隣のヅカは青い

ヅカファン歴は30年ほど。しかし観劇デビゥは2019年から。それほど遠い宝塚についてのブログです。

サンマは目黒に限る。礼真琴は劇場に限る。

礼真琴って…、生観劇すると目立つスターだってことを再認識……(今更)

ほんと、いつぶりかわからないタカラヅカ観劇。友の会の予約履歴でみるに、昨年夏の1789以来か。およそ半年ぶりの観劇か!久しぶり観劇。ありがとう星組

『RRR × TAKA"R"AZUKA ~√Bheem~(アールアールアール バイ タカラヅカ ~ルートビーム~)』
Based on SS Rajamouli’s ‘RRR’.
脚本・演出/谷 貴矢

レビュー・シンドローム『VIOLETOPIA(ヴィオレトピア)』
作・演出/指田 珠子

初見の大劇場千秋楽のライブ配信では「濃すぎる二本立て」と思ったが、実際に観てみると娯楽をぎゅっと詰め込んだ感じで、うっとりするようなクッキー缶を独り占めしたかのような満足度であった。

満足が約束された地

今回、私のチケットは友会頼みであった。大人気で大注目のRRR、観られるか心配だったけれど、友会がS席を1枚くれた。それが1階4列通路側という実質SS席ですやんていう神席!
神様ラーマ様ビーム様!

お芝居ラストにFIRRRE男演じる夕渚りょう君のキラキラした赤いコンタクトいれた瞳に見つめられたりされる席でしたねぇ…。
ショーの客席降りで礼真琴&舞空瞳がこっちくるかな、そのお背中眺められるかと期待したらいちばん大外に行っちゃってそっちかーいとは思いました……。

あとはそうねぇ…、ああ、あと極美慎とかいうイケメンが階段に腰掛けたポーズから指差しウィンクされたくらいかな~(激しく動揺)。

ありちゃんおひげが似合う

ありちゃんて小さいお顔がどちらかというと童顔で、髭?と思ったけれども、映像で観る以上に似合ってた。ラーマ役。もともとお人形というか日本人離れした目元が、メイクアップされ髭のイケメンインド人系としてきっちり仕上がっていて。それがまあ長い手足に、筋肉がしっかりついた背中(のちのシャンパンSで立証)から尻のラインが衣装補正もあるけれど、本当にたくましくみえて映える映える。

ただ不思議だったのは、ありちゃんびいきの私の目線を、ナートゥ・ナートゥのシーン、ライブ配信では手足が長いありちゃんをついつい目で追ってしまったが、生観劇では礼真琴がよそ見させてくれなかった。
女チームがかっさらうと礼真琴に言われていた舞空瞳からの娘役たちの群舞も見事だったけれども、余裕で踊る礼&暁コンビは、体格差がよくお互いをより映えさせているしどちらもことなる光源で発光しておりこれがまた邪魔しあわず、悪くない組み合わせ。

極美慎くん、ほっそい

ご飯食べてる?と余計なことをいいたくなる極美慎くん、今回のスーツ役はどこかカチャっぽかったな。オールバックで細い長身っていう姿が私にカチャを思い出させただけで、何かが似てるということはない…ような、でもかわいい顔してるしねぇ。

あと、美人過ぎると思って気になったジェンヌさんが、ええと~~どのシーンだったか。銀橋の両側に兵士が警備として立ち、銀橋のまんなかに誰かがいたシーン。
ちょうど上手側に座る自分の席の前の方に立ったその兵士役のジェンヌさんがすっごい美人で。うわああ誰だろと思ったけどわからぬ。

あと例の釣りの少年役が座席のすぐ前方で釣りをはじめたんですが、釣り少年は素足でございましたよ。役柄によっては素足なんですよねぇ。冷えない?舞台めっちゃ寒いよね…

パンフからの舞台からの

今回、パンフを買って観劇前にぱらぱらとみていたら、各ジェンヌの写真にひときわいい子が。ポージングやメイク、ヘアアレンジも素敵で、わあ誰だろうと…
そしてその子が出る場面をパンフで確認し観劇したところ、デリーの修理屋でビームに鍋を修繕してもらった母子の母がたぶんそう…その後同じお衣装で各場面に登場する。

民衆はそれぞれきれいなんだけれども全体的に色のトーンが抑えられていたにもかかわらず、この母子役の衣装は、母がマゼンタ、娘が青で、結構華やかに目立ったのよ。
自転車壊れシーンとかでも背後でうろうろしてた。そして間違ってなければこのジェンヌさんが別のリリーという役となってナートゥダンスのシーンで、極美くんに引っ張られてチラッとダンスする…
彩園ひなちゃん。

101期。美人。本公演で卒業ですわーーー!

いいなと思ったときには遅いわね。にしても注目してみていたけれども、素敵なジェンヌさんだった!

ショーの見えかたがぐっと良くなる

蛇のシーンの礼真琴は映像より何倍もよかった。ていうかよすぎた。礼真琴好きってこういう礼真琴がお好きでしょ?うんそう!ていうのを押さえていると思った。私も超好き。

それと、4列目からじっくり観察した、緑のなんかすごい舞空瞳のお衣装だけれども、半分くらいは思った以上に短いスカート丈に視線が持っていかれたのもあって全然構造がわからなかった。

全体の流れを追いかけても、パンフでしっかり各場面をチェックしてからだとより理解が深まって、すごくよくまとまった作品でかなり好きなショーとなった。
ていうかパンフでみる指田先生、きつそうな女。ヅカの演出家の女って全員きつそうだわね。嫌いじゃないよ。

初見映像と違ってすごく好きになったのが、暁千星がオーバーオールっぽいジーンズで出てくるシーン。
あのありちゃんの役は「裏方の青年S」で、出演者である花嫁役(詩ちづる)に片思いしている。花嫁役と花婿役の式の途中、花嫁を奪いに来る恋人役が乱入し、という場面を演じているダンサーたち。裏方の青年Sであるありちゃんは、花嫁役に焦がれているから恋人役の衣装の上着を身に着ければじぶんももしかして… なんていう虚構の場面。
っていう説明をパンフで押さえてから観たからすごくよくなったよね。読んでなかったらいまだにありちゃんが羽織ってた茶のジャケットデザインにきをとられてあまり気にならないシーンのまま終わったかもしれない。

説明読んだらめちゃくちゃよくなるショーってのは難しいかもなとは思う。説明なしで面白くないといけない。とはいえ台詞シーンとか説明が多いショーは重たくなりがち。
私は「パンフを手に、ショーを楽しんで」の加減として指田先生のこれがベストではなかろうが現時点でのベストにはなっているだろうし現体制の星組で上演できている時点で恵まれているわけで、この場面に限らずあのパレードのシーンもね。違和感や不安を覚える村娘の舞空瞳、がであう蛇礼真琴やら、全部より面白さが増してよかったな。

それとこのショーはちっとも説教臭いものはなく本当にテーマを大事に創造されたものなのだとしっかり感じた。

内容に関係ないことだが、この日は友の会公演だったんだけども、極美くんシーンとか、無理やり拍手してくる客が後方に数人だけいて、ちょっと気になった。

好み過ぎる中詰め

ライブ配信時にこれまた、そこまで惚れなかったけれども引っかかっていた中詰め。あらためてみると…めっちゃくちゃよかったね!歌も踊りも。

あの曲はなに、出来が良すぎる、オリジナルじゃないよね、なんだっけ…と観劇後に検索したら。名曲であった。
Phoenix の Lisztomania
www.youtube.com


いや~~これでも、原曲よりこのショーでのアレンジ、日本語訳、振付がびたーっと礼星組にシンデレラフィットしていた。
銀橋のダンスすっごかった。
あれやってる側も絶対ゾクゾクしてたと思うし。また観たい!また観たい!!!

はよ配信してくれんかな(無理か…?たのむ…)

この銀橋での並びのダンスを観ていて、本当にアスリート系のトップコンビに2番手に、ダンスがこんなに強い真ん中3人ていままであったかしら?と奇跡のような巡り合わせの、その充実期を目撃できて、心が震えるようなゾクゾク感を感じた。
私の中の小さな女の子が「私もこうなりたい」と憧れるような舞台。

この日は終演後の挨拶もあったんだけれども、自分のことばでしっかりと、少し長めにご挨拶をしてくれた礼真琴。
愛にあふれる素晴らしい舞台であった。


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