隣のヅカは青い

ヅカファン歴は30年ほど。しかし観劇デビゥは2019年から。それほど遠い宝塚についてのブログです。

演技力が高いジェンヌは誰だ

ところで演技力って何でしょうか。
心が表現できている?いいえ、心なんて誰にも見えません。役の心を表現する・観客に伝える為にはそれとわかる身体や声の使い方があり、それは細かく技術として明確に定義されており、それらができているかどうかで案外、プロが見れば演技力の有無ははっきりとしています。

声優にきいてみた

長年の友人に売れっ子声優が何人かいるが、みんなやっぱり喉が違うし声がちがう。

その中の1人が、子供の寝かしつけに絵本の読み聞かせを毎晩やっているけれど、たまに夫に任せると子供が「ママみたいにうまくできないの?」と言われるという…
このママはそらもう演技力に定評のある方なので、夫さんはかないっこない。愛情があれば…なんてことは子供には案外通じなくて、ママ(プロ)の絵本朗読は、はっきりと子供の心を掴んでいたわけです。チビッコは忖度なし。

何が違うの芝居力

結論からいうと、表現力・演技力とは身体の使い方、声の使い方の上手い下手なので、どれだけ鍛えているか、経験値があるかで差が出るので明確だという。
これを言語化できなくとも、我々観客は感じるものがあるから、タカラヅカのような特殊な舞台であれば、研3と研15の違いって感じるでしょ?それよそれ…ということになる。

具体的にはどう違うのか

滑舌の良し悪しはそのまま演技力の良し悪しなんだという。
セリフが聞き取れないというのはもうそれだけで、少なくとも演技力が高いとは言えないの。

何故なら舌の置き方、動かし方と顎の使い方で、滑舌は必ず良くなるから。
ちょっと滑舌が甘い宙組真風さんは、残念ながらこの点で絶対に演技力最高の評価にはならない。

滑舌のよさ(台詞や歌の歌詞の聞き取りやすや)は演技力が高いことになる。
すぐ思い浮かぶのは望海風斗。あとはうーん。

珠城りょうは、滑舌いいじゃーん、と、早口で何言ってんだ?ってのが波のように繰り返すことがあって忙しい…。

礼真琴・柚香光両名は、ムリ目の低音ボイス出して台詞言ってるときは大体聴きづらく滑舌を犠牲にしている。この2人はこれからもっと安定してくると思うけれど。

月城かなと、鳳月杏はどちらも滑舌よし。
真彩ちゃんや久城あす君もよし。
光月るうさんもよし。天寿光希さんよし、キキちゃんもよし…(好みの子の名前しか出てこないけど、もっといるよね)

だいもんでいうと、男役あるあるの、本来の音域ではない低い声を出そうとするから聴きづらいってのがない。低めではあるのだけれど歌も台詞も、よくよく聴くと低音ってほどじゃないのね。普段の声の範囲で。それが、だいもんの台詞と歌の滑舌の良さに繋がっていると思う。
ただ、だいもんの場合、どの役やっても稚気のある駄々っ子風味がでるのは問題…。

演技力、滑舌以外は

身体の使い方、立ち姿、表現のバランス、なんだって。
「泣く演技」で両手の甲を目に当ててエーンエーンてやったら、そりゃ演技力が無いってわかるわけで、この辺はガラスの仮面でも読めばいい。
役の感情が爆発して叫んでしまって、何言ってんのか観客に分からなければ、それは演技が上手くない。
逆に仁王立ちのまま静かに「愛してる」とかいわれてもどこが?と、観客に伝わらないのでこれは表現力が足りないということになる。
このバランスが取れるのが理想なんだそうな。
なお、声優の場合それを声だけでやるので、実に難しいことが要求される仕事だよね。

プロ声優では無い芸能人が声の出演するとみんな棒演技なのは、滑舌の問題の他に、声だけに感情と表現のバランスを取らねばならないのにそれができていない(声に感情を乗せられないから棒)のが原因だ、となる。

演技力。そのバランスがいいジェンヌは

いま、真っ先にあの人は演技力があったんだなぁと思うのは音月桂。滑舌よく台詞もよく、歌もうまくて立ち姿の品があった。惜しかった…。
それから杜けあき涼風真世もだけど、当時の涼風真世が、時に感情が出過ぎて表現を殺すことがあったのに比べ(大好きでしたけどいまはそこではない)、杜けあきって抜群のコントロール力ではなかったろうか。

そしてその上の世代の大御所、大地真央。ああこうしてみるとやっぱり、大地真央ってジェンヌ時代から、最高に演技力あるひとだったんだと思う。ただ相手役の黒木瞳は棒やね。綺麗な棒。

このひと演技力があるのかな?と迷ったら

まず滑舌。それから感情表現と身体表現のバランスの良さでおおかた測れるはず。

歌唱力は一番わかりやすいけれど、ダンス能力は、宝塚の場合特に、特別上手い人以外は大体同じにみえるし。
不思議と演技力がいちばん基準が曖昧になり、良し悪しはファンの間で揉める要素にもなるけれども、見方がわかれば結構、差がすぐにわかるものなのね。

しかし、たとえ完璧でなくともその舞台姿がある日突然眩しく発光してみえて、キュンキュンしてしまいもうなんでもいいスキ!となるのが贔屓というものである。
そんなに何拍子も揃った完璧でないと許せないのなら、二次元でどうぞってなものよね。


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