隣のヅカは青い

ヅカファン歴は30年ほど。しかし観劇デビゥは2019年から。それほど遠い宝塚についてのブログです。

雪組次期トップコンビ発表とこれからの期待と

怒涛の発表ラッシュ。
歌劇団側も早く確定したかったことでしょう。

話題沸騰の、彩風咲奈&朝月希和コンビ誕生とのことに、ああ、代替わりした雪組も観に行きたい!と
純粋に思いました。
かわいいだけのへったくそなコンビ回避となって本当によかった。

キャリア10年近い娘役を見ると、若手とは結構な差がはっきりある。芝居上手といわれる若い娘役も、立ち居振る舞い、裾裁きや
「何もしていないときの娘役芸」に本当に差があります。

タカラヅカはしばらく、舞台技術は2の次でもいいというアイドル売りのような路線で走ってきてしまいましたが、
SNSも活発な昨今、素人でもすぐにわかる歌唱力などの技術力は重要なんでしょうし、これから宝塚歌劇じたいが生き残るには、一定の水準をクリアしていてファンでなくても認めてもらえる実力がなければ。

つい先日、スカステで春雷が放送されてて、私は彩凪翔くんがいつかトップもしくは専科とか、そういう価値のある
タカラジェンヌさんだと思っているんですけども
けどね、ひどかった。主な出演者全員の歌が全部ひどかった。
いまの彩凪翔くんはずっとレベルアップしてますが、春雷レベルのお歌しか聞こえないミュージカルって
もうファンでも無理でしょう。まあ私は無理。

※ちなみに声楽の先生のブログをたまたま読んで知ったのですが、首が長い人ほど音程取るのが難しく歌下手傾向なんだそうです。
 首がしっかり太いほど歌唱力は比例して向上するそうで。なるほど・・・。
 
で、彩風咲奈&朝月希和 新トップコンビ。
長期ではないかもといわれています(確かに雪組は、早く上げたい子がすぐ後ろに並んでる)が、わたしは咲ちゃんのファンでもなんでもなかったのに、舞台をみて、あの眩しい子は誰だ、あの視線泥棒は誰だと、何度も彼女に吸い寄せられました。
そんな、無関心の人間の視線を奪い魅せてくれるという、タカラジェンヌにとって一番必要な能力(通称キラキラ)を持っているんです。咲ちゃんは。

さて、宝塚の男役はみんな無理して低い声を出そうとするので、はっきり言って聞き苦しいし発声が下手に聞こえます。
咲ちゃんもましな方だけどその一人です。
だいもんがそうでないのは、ご本人によるとある時期まで声の高さに悩んでいたらしいですが、どこかで自分の声と男役の発声に折り合いがついたのか、実に自然ですよね。無理して低音出してる感が一切ないのが、だいもんの芝居がうまく見える重要な要素のひとつと感じています。

低音域の発声と地声との兼ね合いにうまいポイントをみつけて自然に声を作れている男役は実に少なくて、
まず専科。これは年齢が上がれば女性の声は低くなるので、どんどんしっくりきてるんですね。
男役10年といわれる理由の何割かは、20の娘より30歳の女のほうが声が低くなるから という身もふたもない点が実は重要だったりすると、私は勝手に確信しています。

現役で一番自然なのが望海風斗だと思います。あと月組風間柚乃くんも、もともと地声が低めなのか自然。歌声はきれいに高音だったりするんですが、自然なんです。だから若手なのに芝居がよりうまく感じられるのではって思います。台詞がよくきこえるって非常に大事。地声と男役声の折り合いがついていて聞いてて引っ掛かりのないジェンヌさんは、ほかには珠城りょうくんですかね。高いほうの声ですが、彼女は思い切りがいいのかな。

特に、なじみのない宝塚歌劇初心者にはこの、男役さんの無理な低音が結構、気になるので、できるだけ自然な発声の人のほうがうまくみえると思う。ファンはこの違和感にすぐ慣れちゃうけどね。

そしてここしばらくの咲ちゃんは芝居を含む全体的な向上から、さらによくなるのではと期待させてくれます。
課題といわれた歌にも取り組んでいる成果が出てきていると思う。咲ちゃんは典型的な男役発声での歌がちょい苦しいぜなタイプで、ファントムでみせた高音域の歌はとってもいい。

この咲ちゃんに朝月希和が組む、というのは僥倖ってやつじゃないでしょうか。
彼女は与えられた役割をしっかり務められるので、実家の花組にてホテルマンと大正ロマンをやってすぐに戻されたのも、たとえそれが予定外の抜擢だったにせよ、劇団側の評価と信頼の高さを感じます。まあ何があったよタカラヅカとは思いますが

しかし96期しぶとい。
もはやこの期というだけでヘイトをぶつける人もほとんどいないでしょう。みんな忘れてはいないけど。

組替えしてくる夢白あやも、賛否両論の娘役ですが、アクアヴィーテでの扱いのよさ、つい先日の星風まどかとのスカステ共演の様子も(ガリガリですね彼女…)、ポスト星風まどかなのかなって雰囲気でしたけども、このまま雪であがるのか、また異動するのかしら。
フライングサパでもヒロインより台詞あるんじゃってくらいの役でしたが、まあ癖の強い役ってのもあるけど、別格わき役に向いてそうな資質に見えましたが。無属性の、なんにでも染まりますっていう娘1枠ができるのかしらね。

雪組は、咲ちゃんトップ体制で2番手に誰が来るのかも注目です。私としては「あーさ以外ならだれでもいい」です。笑
あーさが嫌いなのではなく今の彼女は評判先行、その大輪は研15,6くらいに満開になると感じるからで、早い抜擢は本人に損だと思うから。なーんか空っぽなんですよね、彼女の芝居…といったらひどいか、カタチ先行ていうのかな。あとうまい下手以前に癖がつよい歌い方もマイナス。脇ならいいけど真ん中で歌うならば大きくマイナス。
まあ雪組次期娘1の人事がこんなにざわつく結果になったのは、全体に影響する男役人事に色々あるからだというのは間違いないと思う。これからの発表も楽しみですねぇ。


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