では他組も含めて全ジェンヌは歌劇団側から過重労働を強いられている被害者なのか。少なくとも被害者ゼロなんてことはないだろ。
となると、宙組だけを加害者や被害者を見る目でみるのもなんか違和感。


人の命は軽い。残念なことに軽い。だからこそ軽んじてはならない。そう思う。

タカラヅカはいいものだ。大階段に並ぶスターたち70余名をみるだけで全身から喜びがあふれてくる。
これを、どうでもいい政治的団体に潰されたくはない、守りたいとそれだけは思う。


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選択肢がある幸せ

野球関連のニュースを観ていると、どの球団にはいるかって就職のはずなのに、職業選択の自由がなさそうなルールでずっと不思議だった。
夢見る野球少年が夢かなってプロになれるのに、ドラフト会議というおっさんたちのつくったいけてる制度によって、あこがれの球団にはいれず涙目の18歳をニュース映像で何度みたことか。
メジャー挑戦するにも勝手に行けないとか、憲法違反じゃないのかなって疑問だったんだけども、この辺をクリアにする魔法の制度が適用されていたとは。

そう個人事業主
プロ野球選手はみんなこれって扱いなのね。だから各球団と「契約」ね。なるほど~。この年になるまで知らんかったわ。

で、まあ、例の歌劇団も基本これなのよね。

舞空瞳も個人事業主として、歌劇団と自分自身の契約期間を自分で決められた模様。選択を自分で決められるのはよいことだ。

誰が相手役になるとみんなヨシってなるのか

礼真琴の次なる相手役について、いったい誰になるんだろうか。

やはり本命視されている詩ちづる?でも彼女って星組異動後、モブ感つよくって…。まあ、星組ってそもそも娘役厳しい説あったし、有沙瞳と小桜ほのかがそろっていた時は、舞空瞳ですら配慮され目立たない扱いされる場面多数あった(と私には見えた)んで、ますます彼女が目立つ場面などまわってくるはずもなく。

とはいえ、星組でこのまま、月組出身で時期もかぶっている暁&詩を次期体制にすえるかというとそれもなんかこう、
「星ファンにとって面白くないんじゃないかな。月でやれよ感でてくるような…」て考えがよぎる。ついついよぎってしまう。

タカラヅカはひとつといいながら、5つの組が関連会社5つのような結構な距離ある関係性だってことは例の事件からの他組の対応をみても明らかになってしまいましたしねぇ。
「どこの組出身でも関係ない、次期星の王子さま&お姫さまはこのふたりなのね!」と全員キャッキャポジティブにとらえてくれるほど、ファンの執着は弱くはないんじゃないかな~。
組への愛あればこそ、どこ出身みたいな言い方もされるわけで。一つだけど一つじゃない、同じだけど同じじゃない各組……。

相手が誰でもさ

これは礼真琴の任期にも関係があると思うけれども、2024年のトップ退団は、花組月組雪組
3組もあるので、そもそもこれ以上のトップ退団は最初から予定されていなかったはず、とおもう。
私は月組も予定通りだったととらえている。巷で人気復活だのいわれているれいこちゃんのチケットさばき数は前より売れていないそうなので…。結局歌劇団はこれ重要みたいだものね…。
※取次という名の捌きに熱心ではなさそうなキャライメージだけどね、れいこちゃん

で、カレンダー的に当初から公演数が削られたが、2024年に新体制で稼働するのが花組月組雪組は2025年から。
2025年は、旧公演数であれば、宙組も交代であったことは最初からの予定にもあったかもしれない。超お待たせ事案だったからわからんけども桜木みなとも出来上がってるしねぇ。

そしてイレギュラな宙組もカウントしつつ2025年に退団しそうな組はやはり星組だけで、基本的には毎年トップは入れ替わり退団しているから、2025年の目玉が星組礼真琴、卒業の花道だったのかなあと思う。

そんな礼真琴の花道に寄り添うヒロインって誰になるのだろう。上演予定ありきで、娘役って選ばれている側面あるとずっと思ってきたけれど。

礼真琴はヤンデル青年が見ごたえあっていいんだけどさすがにもういっぱいやったしなぁ。

話変わって

候補娘役を探してみようと、スタープロフィールを眺めていたら……
「好きだった役」の記載にほろり。

kageki.hankyu.co.jp


ああ、みんな幸せになりますように。






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相性とはなんなのか

本人がめっちゃ美女だから誰の隣でも似合う

…ってわけじゃないんだなってのがよくわかる宝塚歌劇団

美女×美女の世界だからね。
なのにね、見た目だけの話であってもシンデレラフィットのようなコンビもいれば、どちらも大変おきれいなんだけどおきれいですね以上って感じのコンビもいる。

容姿端麗なんだけどぶすといわれる世界

かつてヅカファンのブログとか見始めてびっくりしたことのひとつに、○○は美女ではない系の容赦ないみための感想が結構あったこと。

普段タカラヅカなど興味がない家族と一緒にスカステみてたり、スカステで放送する新入団の○○期生一同の紹介番組だったり民放のお受験特集をみていても、
「そんなにかわいくない子が普通にいるね」ていう容赦ない感想が家族からでてきてたことを思えば、このきつい感想もまた事実なんだろう。

マジデー?容姿はみんな整ってないか?て毎度思ってたんだけども、私の視点は、骨格というと専門的すぎるけれども、横顔がきれいとかその辺ばかりみている。
自分自身、下あごが目立つ顔立ちなもんだから、どんなにファンからきついこと言われてる子であっても「横顔がきれいだなあ」「骨格がきれいだなあ」ってそればっかりよく見えてた。
歌劇団が求める容姿端麗は舞台映えする目鼻立ちのバランスに重きを置いてみているのだろうと想像している。

ただ、目鼻立ちが華やかな美人なのに舞台化粧でメイクダウンしてしまう美少女ってあるあるだし、素メイクがうっすい顔の子なんて、舞台メイクで映えまくるし、下級生時代からめきめきとメイクアップレベルが上がる子もいっぱいいて、それら、それぞれの特長を生かしきれる子ってのがしっかり選ばれているのだろうとは思う。

ビジュアル特化時代もありましたね

いつとは言わないが、娘役がとにかく若くてかわゆい子ならOK!!みたいな時代がちょっとあったね。今思えばそれだって特大の才能なんだから選ばれる意味はあったと思う。
トップが希望して抜擢された説が色々あった何十年か昔って、トップスターが高学年娘役を指名した噂はきいたことがないけれど、あったんだろうか。
昔いたのはいたんだけどね高学年トップ娘役…。
なんだかんだあって「三拍子そろった優秀な娘役」がたくさん出てきて、本人も歌劇団もファンもハッピーに。そのうち歌劇団の下級生娘役絶対主義も終了。
で、さりげなく、男役のトップスターも若返りがあったといおうか。ひと昔前のトップスターって今観ると老けているというか貫禄があって、バブル時代ってタカラヅカに限らずみんな大人であることがかっこよさだったこともあり、アダルトだったように思う。男役像がとにっかくアダルト。いまはエイジレス。

まあでも10期くらい離れた下級生を相手役に据えると、たぶんトップスターは楽な部分あったろうな~とか思う部分もある。若いうちはそれでオッケーで片付くことって案外あるしね。会社組織と同じで。

舞空瞳って誰と似合っていたのか

記者会見では大方の予想通り、ミーマイができたことで区切りがついたそうで。ですよねー。

誰とでも似合うためには顔が小さくてかわいくないといけないと思う。舞空瞳はその点最優秀だった。礼真琴はそういう意味ではビジュアル難で、娘役と並ぶより男役と並ぶ方が映えちゃうタイプ。童顔なんだろうが、礼真琴自身の芸風は幼くはない……。
ビジュアル面で礼真琴と組むには舞空瞳は大正解だった。
お互い優れたダンサーで、この点も技術レベルがあっていたのでよかった。ただダンスの相性が本当によかったのか?というと意見が割れるかも。
お芝居の相性、歌の相性…
結果論からいうと礼真琴が現実的に選択可能な中では、舞空瞳はベストな相手だったかもしれない。だが「かもしれない」がぬぐえない。

一方で舞空瞳にとってのベストな相性の相手役は、礼真琴ではなかったのかもなと思う。
ビジュアル面ではだれとでも似合っちゃうことをミーマイとバレンシアの熱い花で証明。
ダンスは、技術レベルで礼真琴とがっつり組める相手ではあったが、カレー君ともマイティともありちゃんとも出来るだろう。
歌と芝居は本人比で、作品ごとに確実に上達した舞空瞳に拍手ではあるが、そうなると礼真琴はひたすら合わせにいったわけで、舞台観ててもたくさんの配慮はみてとれた。
ていうのをひっくり返して言うと、このふたつに関してはお互いがお互いをベストマッチな相手とは言えないとなるか。

で、総合して彼らは「ことなこ」としてファンがついたし、かつてのスカステの年末年始特番をみれば、どの組よりも星組のトップコンビはアドリブ力、求められているバラエティ力がしっかり出ていて、むしろ台本がないスカステ番組内でのミニゲームでの様子とかの方が相性の良さが発揮されてたって印象であったし。

舞空瞳の数値的な相性、机上の空論での最も相性がいい相手は礼真琴ではなかったんだろうと私は思うが、舞空瞳の持つ魅力は相手が誰であれ、相性が良くなる、底上げする能力があるんだと、そう思う。


個人的な妄想としては、ソラカズキとがっつり組んでお芝居とダンスしたところみたかったな~みたかったな~~。



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星組千秋楽と予定調和

星組、土曜日の千秋楽を観た。

退団セレモニーを観ていたら「最近もこういうのを観た気がする」などとぼけたことを思い。花組のムラ千秋楽が少し前だったんだわね。
あちらがトップコンビ退団、こちらは若手中堅ベテランが程よく卒業。

あの日からずっと「こうして退団できる子がいるのに、そうできなかった人たちもいたんだよな」と思う。退団セレモニーが、以前よりちょっとほろ苦くなった。この感傷はしばらく続くと思う。

で、この星組は2番手枠が3代目なんだよねぇ。3人目にして人事的に通常な順番(と思われる)の2番手になった組なんだと思えば、色々あったんだなーと。

公演はこれ以上ないくらいの完成度であった。今更いうことなど何もなく、すべてがハイレベルだった。

そして今日、舞空瞳が退団を発表した。

驚きはしたものの

不思議と意外ではなかったな。ああ、そうなのか……という気持ち。

思えば1789での異例の途中公演中止など、星組礼真琴に関しては色々不穏なことがあった。
礼真琴休業期間について、もともと公演と公演の間に1か月くらい休めていいはずって思っていたので気にしていなかったけれども、理由を邪推されたり、休んですみません発言をする羽目になったりと、高い注目度のなかで大変だったろうと推察。

その間、変わらぬ笑顔で真ん中を務めあげたヒロイン、舞空瞳。
彼女はこれが予定任期だったのかなとか思う…っていうか、最初から3とか5とか決まった数の任期が予定されていた人事ではなかったと思うので、やるっていえば礼真琴卒業時までやれるくらいの劇団の寵児のひとりであったから(人気もあるし)、本人が間違いなく終わりの時期を決めていたのだろう…なんて妄想。

星の王子様に嫁いできた花のお姫様、苦労する

完璧な礼真琴の相手役探しには、何人かの候補生がいたと思う。花組からトップ娘役になるためにやってきた舞空瞳は、バービー人形みたいな、リカちゃん人形みたいな和洋折衷のかわいらしさと完ぺきなビジュアルで、最初から、完璧礼真琴の相手役としてベストな人材だったと思う。
なんせ踊れる、めっちゃ踊れる。これ重要で実際に超重要だった。おかげでかつて観たことないようなデュエダンを観ることができた。

舞空瞳の任務はロミジュリのジュリエットをやり遂げること、それが劇団から依頼された一番重要な任務であったと思うし、礼真琴とロミジュリできる相手役を探されたうえで選ばれていたろうなって思う。
最近このロミジュリを観かえしたところ、役柄も相まってひどく若く見えた。いまの舞空瞳と比べるとほんの2,3年でこんなにも熟すのかとも思った。

何作目かね

二人の本公演って何作だっけとWikiに確認。

2020年7 - 9月、『眩耀(げんよう)の谷〜舞い降りた新星〜』『Ray-星の光線-』
2021年2 - 5月、『ロミオとジュリエット
2021年9 - 12月、『柳生忍法帖』 - 柳生十兵衛『モアー・ダンディズム!』
2022年4 - 7月、『めぐり会いは再び next generation-真夜中の依頼人(ミッドナイト・ガールフレンド)-』『Gran Cantante(グラン カンタンテ)!!』
2022年11 - 2023年2月、『ディミトリ〜曙光に散る、紫の花〜』 『JAGUAR BEAT-ジャガービート-』
2023年6 - 8月、『1789-バスティーユの恋人たち-』
2024年1 - 4月、『RRR×TAKA"R"AZUKA〜√Bheem〜(アールアールアール バイ タカラヅカ〜ルートビーム〜)』『VIOLETOPIA(ヴィオレトピア)』
2024年8 - 12月、『記憶にございません!』『Tiara Azul-Destino-(ティアラ・アスール ディスティーノ)』

RRRで7作目。舞空瞳退団公演で本公演8作か。

歴代最高傑作みたいな現トップスター、礼真琴はおそらく10作やるだろう。過去のどの星組トップより人気が短いということはあるまい。
いろんな相手役と組むことは双方にとってプラスだし、新たな魅力が開眼する。

舞空瞳が博多座でマイティとありちゃんと組んで見せてくれた魅力も貴重であった。トップ娘役が、トップ現役のまま、別のスターとたくさん組んで主演する機会はそうない。

ちょっと心配なこと

礼真琴、千秋楽ということもあってがっつり頬がこけていて。
トップになって確実に顔が小さくなってしまうほどやつれたので、心身大事にしてほしいと思う。
支える舞空瞳もなんか謎の母性感が出ているよね、単なる勘違いかな、それともプライベートの影響かしら……。

トップ娘役就任当時からみんな変わるものだけれども、キャラクターイメージそのものがシフトチェンジというか、ガラリと変わった娘役だな~ってのが、舞空瞳の印象。

幸あれ

舞空瞳のお披露目になったロクモのコンス役ははまり役の一つだったと思う。

お披露目の本公演は役柄が不幸過ぎて、まあ、ウン。柳生は超イマイチ for me。めぐり会いとディミトリは観劇叶わず。ディミトリにおける舞空瞳のお芝居は評判よかったっけ。
1789はいちばんはまってたかな。RRRはよかったけど誰がやってもよかったような役といえなくもなく。
本人的には本公演でのお役より、やっぱりミーマイのサリーに思い入れがありそうだけれども、相手役が本夫じゃないからな~。

てことで、お芝居における舞空瞳のあらたなる魅力を見せつけての卒業を期待したい。
退団作はオリジナル二本立て。
演目的にいちゃらぶはなさそうだが、はてどうなるだろうか。



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数と愚者

なるほどねぇとあらためて納得。

いまマスコミはヅカ受験生減のニュースが一周。
数は増えているばなしをきいたときは意外に思っていたんだけれども総数はやっぱり減るんですねそりゃそうか。

子供の数、富裕層の数ともに減少傾向なわけだし、そこにきて一連の事件とその報道を受けたらば、記念受験系の、本気度が浅いご家庭の子は、大金かけての受験に待ったをかけるでしょう。さすがにいまどき、本気で準備ゼロで当日受験しに行く観光目的受験者はいないだろう、と思うし…(未成年でガチ当日いきなり記念受験を準備できる子はそういまい)。

となると、増えた感じがするという現場の人は受験スクール関係者だったので、より実績のある有名スクールの人からすれば、本気度が強い受験者が有名スクールに集中する度合いが加速し、自分の視界からは「少女たちの情熱や夢の温度は高い、保護者はそんな子供を信じてできる限りのフォローする覚悟をしている」層がより大きくみえるわけなんだなぁ。

数字の魅力

数字を出すと人はコロッといってしまうし、見えている世界が違う人は実際に問い合わせが増えていたりするんでしょう。もとよりスクール系ってどんどん淘汰されるものだろうし。
今後、某KIEスクールから過半数合格…とかなったらそれはそれでどうするんだろうね、と部外者ながら気になったりする。
今年も13人ですか合格者。圧倒的。歌劇団に入るための音楽学校(公式)に入るための予備校(非公式)の線が出来上がっている。

私が本気の受験生もしくはその保護者なら、ここまでの圧倒的数を送り込んでいるスクールの門をたたきたいって絶対思っちゃうなぁ。

毎年思う倍率の魔力

ヅカ受験て、倍率がどうあれ、最終試験は、ほぼ1/2なの毎回きついなって思う。約100名弱くらいに絞られて最終試験を受け、そのうち40人合格。
100人中40人が弾に当たって死ぬロシアンルーレットやらないか、生き残ったら100万円だよ ていわれて、やるだろうか自分?100万ごときで死にそうだからやりたくないって思う。
つまり結構当たるじゃんって数字なわけだ。

で、
落ちてみて、数字をもう一度見返して、あそうか、合格者40だから、60人は落ちるんだから…て思い直したり、そもそも600人超からの40だから…って思い直しても、倍率最低っていわれても、そこの悲喜こもごもの熱はちぃとも変わらないと思うんだぁ……。

放っておくゆるさにあるお互いのための救い

キラキラした受験生が夢と希望と覚悟をもってくぐっていく門の向こうのことを、とりあえずなんかアレだから潰せっていう層がいるみたいで。
根っこはやっぱり嫉妬なんだろうと思う。持たざるものの。

ここ数日の報道には、
「こんなにネガキャンしていて歌劇団とかいうのがやばいのを煽ったはずなのに、なんでキラキラした若い子がまだわいてくるの?」ていう戸惑いを感じている30代くらいのコタツライターの顔が見え隠れしたものもあった。※私の個人的な超偏見です

ぶっちゃけ芸能の道を進むなら、保証も雇用条件も労働環境ももっとブラックな中小劇団とか、一切保証のない海外バレエ界か、若い娘をダイレクトに食らう日本のテレビ芸能界か、になるのかな。
どこも、自浄化を内外の関係者が信じて取り組まんとする歌劇団の状況より、若い娘にとっては毒が強そうである。

間違いなく努力をして結果を出した112期生に泥かけようとする行為はやめてほしいと願いつつ、とにかくも、すべての受験生の少女たちに素晴らしい人生が待っていますよう、門出をお祝いしたい。





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花組大劇場千秋楽にウソだといってよ、と思う

いやいや、まだ信じられない気持ちが半分くらい……。

東京公演を残しているとはいえ、退団とかウソだろ?カレー君…。

初見、花組アルカンシェル

最初の評判はこう、だいぜっさーんって感じでもなかったけれども別にまあ単体で観たら悪いってわけじゃなくって~ていうもやる評判が私の耳には届いていたんだけどウン既視感が仕事しまくり。

日本人はナチスのカギ十字を安易に娯楽に登場させることに眉を顰める人が多いですけれども、日本のV系ファッションにおけるナチ的な制服コスプレとかネタとか漫画で言うとヘルシングとかドイツ人大好きだから大丈夫じゃないかな、娯楽で使うのは。とはいえヅカで観るのはなんか古臭くって、またか…感。

それを相殺させ(ようとし)たのがフリードリッヒ・アドラーのキャラクタなんでしょうね。ひとこちゃん好演してました。飽きずに最後まで観られたんだけれども、ねぇ…。

冒頭からあれよあれよと展開するのは海外ミュにならったイケコ節。1幕主人公のお衣装はネバセイかなんかでみたことあるような。芸術の世界の人が銃をとることになるのもネバセイかなんかでみたことあるし、ヒロインが自ら戦いに出る(ストーリー上)感じもなんかどこかでネバセイ。
2幕はいってしばらく流れた楽曲は雪組ワンスだった。あとやっぱり、語り部にされた聖乃あすかは物語の外にいて、さみしいね……。

いま思い出せと言われたら、主人公が何した話だっけ?てのはこう…うまく言えないんだけど、じゃあつまらなかったかっていうとそんなことはなく、でもじゃあ柚香光の一番にこれを推すかってーとそれははっきり「ない」かな。ウン。

あと1シーン…カレー君とまどかちゃんの役がパリの夜のカフェで他愛もない話をするような場面だったり痴話げんかでもいい、酒飲むシーンでもいい、なんかあれば足りたと思う。
演者とファンの愛でできている公演だわよこれ。

冒頭の群舞でも美!

うたかたのSS最前列での観劇で間近でみてもね、星空美咲ちゃんがまあ美しくっておまけにファンサも熱いのでキャーだったんだけれども、彼女はやはり目立つ。登場シーンや娘役が並んだ中でも一人姿勢の良い子がいるの。みんな姿勢はいいんだけれども、頭から首から肩のラインがひときわ美しい人。いわゆる『ジゼルの首のライン』みたいなのが一人いる。それが星空美咲。今回は美味しい役だったなぁ。

圧倒的な「集大成感」

星風まどかは美しかった。
今作は今までよりいっそう。彼女の今回のメイクやかつらはなんていうか完璧で。パリの劇団?でメインを務め演出もやるわよっていうバリキャリ女性という役…いわばトップスター役ですね。こうして思い返してみるとこの設定に、ダンサーで振付師のカレー君でしょ。なんかすごいイケコが大好きな萩尾望都先生の初期の作品にありそうなキャラ達に…思えてくる。
ていうかなんだろう、話はともかくイメージの作画は萩尾望都先生だろうなって気がする。

私が観た前回の星風まどかはうたかたの恋だから、今回はぐっと大人で、それがまたよく似合っていて、大輪の華いままさに満開のときと感じた。

そして、大階段の前の組長が読んだコメントそして自身の挨拶においても、きちんと本人のことばで宙組時代のことを感謝を込めて名前を呼んだ星風まどかの、芯の通った姿にひたすら感服した。

あと完全アドリブとなった2回目当たりのカーテンコールでのバク転発言。日ごろ絶対に枠線をはみ出さない娘役星風まどかだが、フリーで喋らせると美園さくら風味というか何言ってんだ感とそれをまっしょうめんからツッコむカレー君とか、なんていうか、ヨシ!

うそだと言ってよ

対して柚香光である。

集大成?

彼女はまだまだ…消耗して何か痛めつつも現役のスポーツ選手のような礼真琴と比較しても、この人の生まれながら強靭でしなやかな持ち味は瑞々しくって、同じだけの大変さのなか、なにもかも余裕で、いやここで辞めるなんて嘘だろとそればっかり頭をよぎった。

確かにやりきったろうし、よいタイミングでの卒業だと思う。たぶんベストによいタイミング。なんだけども、こんなに…こんなにもったいない、辞めるのが惜しい、はやすぎと思う人は久しぶり。早くないんだよ!わかってるよ!でもまるで新鮮なんである。

トップスターは数年で卒業する存在だから、どんなタイミングであっても、よい卒業であれとそう思うのに、惜しくて惜しくてたまらない思いでいっぱい。カレー君がいなくなるなんて……。

就任当初は、彼女は早期就任早期退団がよさそうなんて思っていた気がするけどウソウソ。
この感覚はなんだろうか…。

私にはまだ見ていない柚香光がある

最初はダンス、次にビジュアル。だけれど真骨頂は芝居。

柚香光をはじめてみたときから芝居にくぎ付けになった。さよならショーでは少尉からはじまって。それが彼女が駆け抜けてきた舞台時間が確かに、決して短いものではなかったことを思い出させてくれたけれども。
まだあるよね!もっと引き出しあるよねっていう、そのもったいなさがめっちゃくちゃ大きいスターさんだ。

カレー君の魅力は、ナイワのあのキャラ感だよね。生まれ育ちのいい不良でとことんヒロインにやさしくて甘くて、そしてタキシードの蝶ネクタイをぶら下げてボタン外す人。
それをさよならショー最後にやったトップスターいた?(反語)最高かよ!!※でもってディナーショーのポスターもこれだから自分の魅力を知っているカレー君に転がされているわけなのよね、好き。

次は東京

東京公演は四月半ばから。チケットがないので生で観られないのが大変かなしい。が、まずは無事の開幕と全公演完走できるよう祈りたい。




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スターというよりスタァ 星組新人公演

いやぁ、王道でクラシカルで真ん中力どーん!タイプのスタァ誕生シーンに勝る楽しさはないかもしれない。大希颯、新人公演主演、無事開幕おめでとうございます!!

わくわくさせる魅力

大希颯ってこれかあ というような新人公演の、配信観劇体験であった。この日別の視聴予定と被っていたので正直直前で、視聴をやめようか思ってたけれどもあとから課金視聴もなかなかできない新人公演だからね、と滑り込みで課金視聴。よかった、観られて。本当にそう思った素敵な新人公演だった。

と同時に、これが一度きりの公演であることがもどかしい思いであった。せめて2回…いや一週間…は厳しいなら5日間……なんてね。

青いけど

主演を務めた大希颯のすべてが青くて若くて拙くて、可能性の塊だったんだけれども、だがそれがいいと思わせる圧倒的なパワーと主演にふさわしい真ん中力。タカラヅカの大きな舞台を埋めるにはこういう真ん中がいいよね、と思い出させてくれる魅力があった。

最初の登場シーンは礼真琴にその方向性でとアドバイスされたのか、はたまた演出の指示だったのか、あるいは本人がそう決めたのかはわからないが、本役以上に「大希颯でございます!!」というアピール方向。これは歌舞伎あるあるで、花形スターや看板役者が出でやる際に役になりきるとかよりも、さあお目当てのスターがお出ましだよ!という観客の望みをかなえたよっていう登場。これがまさか新人公演でみられるとは。

この初登場シーンによってすっかり大希颯というスターに興味がわいてしまった。大成功である。

二番、御剣海

御剣海の方が名前をよく覚えていたんだけれども、出のシーンは本当にこれが本人か?というくらい衣装がぶかぶかに見えて、なんか女の子が来ちゃった感だった。ありちゃんがでかいの?
でも中盤のナートゥからさらに後半、コムラムビームの歌のあとのフィナーレに続くに向かってどんどんと舞台で大きくみえていって、最後のシーンじゃ、最初の「なんか華奢な子でてきた」感は吹き飛んでいて。本人の気合と緊張がほぐれるたびに役に等身大になっていった感じ。見目麗しいし、こちらも今後が楽しみなスターにしか見えなかった。

お嬢、乙華菜乃

ヒロインジェニーを好演していたのが今回、抜擢された乙華菜乃。106期生ということはピガールでデビューした期か。そしてこの期もまたちょっとありましたね記事が…。切ないわね…。
本人はヒロイン力ある人でヒロイン指名も納得。もっとこってりしたヒロイン像も観てみたい。

悪女もいける瑠璃花夏

本役のマッリがよかったので期待していたるりはなちゃん。キャサリンは本役小桜ほのかちゃんにかなり寄せつつもるりはなちゃんらしさの華のあるキャサリンで、これはこれで素晴らしい出来だった。歌もうまいしね。
本人の持つ魅力としてはこういう役の方が光るかもしれない。マッリは幼い少女だもんなぁ。

全体

ジェイクを演じた稀惺かずとは残念ながら印象に残らなかった…というかジェイクの出番そのものが減っていたこともあり(削ってたよね?)、ちょっと残念。全体としては星組若手の公演に期待する勢いとかパッションとかキラキラがしっかりあって、次代も楽しみがあるなあ、という期待が膨らむ舞台であったので、とてもよかったのではと思う。だからこそ1回きりってのがねぇ…ってのは内部でももちろんみんな思っていることだろうね。

ちょうど最近、堂本光一氏がインタビューで「働き方なんたらと舞台芸能は相性が悪い」という趣旨の発言をされていた。これはもう、本当にその通りだと素人でも思う。
残業云々のことも高プロが適用されると時間外の概念がはずれる。舞台づくりはこちらなんだろう。彼らの取得はテレビ芸能で売れない限り水準は低いが、そもそもそういう世界なんだよね。悩ましい。
とはいえ、あてはまらないルールをはめることほど双方を不幸にすることはない。よい新人公演が今後も続くよう、よい改善に期待。


にしても、大希颯は楽しみだなぁ。


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