隣のヅカは青い

ヅカファン歴は30年ほど。しかし観劇デビゥは2019年から。それほど遠い宝塚についてのブログです。

SNS活用とジェンヌ・元ジェンヌについての素朴なひとつの感想

SNSというものはそれまでのインターネットのありようをガラリと変えたものだと思う。
不思議なことに個が個をSNS上で発信し、それぞれがそれぞれの気の向くままにシェアしていった結果、多様性を認める風潮が加速することと比例して、なぜか全体主義的な思想に偏りつつある世の中になっているのが面白いといえば面白いか。

多様性と言えばこの円安で大量の外国人が日本に旅行しにきていて、テレビのインタビューにこたえたあるゲイカップルが「日本のお店やトイレにはいちいちゲイOKとかNGのステッカーとかもないし、かといって誰も僕らがゲイかどうかとか気にしてこないからすっごいフレンドリーで自然でいられてなんていい国だ」てな趣旨の発言をして、それが拡散されて、
「そもそもラベルをしないこと、いちいちOKとかNGとか宣言しない(そんなこと考えてもいない)こと」が、もっとも、あらゆる国や人種や性自認がどうかとかも含めた様々な人にとってフレンドリーなことだという事実がまぶしい。逆に日本人はこれからそれをラベルにして自分や他人に貼った上で「認めてます」とかやろうとしてたっていう……。

さて、ここ数年で卒業したOGのうち、芸能活動をする人しない人含めみなさんSNS(特にいまはインスタなのかな?)のアカウント開設をすることはもう当たり前なようで。

そこから見える個性とか活動方針とかなんか考え方とか色々透けて見えるものだけれども、やっぱり「へぇ~」と思うことがたびたびある。
それを自分なりにメモして、このテキストをずいぶん前から作りつつ下書き保存していたのだけれどもなんか知らないところでホヤホヤの炎上騒ぎがあったようで(内容はヅカと関係ないが)……

SNSはじめてなんです感

そもそも自分自身がSNSの、さらにインスタを「アカウント作っただけで放置、最近眺めるようになった」っていう使い方であり、OGのアカウントを網羅する気がさらさらないので、限定的というか…どういうアルゴリズムなのか、ぐいぐいとおすすめに上がってきたいくつかのアカウントのみフォローした状態での感想になる。

で、それが3年くらい前かな~ なので、そのころ私が見つけただいもんや…誰だろ、ほかにもいたよね…、そのころのOG1年生組は、この「SNSはじめてなんです」感をまず押し出していくのがお約束だったように思う。

インスタグラマーです感

そんななかで、蘭世惠翔(いまは本名に戻したね)が卒業してインスタ開設したよの最初の投稿から、もうプロインスタグラマーみたいな、ちょっとレベルの違うこなれ感でどーんと登場されていて、わおさすがヤング~~って思ったわ。
まあ彼女はお母さまからしてその辺のプロなので違和感もなかったし、これぞ君島ヨォオと私が子供の頃世間の話題をさらったお家騒動の記憶からしてときめきを生むセレブ一家のお嬢様感がたいへんよい。

事務所運営感

球城りょうなんかがバッキバキにこれで、もっとだらけた投稿してくれてもいいけれども、一線をひいてきちんと事務所でやってるところが逆に安心するタイプ。
朝夏まなとも事務所がやってるんだろうけれども、はじめてみたときはOG感を薄めて東宝舞台女優です感をぐいぐいに出してて、自分の画像バッシャバシャ投稿してて、
率直に「こいつはふてぇやろうだ(褒め言葉)」と思った思いで。女優への転換にこんなに振り切るタイプだと思ってなかったので。ええ。

イメージと謎が増す感

まあ、みやるりさんがこれですわ。ファッションとメイクと猫がお好きなのはわかったけれどもマジでファッションとメイクと猫なのですね。
個人事務所のようだしガンガン舞台とか出る気はなかったのか、仕事のご縁がそんなに全力全開じゃなかっただけなのかはわからんけどマイペースらしいイメージそのまま。
ちょっと何で飯食ってんのか心配になるほど謎のファッションとメイクと猫なアカウントでしたけれども、年々舞台のお仕事などの露出がコンスタントにあるようで。

イメージと謎が増す別のケース

この人ディズニーで暮らしてんのかな?てくらいテーマパークで遊んでる日記のようなSNSのOGさんは多い。
最初はなんなんだろ、あとインスタってフォローしてるしてないに限らずガンガンこういうのあがってくるのなんなんだろって思ってたんだけれども、ここがまさに、芸名でのSNSの使い方の個性が見える部分なんだね!
事務所主導の有無の影響も多いけれども、仕事のことしか投稿しない人、逆に仕事のことはあまり投稿せず、日常のなかの特別な、楽しかった遊びの記録をメインに上げることにSNSを使っている人、と、まあそもそもの、SNSとの付き合い方が違うんだわね。

マジでぶれねぇ人

これはイメージそのままだなって思ったのが真彩ちゃんだった。
彼女の場合、卒業直後からあらゆる日本の舞台女優がうらやむような経歴をガンガンに積み重ねていっているようで。もうまぶしい!まぶしすぎる!!
で、遊び→観劇→舞台のお仕事 の投稿を実に同じくらいの比率でくるくる回していて、「え、このあざと写真は夫さんがカメラマンですよね?うわぁラブ過ぎてやっべぇ…」てなるようなかわいい写真なども遠慮がない。さすが。

マジでぶれねぇ人、別のケース

SNSを眺めるようになって、その投稿にて「あ、こういう方だったんだぁ」て特に新鮮に…思いつつも「いやよくよく考えたらこういう人だったわ…」となったのが、紅ゆずるさんですわね。
顔のみのアップ自撮りのオンパレード。
まあもちろんそれによって、「彼女ってこんなに美人だったのかぁ」と気づかせてくれたんだけれども、本人はとっくにご存じでおったわけで、それを存分に愛でていらっしゃる日々の投稿のようにお見受けする。これもファンサにこたえるものでもあり、なんかヅカ現役時代のキャラからのギャップもなくて、妙に好印象(あととにかく顔面どアップが印象に残る)。

自分語り系のヒリヒリ感

自分のアカウントに流れてくる方の中にこのタイプはあんまりいない。んだけれども、散見するに、ヅカ卒業から時間が結構立っていて、かといって90年代のスターまで古くない人…という女性として更年期だしね!みたいなところの世代と、その一つ下の、女性のライフステージが激変する時期(結婚や出産や育児)を過ごしているOGのなかには、SNSで吐き出す人がいるよね、という印象。
ここは「SNS」が世に登場した当時、SNSとはなんぞやって、そもそもそういう、気持ちを吐露してそれが流れて行って消えていくものだったのを体験している世代でもあるので、批判されがちだし最もここが炎上しやすいんだけど、これぞSNSの使い方だったのよね、と思わなくもなく。

使い方とかリテラシーって

よく、OGがネット炎上するケースに対して「狭い世界で若い時代を生きてきた人たちだからモノを知らない」という前提で、リテラシーを勉強する必要があるという意見がある。
誰もがそれなりに実際のところ狭い世界で生きているものの寄せ集めでこの社会はできているし、SNS禁止をうたっている歌劇団だけれども、え、やってるよねみんな?ばれないアカウント作ってエゴサしてるよね?
私はみんなそういうもんだと思っている。

で、一般人はアカウントの影響力が小さいとはいえ、炎上しないとは限らない。たいていの人はSNSの勉強なんかせずにやってるんだし、やっぱりこれって、バカかどうか?なんだと思う。
バカをあぶりだすのにSNSってすごい効力を発するというのは例をあげるまでもない。


ミもふたもないけれど…。お勉強ができるとか優しいとかいい子とか仕事できるとかそういうのと別次元で、バカかどうか?なのが透けて見えるわね、と私は思っている。
もちろん、自分自身についてもこれはいえるわけだ。自戒自戒。







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