月組「G.O.A.T」を配信視聴した。
同日2回公演の両方ともをライブ配信する、ということで、当初はそこそこ両方観る気もあり、だいぶ迷ったが、結局昼公演を観てある程度満足して、午後公演の視聴はやめた。
この日はテニス全豪オープンのダブルス、車いすテニスそして女子決勝の日でもあったので気力を蓄えたかったのもあるけれども、個人的にどうしても2回みるほどではなかった。
ただ、この手のプレさよなら感のあるショー作品の中では実に楽しくよい作品であったと思う。
月城かなとの「みんなで」感
前トップの珠城りょうもそうであったが月組のみんなを、これからの若手を観てほしい（時には自分よりも観てほしい）感を、だすね～月城かなとは。
舞台演出的にもそんな、これからの月組をになうメンバーの顔と名前を覚えてもらえるような構成になっていて、そこは目新しく好感度がたかい演出だった。舞台上の姿と名前・顔が必ずしも一致しないのはよくあることなので、あの学生コントシーンは親切設計でよいものだった。
今月のWOWOWプルミエールでこの公演をとりあげていて、ナレーションの珠城りょうが「みんな自分にアピールしてくれてうれしはずかしだけどほかのファンの皆様に悪いからそっちみてあげて」みたいなことを照れ照れ口調ではなしていたので、性格・性質などは結構違うと感じるたまきちとれいこちゃんだけど、この…自分への注目を時に分散させたがる、控えに回りたがる言動は似たようなところがあるなと思う。
海ちゃんの強さの証明
結構出ずっぱりということもなく、うみちゃんはもちろんれいこちゃんも、よくみりゃ省エネ（出るところの難易度は高いが）構成と感じた。
しかし出番はいちいち派手というか濃い味つけで。
全体の印象として、娘役群舞に色々と見せ場があったのが自分の好みにあってとても見ごたえがあった。特に娘役オンリーのアパショナードは、海乃美月が真ん中だったからこそ成り立った企画であったはず。
そう、アパショナードって…瀬奈じゅんで爆誕して…その後、珠城りょうまではすっかり月組の人気曲、定番曲として鉄板になっていて。それが不思議、月城かなとにはあまり紐づかない。たぶんメインでやったことないんじゃないかな……。
まあ必ずしもやらねばならないもんでもなく、前任トップがむしろ好んでサヨナラモードの公演でやってたから、なおさらアパショナードやんないの？って思っちゃってるだけかねぇ。
とはいえ。
とはいえよ。私はこの海ちゃんメインでの娘役だけのアパショナードやるぜっていうのめっちゃよかったとわくわくし通しだったし、月組の継承って感じた。実際に何日かの公演トーク場面でも、アパショナードについてさち花ちゃんやら上級生から色々アドバイスがあったと聞いている。
ここぞとばかりの鳳月杏
この美女に出会うのは何度目であろうか。
背中が美しくって長く官能的な脚をしていて、バーンと寺沢武一が描いたかのようなヒップに…。
ちなつさんがいなくなったらマジどうすんだ。あとちなつさんがトップになっちゃったらこの美女姿ともおさらばしないといけないのか？
それくらい、前トップも現トップも大好きすぎるちなつさん（の美女姿）。
今回も大事な場面で使われていた。嬉しいけど頼りまくりだなぁとも。
個人的に、高身長なぱるくんと組んでねちこいデュエダンしてくれないだろうか。美女ちなつさん。今回はちなつさんだけではなく、娘役のお衣装が全体を通して、スリットがあり女の美しさを惜しみなく表現してくれていたが、やっぱりちなつさんの美脚は格別であった。
歌と表現と
あらためて、彩みちると天紫珠李はそれぞれ全く異なるタイプの美人さんで、どちらもパッと目を引くし、貴重な娘役だと思う。
あと「全体的に、なんかいるはずの子がいないな」と思ったところは全部「あっ、彩海せら君の方の公演メンバーで抜けているのか」と気が付いたとたんちょっと寂しくなる。全員そろっての舞台の機会はあとわずかしかないのが惜しい。
それに今回は明るい笑顔のきよらちゃん、風間くんと組んでた（と思う）美海そらちゃん、存在感増すいちごちゃんら娘役の力を感じたのと、存在感ますぱる君や風間くんの存在感の高さをより感じた。特に礼華はると風間柚乃については、路線男役という実に厳しくも難しい道を歩んでいる分、なんていうか今いちばん大事な時期なんだろうなぁと。
新しいトップや新体制がどうなるのか、月組の今後はまだよくわからない。
前代未聞の組替え中止があったし。この月組で打ち合わせの音声が流出しているわけだし（組子ではなく劇団スタッフの可能性もあるが）。
願わくば、みんなにとって良い方向へ向かいますように。
今週末は節分。鬼は外。福はうちへ。
