新型コロナウィルス流行による世界的なパンデミックと国内の法制度での規制対象となったことから、新型コロナウィルス感染拡大防止策の措置が義務付けられた企業は、人を集めるイベントができなくなり、歌劇団も数か月間の公演休止期間を余儀なくされ、その後様々な制約・制限の中での公演再開があって。
法的な制約があったから、こまかい感染チェックと陽性者発生時の突然の公演中止・休演者発生は仕方がなかった。
んだけども。
あの渦中より今の当日休演ね。インパクトあるわぁ…。
思い出してインフルを
インフルに感染したとわかると、弊社は世の中の基準と同様に５日間は自宅療養。新型コロナに関しても規制とか緊急事態宣言とか色々あったときは、病院の指示通り10日間。
私にとってインフルによる演者の休演といえばやっぱりラジオ。ラジオ聴いてると冬はちょいちょい、アナウンサーやレギュラーパーソナリティがインフルにかかって急遽代打が出てくるなんてのは珍しい話じゃない。
次に舞台。これもインフルによる休演ていうニュースはひと冬にちょいちょいあった。ただ私のこれは偏見かもしれないが、歌劇団に関しては劇団員がインフルエンザにより休演って発表されることって…あったっけ？？ゼロじゃないにせよ…。
ただこれは私の生観劇歴が短すぎて思い込みかもしれない。ジェンヌの休演＝怪我って印象を持っていたよ私。これも偏見だけれど、検査さえしなければクロではないし風邪の諸症状のみであれば市販薬なりで抑え込んで、舞台にたつってのはたぶん、普通のことだったろう。ヅカに限った話じゃないが、むしろプロなら休むなって感覚に支配されていそうである。
振り返って美談になるもの
役者が「あのときは３９度の高熱があって」「実は骨折していた」なんていいつつ舞台に立っていた話は、あとからネタになる。「役者は親の死に目に…」ばなしの出どころは歌舞伎ってイメージだけれども、それもまああるか。役者やスポーツマンにどこか求めがちなエピソードだなと思う。
だって生理のPMSがひどいから今日やっぱり休みますっていう役者がいたら、そう簡単に受け入れてはもらえなさそうだしなぁ。
時代とともに「２４時間たたかえます」はアウトになった。そしてコロナで何が変わったって「風邪でも休めない そんな時は…」とかいうノリのコマーシャルがなくなった。
休むべき体調のときは休める環境が大事という理解がちょっと進んだ。ただこれいうほど、一般企業の職場でもエンタメ現場でも、結構、微妙な点もあるなと思っている。
痛みや体調不良のしんどさって本人次第なところあるから。そして休みがちな社員は同僚からの受けが悪い。会社ってそういうところ。歌劇団もそうでしょうとも。アッこれも偏見か。
開幕〇分前の急
にしても。当日開幕直前に中止を発表する段取りというのは一体どういう事態だろうか。毎日毎日リハーサルするわけではないから、決まった時間に楽屋入りしてから…「私無理です」て手を挙げるなんてことは、ないわね。朝になって「今日私無理です休みます」って連絡がガンガン入ってきて、あれ？あれあれ？となって代役まわせるかどうかと確認しているうちに中止の決断のリミットになった？ つまりその日何人ものジェンヌが劇場に姿を現さなかったってことなのかな。
感染症の流行による私の常識やものごとへの感覚が多少なりとも変化したのは自覚するところだけれども、ギリギリになっての舞台中止といわれるとやはりケガや舞台機構の重大なトラブルを想起させるものであった。パンデミック前ならば。
体調不良者が続出のため中止ってのは、シンプルに「報告連絡相談」がスムーズでないような、そんな受け取り方をしてしまう。にしても「直前の中止慣れ」したよね、この世界。
舞台構成
才能や実力があっても、その素晴らしいパフォーマンスが週に1回なら出せるが、毎日時に1日2回公演ていうのは無理だ というタイプの人いるだろうなと思う。
毎日舞台にたてる才能とか、心身健康の才能とか、まあある。そしてそれらは長い時間をかけて若いうちから訓練して鍛えられるものだというのも、わかる。才能だけあったって育てないと役に立たない。
そういう難しい能力を鍛えることによって、タカラヅカ歌劇みたいなとんでもない舞台が毎日東西で開幕できていることを、多少なりとも理解している。それが過酷なことがわかっているから、私も含め多くのファンが、星組礼真琴の心配をしたのだし。1幕で中止って全演劇界見渡しても、そうは発生しない・させない異常事態ですよ。
すべての源であるモチベーション、情熱がまだあるのか、みんなに。
つらつらと書いてしまったが…。月組もちょっと心配である。私は5組中、月組がいちばん好きだと思う。誰がトップであっても。
