隣のヅカは青い

ヅカファン歴は30年ほど。しかし観劇デビゥは2019年から。それほど遠い宝塚についてのブログです。

理想形、雪組トップスター

少女時代の私がポ~となって、退団後出版の本(ちょっと前まで、トップスターは退団後みんな本1冊出してたような…)まで買ったトップが、杜けあき

雪組ってのは昔はちょっと地味なキャラのように言われていた気がする。和物がうまいからっていうただそのイメージだけだったと思うけれど。
杜けあきがいて、一路真輝が次に控えていて、轟悠なんて若手路線系の一人でしかなくって…ていう懐かしい時代

の話はさておき。そんな雪組の系譜を継いだ彩風咲奈の退団に向けたショー公演をライブ配信で視聴した。

チケット運がなかった

望海風斗の時代の方がはるかにチケットが取れたのはやはり、コロナの影響なのかな。私自身の生観劇体験のはじめましてが2018年ごろだから、だいもんファイナルシーズンの頃であったし。ワンスもfffもずいぶんと、観たな…。

対して咲ちゃん。咲ちゃん!!コロナの規制緩和後あたりからまったく、当たらなくなった。
最後に雪組を生でみたのいつだっけ、と確認したら2022年の『蒼穹の昴』 。そこから2年、生で観られてない。
友会かすりもしない不思議。雪組だけまったくかすらなかったな~。まさか夢白あやとのトップコンビを生で1回も観られないまま終わるとは。

豊かさの象徴

咲ちゃん。彩風咲奈。悪いスーツも着こなす稀有な才能を持った、シャープな男役でありながら、トップスター時代にダルマを披露できる「豊かさの象徴として真ん中にたてるかがやき」をもった、ここ数代でようやく誕生した稀有なトップスターだと思っている。

男役像というのはみんなそれぞれ、自分の長所と短所を色々演出して化粧して装って作っているから、どんなに男らしいスターであっても、逆に華奢なタイプのスターであっても、女役をするだけで男役像からのギャップがネガティブに出てしまうタイプの方が多い(かわいい女の子、華奢な女性であることが晒されすぎてしまう)。まさに「化けの皮がはがれて」しまう。
これが屁でもないってタイプがごく稀にいて、彩風咲奈がそれだった。彼女の堂々たるダルマ姿の見事さに大感動したっけ。男役トップがやることにひとつ意味がのっかるんだよなぁ。
ありがたやー!って感じで。個人的な感想です。

手足が長く、顔立ちは三白眼系の鋭い視線で、受け身が得意なタイプってダルマいける男役になりやすいのだろうか。ちなつさんもコレだよな。

トップスターとファンの祭典

『ALL BY MYSELF』というタイトル。「すべて自分自身で」という意味合い。他の人の手をかりずに全部自分でやったよ…なんて言い回しに使うらしい。Googleが教えてくれた。
たった一人で万能な孤高な…そんな感じかなって思われるが、ショーは咲ちゃんのこれまでの作品を追う、王道にして正道の退団前公演であった。

私はここ最近雪組の作品を生観劇することが叶わないし、咲ちゃんのことを、昔からずっと追いかけていたスターってみていたわけでもない。

だけれども、嬉しいなぁと感じる公演だった。彩風咲奈のこれまでを振り返ってくれて、名作「海の見える街」は記憶とはまた違っていて。やっぱり円熟味というかなにか熟成されたものがあった。
あの当時のものはあの当時にしかない味があった。思い出補正もあって、あの若いステージにしかなかったものが懐かしくなった。お酒のようだなあ、なんて思ったり。

詳細は語りつくせないんだけれども、彼女だけを新人時代から追っかけてたファンの人は号泣で前がみえなかったんじゃなかろうか、この公演。

あなたにあいたい

咲ちゃんってのは、本当、身長173センチで脚が2mくらいあるすごいスターなんだけども、こういう人が男役やってくれてるのってやっぱすげぇなって。
彼女はまた新人時代から見る見るうちに美しくなっていったタイプで。前トップのだいもんが雪組を中心に毎公演足しげく観劇しまくっている様子からも、なんかこう、いいね、よかったね雪組って…。

咲ちゃんてのは、ハリゴシみたいな、「ちょい落ちぶれた二枚目スター」っていう、チンピラよりはどこか生まれがよさそうな感じみたいなのが似合ってるなあっていうイメージで。
エストサイドストーリーとか、ミーマイもいいね、なんかこうアメリカンな元気なミュージカル、もっとやっているところを観たかったなあ。

おでっせい

この公演、ひしひしと感じたのは……。

やっぱりODYSSEYへの熱い思いでしょうか。なんか熱かったと思うんだけどあの場面。フラッグもたしかODYSSEYゆかりの品ですもんね。
海賊っていいもんね…

卒業の花道は伝家の宝刀、ベルばら。彩風咲奈にこそふさわしい。最後の日まで楽しみだ。

すーごいピンク

ベルばらポスター(先行画像)がアップされたけれども、すっごい!どピンク!おピンク!

めっちゃいいけどなんだこれ

本ポスターではないと思うんだけれども、まず

・あーさオスカルがインしてる~~
・咲ちゃんノーブル~~
・夢白ちゃん、咲ちゃんとの身長+角度差完璧~~

で、誰もキャラに見えない~~笑

じわじわくる

パッと見た瞬間から好感度があがる素敵画像なんだけれども、じわじわと、あーさはあーさにしかみえないし、咲ちゃんはフェルゼンには見えないし、夢白あやは夢白あやにしかみえない。
でもって言われないとベルばらって気が付かないかも。な、斬新さ。ただおピンク一色にしたこのデザインはなんかいい。よくこれにしたなーとは思うが本ポスターではないよね?たぶん。本ポスターにはぐっと3人とも、キャラっぽさ出してくるよね???

美貌なんだけど

実はあーさって、自分のなかでは、華やかな顔立ちだけれど本人の顔面演出が現代的なもんだからか、あんまりこの古い少女漫画に似合いそうってイメージがなくて。
でもすっごい素晴らしい研究の末寄せてきたね!この眉、陰影、口角。カツラも完璧じゃない?
これで芝居心たっぷりでキャラに寄せた画像でてきたらわくわくが増しそう。このおピンク画像はまだ、あーさ含め全員が、スターの○○でございます!感が全面に出ていて(だから面白いのかも)。

咲ちゃんのフェルゼンは楽しみだな~。だって、この足元観たことなさそうな夢白アントワネットと元気やる気あーさオスカルに取り合いされるんでしょ?(※ちがう)

夢白アントワネットとあーさオスカルの、咲ちゃんフェルゼンを挟んだキャットファイトはちょっとみたい。

ベルばらって

私自身、原作を読んでいないわけじゃないが、やっぱりアニメなんだよな、ベルばら。
再演に全く関心がなかったんだけれどもやっぱりやるならがぜん楽しみになってくるし、その最初のビジュアルとしてこのおピンク。大変よい。


で…

他の演出家がやっちゃいけないんですかねぇ。まあ植爺の名前を掲載しないなんてことは絶対にありえないんでしょうね。
客にむかって専科に敬語使う団体ですものね。この手の序列は大事なんでしょうね。ええ、ええ、わかりますとも。


ベルばら×皆殺しの谷先生かあ……、相性よさそう。




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再開と再会が近づいてくる

気になった2つのニュースと、ついうっかり月組東京2次の抽選を漏らした件。ウソだろ…?やっちまった…

春らしく仕事がなかなかに忙しく気持ちのゆとりがない。観劇予定もないし。日々ご近所の桜の様子を観察・記録しながら体調を整えることを第一に暮らしている。と書くとなんかアレか、なんか丁寧な暮らししているちょっと心身のくたびれた大人か?とセルフツッコミしたくなるが言い換えると平日残業、週末引きこもりの実に平和な暮らしを満喫していたと、まあそういう感じだった。

自分が日々眺めているニュースで「へぇ~~」て思ったのは、天華えまの009出演かな~。退団即発表のタイミングをみても、当然ながら在団中から進行していたわけだが、こういうのっていつどんな感じで話が進むのかって、その辺の事務的な面についていつも知りたくなる。
彼女の場合は009製作側からのお声がけかな~と思うけども、それも歌劇団経由なのか?そんなことないか。星組の先輩、かいちゃん経由のお話なのかな~。
ともあれ第二の芸能人生に幸あれ。

宙組関連雑感

まず雑誌編集部の今更過ぎる謝罪文。

今回呼称が被災者となった、亡くなられた方側がぶっちゃけ劇団員Aさんを苦手として敬遠していたのはどうやら間違いないし、それを裏付けるメールなども流出してしまっているし。
その決定打にもなったのであろう過去のやけど事件。最終的な合意書にこの件について非常に具体的に記載があったのは、ご遺族側の要望と思われる。譲れない点だったのだろう。

間違いないのは、どんな経緯であれ怪我を負わせたことについて劇団員Aさんは被災者に「悪意あったと思う」という意味のことばを裏でぼやく隙を与えてはいけなかった。怪我を負わせた以上、これ以上ないくらい真摯に対応するべきであったことで、そこに善意や悪意の有無は関係がない。

にしても、雑誌にリークした人に悪意があったことは間違いないだろう。一連のマスコミ報道のそもそもは、宙組前体制への批判記事だったよね。
被災者を絶望させ追い詰めたのは、誰かがリークしたことそのものだし、それによって被害者であるはずの自分の立場をより悪くさせられたことだろうし、居づらいのに辞められない状況、そんな組にいたこと、彼女にとってホームであったはずの組がそれくらい居心地わるかったこと なのだろう。


あとこれはずっと感じていたことだが、単純に悪意があったなら、自分が加害者とわからないようにもっと上手にもっといやらしくいじめるものではないだろうか……という。雑誌に取り上げられてしまったことと、その後の後追い記事にでた弁明会的な場でまずい立場に立たされたのはむしろ劇団員Aさん側で、予定通り異動してたとて扱いがどうなったかは今となってはわからない。ただ数年前の件で記事を書かせたのもタイミング的にはすべて前体制への批判を生みたいがためのネタだったと思う。数年前の劇団員Aさんと被災者の間で起こった事件は、組内がこんな問題ありですよのネタに『ちょうどいい』と誰かが思った。それによって最も追い詰められたのは、リークした人の思いをよそに劇団員Aさんではなく登場人物上、最も弱い立場であった巻き込まれた被災者だった…。しかし、リーク側のそもそものターゲットは劇団員Aさんおよび前体制へ批判が向くことでなかったかと、考える。


それで……、
史上最悪の間の悪さで、編集部の悪意があるような発言の改変っぷり。これは私もかつて出版社にいたこともあるし、仕事で自分が取材を受ける立場になったこともあるので、ものすごく理解できる。
自分が言ったことがまるで違う発言に改編されることや、相手が言った言葉がさも自分が言ったかのように掲載されたことは2度あった。自分ごときで2回も、だ。
意外なことだが、著名人相手の取材記事であっても、事前原稿チェックをすっ飛ばすのはあるあるなことで、取材をされる側がチェックを条件として盛り込み、それを了承しない限り取材を受けないって話はごろごろしているわけで。

それくらい、ライターや記者や編集者という立場のひとたちは、取材対象の発言をゲットした瞬間に、限られた文字数で自分勝手なことをする生き物だ(偏見です!)

雑誌インタビュー文に関する謝罪はもっと早くできなかったのだろうか(まあもっと謝罪すべきことが山積みだったから、遅れたのは理解できるが)。
さすがに言ってないことを言ったと書かれることは、不憫。

大階段で会いましょう

ショー作品のみでの再会はまあいい。大変だろうけれども。
意外だったのは本家ムラでの公演期間の短さ。なんつーか。むしろ、ムラでやれよと思ったんだけど……。

過重労働とパワハラは被災者におこった悲劇の土台であるが、被災者の最期の選択の真なる理由は誰にもわからない。そして被災者の過重労働とパワハラが認められたということは、同様のことは彼女だけではなく、何かしら役割を与えられたジェンヌは全員同じ状況であったか、近い状況で舞台に立っていたと思う方が自然だと思う。では他組も含めて全ジェンヌは歌劇団側から過重労働を強いられている被害者なのか。少なくとも被害者ゼロなんてことはないだろ。
となると、宙組だけを加害者や被害者を見る目でみるのもなんか違和感。


人の命は軽い。残念なことに軽い。だからこそ軽んじてはならない。そう思う。

タカラヅカはいいものだ。大階段に並ぶスターたち70余名をみるだけで全身から喜びがあふれてくる。
これを、どうでもいい政治的団体に潰されたくはない、守りたいとそれだけは思う。


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選択肢がある幸せ

野球関連のニュースを観ていると、どの球団にはいるかって就職のはずなのに、職業選択の自由がなさそうなルールでずっと不思議だった。
夢見る野球少年が夢かなってプロになれるのに、ドラフト会議というおっさんたちのつくったいけてる制度によって、あこがれの球団にはいれず涙目の18歳をニュース映像で何度みたことか。
メジャー挑戦するにも勝手に行けないとか、憲法違反じゃないのかなって疑問だったんだけども、この辺をクリアにする魔法の制度が適用されていたとは。

そう個人事業主
プロ野球選手はみんなこれって扱いなのね。だから各球団と「契約」ね。なるほど~。この年になるまで知らんかったわ。

で、まあ、例の歌劇団も基本これなのよね。

舞空瞳も個人事業主として、歌劇団と自分自身の契約期間を自分で決められた模様。選択を自分で決められるのはよいことだ。

誰が相手役になるとみんなヨシってなるのか

礼真琴の次なる相手役について、いったい誰になるんだろうか。

やはり本命視されている詩ちづる?でも彼女って星組異動後、モブ感つよくって…。まあ、星組ってそもそも娘役厳しい説あったし、有沙瞳と小桜ほのかがそろっていた時は、舞空瞳ですら配慮され目立たない扱いされる場面多数あった(と私には見えた)んで、ますます彼女が目立つ場面などまわってくるはずもなく。

とはいえ、星組でこのまま、月組出身で時期もかぶっている暁&詩を次期体制にすえるかというとそれもなんかこう、
「星ファンにとって面白くないんじゃないかな。月でやれよ感でてくるような…」て考えがよぎる。ついついよぎってしまう。

タカラヅカはひとつといいながら、5つの組が関連会社5つのような結構な距離ある関係性だってことは例の事件からの他組の対応をみても明らかになってしまいましたしねぇ。
「どこの組出身でも関係ない、次期星の王子さま&お姫さまはこのふたりなのね!」と全員キャッキャポジティブにとらえてくれるほど、ファンの執着は弱くはないんじゃないかな~。
組への愛あればこそ、どこ出身みたいな言い方もされるわけで。一つだけど一つじゃない、同じだけど同じじゃない各組……。

相手が誰でもさ

これは礼真琴の任期にも関係があると思うけれども、2024年のトップ退団は、花組月組雪組
3組もあるので、そもそもこれ以上のトップ退団は最初から予定されていなかったはず、とおもう。
私は月組も予定通りだったととらえている。巷で人気復活だのいわれているれいこちゃんのチケットさばき数は前より売れていないそうなので…。結局歌劇団はこれ重要みたいだものね…。
※取次という名の捌きに熱心ではなさそうなキャライメージだけどね、れいこちゃん

で、カレンダー的に当初から公演数が削られたが、2024年に新体制で稼働するのが花組月組雪組は2025年から。
2025年は、旧公演数であれば、宙組も交代であったことは最初からの予定にもあったかもしれない。超お待たせ事案だったからわからんけども桜木みなとも出来上がってるしねぇ。

そしてイレギュラな宙組もカウントしつつ2025年に退団しそうな組はやはり星組だけで、基本的には毎年トップは入れ替わり退団しているから、2025年の目玉が星組礼真琴、卒業の花道だったのかなあと思う。

そんな礼真琴の花道に寄り添うヒロインって誰になるのだろう。上演予定ありきで、娘役って選ばれている側面あるとずっと思ってきたけれど。

礼真琴はヤンデル青年が見ごたえあっていいんだけどさすがにもういっぱいやったしなぁ。

話変わって

候補娘役を探してみようと、スタープロフィールを眺めていたら……
「好きだった役」の記載にほろり。

kageki.hankyu.co.jp


ああ、みんな幸せになりますように。






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相性とはなんなのか

本人がめっちゃ美女だから誰の隣でも似合う

…ってわけじゃないんだなってのがよくわかる宝塚歌劇団

美女×美女の世界だからね。
なのにね、見た目だけの話であってもシンデレラフィットのようなコンビもいれば、どちらも大変おきれいなんだけどおきれいですね以上って感じのコンビもいる。

容姿端麗なんだけどぶすといわれる世界

かつてヅカファンのブログとか見始めてびっくりしたことのひとつに、○○は美女ではない系の容赦ないみための感想が結構あったこと。

普段タカラヅカなど興味がない家族と一緒にスカステみてたり、スカステで放送する新入団の○○期生一同の紹介番組だったり民放のお受験特集をみていても、
「そんなにかわいくない子が普通にいるね」ていう容赦ない感想が家族からでてきてたことを思えば、このきつい感想もまた事実なんだろう。

マジデー?容姿はみんな整ってないか?て毎度思ってたんだけども、私の視点は、骨格というと専門的すぎるけれども、横顔がきれいとかその辺ばかりみている。
自分自身、下あごが目立つ顔立ちなもんだから、どんなにファンからきついこと言われてる子であっても「横顔がきれいだなあ」「骨格がきれいだなあ」ってそればっかりよく見えてた。
歌劇団が求める容姿端麗は舞台映えする目鼻立ちのバランスに重きを置いてみているのだろうと想像している。

ただ、目鼻立ちが華やかな美人なのに舞台化粧でメイクダウンしてしまう美少女ってあるあるだし、素メイクがうっすい顔の子なんて、舞台メイクで映えまくるし、下級生時代からめきめきとメイクアップレベルが上がる子もいっぱいいて、それら、それぞれの特長を生かしきれる子ってのがしっかり選ばれているのだろうとは思う。

ビジュアル特化時代もありましたね

いつとは言わないが、娘役がとにかく若くてかわゆい子ならOK!!みたいな時代がちょっとあったね。今思えばそれだって特大の才能なんだから選ばれる意味はあったと思う。
トップが希望して抜擢された説が色々あった何十年か昔って、トップスターが高学年娘役を指名した噂はきいたことがないけれど、あったんだろうか。
昔いたのはいたんだけどね高学年トップ娘役…。
なんだかんだあって「三拍子そろった優秀な娘役」がたくさん出てきて、本人も歌劇団もファンもハッピーに。そのうち歌劇団の下級生娘役絶対主義も終了。
で、さりげなく、男役のトップスターも若返りがあったといおうか。ひと昔前のトップスターって今観ると老けているというか貫禄があって、バブル時代ってタカラヅカに限らずみんな大人であることがかっこよさだったこともあり、アダルトだったように思う。男役像がとにっかくアダルト。いまはエイジレス。

まあでも10期くらい離れた下級生を相手役に据えると、たぶんトップスターは楽な部分あったろうな~とか思う部分もある。若いうちはそれでオッケーで片付くことって案外あるしね。会社組織と同じで。

舞空瞳って誰と似合っていたのか

記者会見では大方の予想通り、ミーマイができたことで区切りがついたそうで。ですよねー。

誰とでも似合うためには顔が小さくてかわいくないといけないと思う。舞空瞳はその点最優秀だった。礼真琴はそういう意味ではビジュアル難で、娘役と並ぶより男役と並ぶ方が映えちゃうタイプ。童顔なんだろうが、礼真琴自身の芸風は幼くはない……。
ビジュアル面で礼真琴と組むには舞空瞳は大正解だった。
お互い優れたダンサーで、この点も技術レベルがあっていたのでよかった。ただダンスの相性が本当によかったのか?というと意見が割れるかも。
お芝居の相性、歌の相性…
結果論からいうと礼真琴が現実的に選択可能な中では、舞空瞳はベストな相手だったかもしれない。だが「かもしれない」がぬぐえない。

一方で舞空瞳にとってのベストな相性の相手役は、礼真琴ではなかったのかもなと思う。
ビジュアル面ではだれとでも似合っちゃうことをミーマイとバレンシアの熱い花で証明。
ダンスは、技術レベルで礼真琴とがっつり組める相手ではあったが、カレー君ともマイティともありちゃんとも出来るだろう。
歌と芝居は本人比で、作品ごとに確実に上達した舞空瞳に拍手ではあるが、そうなると礼真琴はひたすら合わせにいったわけで、舞台観ててもたくさんの配慮はみてとれた。
ていうのをひっくり返して言うと、このふたつに関してはお互いがお互いをベストマッチな相手とは言えないとなるか。

で、総合して彼らは「ことなこ」としてファンがついたし、かつてのスカステの年末年始特番をみれば、どの組よりも星組のトップコンビはアドリブ力、求められているバラエティ力がしっかり出ていて、むしろ台本がないスカステ番組内でのミニゲームでの様子とかの方が相性の良さが発揮されてたって印象であったし。

舞空瞳の数値的な相性、机上の空論での最も相性がいい相手は礼真琴ではなかったんだろうと私は思うが、舞空瞳の持つ魅力は相手が誰であれ、相性が良くなる、底上げする能力があるんだと、そう思う。


個人的な妄想としては、ソラカズキとがっつり組んでお芝居とダンスしたところみたかったな~みたかったな~~。



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星組千秋楽と予定調和

星組、土曜日の千秋楽を観た。

退団セレモニーを観ていたら「最近もこういうのを観た気がする」などとぼけたことを思い。花組のムラ千秋楽が少し前だったんだわね。
あちらがトップコンビ退団、こちらは若手中堅ベテランが程よく卒業。

あの日からずっと「こうして退団できる子がいるのに、そうできなかった人たちもいたんだよな」と思う。退団セレモニーが、以前よりちょっとほろ苦くなった。この感傷はしばらく続くと思う。

で、この星組は2番手枠が3代目なんだよねぇ。3人目にして人事的に通常な順番(と思われる)の2番手になった組なんだと思えば、色々あったんだなーと。

公演はこれ以上ないくらいの完成度であった。今更いうことなど何もなく、すべてがハイレベルだった。

そして今日、舞空瞳が退団を発表した。

驚きはしたものの

不思議と意外ではなかったな。ああ、そうなのか……という気持ち。

思えば1789での異例の途中公演中止など、星組礼真琴に関しては色々不穏なことがあった。
礼真琴休業期間について、もともと公演と公演の間に1か月くらい休めていいはずって思っていたので気にしていなかったけれども、理由を邪推されたり、休んですみません発言をする羽目になったりと、高い注目度のなかで大変だったろうと推察。

その間、変わらぬ笑顔で真ん中を務めあげたヒロイン、舞空瞳。
彼女はこれが予定任期だったのかなとか思う…っていうか、最初から3とか5とか決まった数の任期が予定されていた人事ではなかったと思うので、やるっていえば礼真琴卒業時までやれるくらいの劇団の寵児のひとりであったから(人気もあるし)、本人が間違いなく終わりの時期を決めていたのだろう…なんて妄想。

星の王子様に嫁いできた花のお姫様、苦労する

完璧な礼真琴の相手役探しには、何人かの候補生がいたと思う。花組からトップ娘役になるためにやってきた舞空瞳は、バービー人形みたいな、リカちゃん人形みたいな和洋折衷のかわいらしさと完ぺきなビジュアルで、最初から、完璧礼真琴の相手役としてベストな人材だったと思う。
なんせ踊れる、めっちゃ踊れる。これ重要で実際に超重要だった。おかげでかつて観たことないようなデュエダンを観ることができた。

舞空瞳の任務はロミジュリのジュリエットをやり遂げること、それが劇団から依頼された一番重要な任務であったと思うし、礼真琴とロミジュリできる相手役を探されたうえで選ばれていたろうなって思う。
最近このロミジュリを観かえしたところ、役柄も相まってひどく若く見えた。いまの舞空瞳と比べるとほんの2,3年でこんなにも熟すのかとも思った。

何作目かね

二人の本公演って何作だっけとWikiに確認。

2020年7 - 9月、『眩耀(げんよう)の谷〜舞い降りた新星〜』『Ray-星の光線-』
2021年2 - 5月、『ロミオとジュリエット
2021年9 - 12月、『柳生忍法帖』 - 柳生十兵衛『モアー・ダンディズム!』
2022年4 - 7月、『めぐり会いは再び next generation-真夜中の依頼人(ミッドナイト・ガールフレンド)-』『Gran Cantante(グラン カンタンテ)!!』
2022年11 - 2023年2月、『ディミトリ〜曙光に散る、紫の花〜』 『JAGUAR BEAT-ジャガービート-』
2023年6 - 8月、『1789-バスティーユの恋人たち-』
2024年1 - 4月、『RRR×TAKA"R"AZUKA〜√Bheem〜(アールアールアール バイ タカラヅカ〜ルートビーム〜)』『VIOLETOPIA(ヴィオレトピア)』
2024年8 - 12月、『記憶にございません!』『Tiara Azul-Destino-(ティアラ・アスール ディスティーノ)』

RRRで7作目。舞空瞳退団公演で本公演8作か。

歴代最高傑作みたいな現トップスター、礼真琴はおそらく10作やるだろう。過去のどの星組トップより人気が短いということはあるまい。
いろんな相手役と組むことは双方にとってプラスだし、新たな魅力が開眼する。

舞空瞳が博多座でマイティとありちゃんと組んで見せてくれた魅力も貴重であった。トップ娘役が、トップ現役のまま、別のスターとたくさん組んで主演する機会はそうない。

ちょっと心配なこと

礼真琴、千秋楽ということもあってがっつり頬がこけていて。
トップになって確実に顔が小さくなってしまうほどやつれたので、心身大事にしてほしいと思う。
支える舞空瞳もなんか謎の母性感が出ているよね、単なる勘違いかな、それともプライベートの影響かしら……。

トップ娘役就任当時からみんな変わるものだけれども、キャラクターイメージそのものがシフトチェンジというか、ガラリと変わった娘役だな~ってのが、舞空瞳の印象。

幸あれ

舞空瞳のお披露目になったロクモのコンス役ははまり役の一つだったと思う。

お披露目の本公演は役柄が不幸過ぎて、まあ、ウン。柳生は超イマイチ for me。めぐり会いとディミトリは観劇叶わず。ディミトリにおける舞空瞳のお芝居は評判よかったっけ。
1789はいちばんはまってたかな。RRRはよかったけど誰がやってもよかったような役といえなくもなく。
本人的には本公演でのお役より、やっぱりミーマイのサリーに思い入れがありそうだけれども、相手役が本夫じゃないからな~。

てことで、お芝居における舞空瞳のあらたなる魅力を見せつけての卒業を期待したい。
退団作はオリジナル二本立て。
演目的にいちゃらぶはなさそうだが、はてどうなるだろうか。



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数と愚者

なるほどねぇとあらためて納得。

いまマスコミはヅカ受験生減のニュースが一周。
数は増えているばなしをきいたときは意外に思っていたんだけれども総数はやっぱり減るんですねそりゃそうか。

子供の数、富裕層の数ともに減少傾向なわけだし、そこにきて一連の事件とその報道を受けたらば、記念受験系の、本気度が浅いご家庭の子は、大金かけての受験に待ったをかけるでしょう。さすがにいまどき、本気で準備ゼロで当日受験しに行く観光目的受験者はいないだろう、と思うし…(未成年でガチ当日いきなり記念受験を準備できる子はそういまい)。

となると、増えた感じがするという現場の人は受験スクール関係者だったので、より実績のある有名スクールの人からすれば、本気度が強い受験者が有名スクールに集中する度合いが加速し、自分の視界からは「少女たちの情熱や夢の温度は高い、保護者はそんな子供を信じてできる限りのフォローする覚悟をしている」層がより大きくみえるわけなんだなぁ。

数字の魅力

数字を出すと人はコロッといってしまうし、見えている世界が違う人は実際に問い合わせが増えていたりするんでしょう。もとよりスクール系ってどんどん淘汰されるものだろうし。
今後、某KIEスクールから過半数合格…とかなったらそれはそれでどうするんだろうね、と部外者ながら気になったりする。
今年も13人ですか合格者。圧倒的。歌劇団に入るための音楽学校(公式)に入るための予備校(非公式)の線が出来上がっている。

私が本気の受験生もしくはその保護者なら、ここまでの圧倒的数を送り込んでいるスクールの門をたたきたいって絶対思っちゃうなぁ。

毎年思う倍率の魔力

ヅカ受験て、倍率がどうあれ、最終試験は、ほぼ1/2なの毎回きついなって思う。約100名弱くらいに絞られて最終試験を受け、そのうち40人合格。
100人中40人が弾に当たって死ぬロシアンルーレットやらないか、生き残ったら100万円だよ ていわれて、やるだろうか自分?100万ごときで死にそうだからやりたくないって思う。
つまり結構当たるじゃんって数字なわけだ。

で、
落ちてみて、数字をもう一度見返して、あそうか、合格者40だから、60人は落ちるんだから…て思い直したり、そもそも600人超からの40だから…って思い直しても、倍率最低っていわれても、そこの悲喜こもごもの熱はちぃとも変わらないと思うんだぁ……。

放っておくゆるさにあるお互いのための救い

キラキラした受験生が夢と希望と覚悟をもってくぐっていく門の向こうのことを、とりあえずなんかアレだから潰せっていう層がいるみたいで。
根っこはやっぱり嫉妬なんだろうと思う。持たざるものの。

ここ数日の報道には、
「こんなにネガキャンしていて歌劇団とかいうのがやばいのを煽ったはずなのに、なんでキラキラした若い子がまだわいてくるの?」ていう戸惑いを感じている30代くらいのコタツライターの顔が見え隠れしたものもあった。※私の個人的な超偏見です

ぶっちゃけ芸能の道を進むなら、保証も雇用条件も労働環境ももっとブラックな中小劇団とか、一切保証のない海外バレエ界か、若い娘をダイレクトに食らう日本のテレビ芸能界か、になるのかな。
どこも、自浄化を内外の関係者が信じて取り組まんとする歌劇団の状況より、若い娘にとっては毒が強そうである。

間違いなく努力をして結果を出した112期生に泥かけようとする行為はやめてほしいと願いつつ、とにかくも、すべての受験生の少女たちに素晴らしい人生が待っていますよう、門出をお祝いしたい。





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