なんとはなしに過去のあれこれを漁って検索していたら、あの頃のことをふと思い出した。
私はこの頃タカラヅカ舞台をみていなくって。ニュースというかトピックス、演目、誰がトップ?みたいな情報だけふんわりなんとなくチェックしていたんだっけ……。
そう、2009
2024年の15年前は、2009年だったのね。
いまみても古臭さを感じない、バクイケ瀬奈じゅんのトートがどーんのポスター。
TAKARAZUKA REVUE 公演案内
出演者一覧がカオスときめきいっぱい。
宝塚歌劇 公演案内
このあと15年分の歴史を知って、そして今この出演者一覧をみるとなんとドラマチックなことか。
瀬奈じゅん、やもめの結論
当時大人気トップスターの瀬奈じゅんが任期後半、正式な後任相手役をもらえなかった理由の一つがおそらくこの09月組エリザの上演が決まっていたから…そしてこの公演の配役で実に人事的なアレコレがアレコレしていたから……なのではないか、と思われているらしい、と今になって知る私。
相手役をつとめた彩乃かなみさんの歌声がとっても好きで。
でも彼女の経歴をあらためてウィキペディアさんにて確認していたら、彩乃かなみは花組→宙組→月組落下傘トップ娘役就任 で、この宙組時代に娘2を務めていたんだけど当時のトップ娘役がお花様ってなんかこの頃からやっぱり宙組の時空は歪んでいたんだなって思わなくもなく。
とはいえお花様の舞台姿はやっぱり圧倒的で、彼女以降、こんな等身の舞台人はいないよね…。
星の行く末
舞空瞳が卒業を控えており、礼真琴の任期もいよいよゴールが見えてきているのではと、方々で言われ始めているみたい。
後任(仮)暁千星の熟成と何より、ありちゃんが星組でしっかり人気を獲得できたことがこのムードを後押ししている面もあるのかなと思う。
礼真琴の円満卒業Xデーを迎えるにあたっても、やっぱり同組内で二番手を組んできた下級生を次期として育てたね感が追加されるとされないとでは、礼真琴への評価や星組礼真琴時代への評価も変わるのではないかと思う。どの時代のどの組でも、舞台のあっち側とこっち側は、組内体制の安定感を共に求めていると思うので…。
で、もういちど09エリザのキャスト表をみてみると…
娘1が担うはずのエリザベートを凪七瑠海。確か本人もオーディションに呼ばれたのが???ていう例のやつね。主犯はイケコでしょうねぇ…。
トート:瀬奈 じゅん(新公明日海りお)
フランツ:霧矢 大夢(新公紫門ゆりや)
ルキーニ:龍 真咲(新公宇月颯)
ルドルフ:遼河 はるひ・青樹 泉・明日海りお
…役替わりのルドルフは3人。のちに花組でトップになる…前に月組で準トップになる明日海りおは、新公主演およびルドルフと、革命家シュテファンも役替わりなので、どんだけ~。
黒天使(マデレーネ):蘭乃 はな
忘れてたけど蘭はなちゃんって月組におったんだわ。完全に忘れていたわ。
ゾフィー:城咲 あい
やもめ時代の瀬奈じゅんの、実質相手役をつとめていた城咲あいさん、不遇なのか、相手役できるだけよかったじゃんなのかはなんともはやだけれども、怖い義母役。
黒天使:鳳月 杏
ちなつさんのお名前が!そうこのとき月組。新人公演ではエルマーという革命家メンバーの一人を担当。革命家メンバーはフランツに市民の窮状を訴えたりミルクの場面で怒りを煽ったりという役割だけれども、ヅカ版潤色によって増えた役柄なんだよね~。確か本家は日本版ほど革命家メンバーいない。
そのほか新人公演のキャストにからん君やたまきちなど、懐かしい名前が連なっていて。そうかとおもえばさち花ちゃんがバリバリとお役をもらっているし。今もいてくれる人がこの頃若手でってのが観劇ロマンである。
トップ人事関係なく、「ああこの人このときこれやってたんだ」と覚えのある名前もあるが、過半数のジェンヌの名前は、顔が思い浮かばない。いたんだなぁとしか。
人海戦術…大人数カンパニーだけが持てるエネルギーや迫力・美というものを構成するひとりひとりが、いたのよね。
これ以上はきっとない
振り返ってみてもこの頃の月とか雪とか以上に、カオスという表現がぴったりの人事や編成はそうそう起こらないんじゃないかなぁと思う。
そこまでのポテンシャルをもう組織も人も持つことはないだろうし。
宙組の再編をどのようにするか以前に、他の組をみても、特にアンバサメンバー世代とそのアンダー世代は動かしたいだろうし。
とにもかくにも、舞台がおもしろくなる再編成に期待したい。し続けたい。