隣のヅカは青い

ヅカファン歴は30年ほど。しかし観劇デビゥは2019年から。それほど遠い宝塚についてのブログです。

感情論が「ウケる」という愚かさを自省する

現在、仕事上で人を指導する立場にある。
一人は自分より年長の中年男性、一人は若い20代の新人女性。日々、こちらの言動がハラスメントにあたらないか内心びくびくすることもある。

全員調べたらいい

最初の双方会見時にすぐにそれに気が付いたけれども、ハラスメントの立証は非常に難しいんでしょうね。世に出回っている管理者向けのパワハラ講習テキストや、ネットにある弁護士サイトのハラスメントの線引きの記事をいくらよんでも「ハラスメントとは、受けた側がそう感じたらそれはハラスメント」 ←はい、違いますよっていう。

どれだけ嫌なことを先輩や管理職にいわれて傷ついても泣き叫びたくなっても、ハラスメントには当たらないことが山ほどあるのよ。
今回あとから出てきた生々しいやり取りも、これなら調査委員会の結果も納得っていうものに思えた。一つ一つを調査したらそうなるのだ。

これらの厳しい現場は、ほんとにジャンル問わず経験者ほど「今そう受け取ってしまうのはあるあるだよね」「自分もそれしんどかったよな」がわかるから、そこに多少同情はしても結構冷静に線引きする感覚、理解できる。

急に他人の目線が気になって自意識過剰になって自分が何で生きているのか考えだして一挙手一投足に裏の意味考えちゃって、特別でいたいけどみんなと一緒でもいたくって、っていうそんな感情にまみれてぐちゃぐちゃになって死にたくなるような夜を過ごしている老若男女がいても、それは実年齢関係なくその人の成長期とか、腸内環境の影響を受けた脳の分泌物からの影響に他ならない。
だから飲み食いして陽に当たってたくさん散歩すると、本当に心身が健康になるのよ。感情とか心ってものは本当に睡眠や運動や栄養によってできている。
つらい渦中にある人は大なり小なり、「つらい自分でいたがる」傾向がある(と私は自身の体験を振り返っても感じている)から、生活習慣を整えたらすべてうまくいくって言われるのが一番イヤなのよね(実体験に基づく個人的な意見です)

でもって、睡眠や運動や栄養のうちどれかひとつでも大いに削るような環境は、職場であれ家庭であれ人間関係であれ提供サービスであれ薬物であれ、ダメだよっていうシンプルな社会の約束が守られていないのは、自主的に自分から睡眠や栄養のある食べ物を拒否することとは全く別の問題で許されないこと。雇用形態がなんであれ歌劇団も阪急もそこをとにかく厳しくもっと厳しく追及されていいはずなのに。

なのに世論は特定の現役OG関わらず、特定のスターを名指しでその人を批判・中傷するノリの方が受けている。

この問題はさっさと、いくら芸能ごとでも演出補の仕事をぶん投げられるような現状の是正とか、その辺の話だけにしておいたほうがいい。
いじめハラスメントをしつこく掘ると、被害者の方のもともとの人間性や性格にまで余計な詮索が進むものと思われる。

もっとも避けるべきみっともないこと

先週であったか、雪組の急な休演、1回やってまた休演。
これは最もやってはいけないことであり、客はもっと怒っていいことであったと思う。雪組のメンタルとかどうでもいい。スターの過呼吸真偽とかどうでもいい。
無理なら幕を開けるなと。労働環境・超過労働云々の見直しとは、あらゆる厳しい状況における演者やスタッフの管理も含めての見直しである。

コロナによる急な公演中止に世間が慣れ切っているのに甘え過ぎている。役者も運営者も、整ってないならやろうとしてはいけない。舞台は選ばれし者しかたてないのだから。

あらゆるつらいことの前に自分を最優先して止めることを推奨する世界で生きたいのならば、舞台には近づいてはならないと思う。
それが実際にこの世界で起こっている現実だと思う。

こうあるべき論や理想論やらは違うんだろう。人間らしい生活とも違うだろう。ジェンヌだけじゃない、医療現場や教育現場にもあてはまることかもしれない。

なんだかんだみていて感じることは、「無茶はしないで、でも無理はして」の姿が一番推せるスターの姿であることを、ヅカシステムが証明しているしそれにカネつっこんできたすべてのファンは知っているはず。

なら、夢夢しく優しいことばをいま、言うのはやめたら、と思うことがある。「そんなの、先に言ってよ…」て思っている若い娘さんたちはたくさんいるだろう、あのムラに。





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