上演が発表されたときは、なんで今更感と、マカゼ退団なの？！のフラグかというざわざわと。結局退団でもないのに何故ネバセイ？などとも思ったり……
でも再演してなかったのが本当にもったいないほどの良い楽曲にまとめられている佳作ミュージカルで普遍性もあり、タカラヅカでも外部でも繰り返し上演できるよねこれ。そんなよいオリジナル作品を長く寝かせてたのは、劇団側もいつかまた…って機会を狙っていたろうに、軽々しく再演して価値をさげたくもなく…そんなときに、待ってましたのマカゼとこの座組であったのだろうか。
主演どうこう以上に、組全体が素晴らしいと心から思える、宙組舞台であった。
美席で観劇した
友会がひっさしぶりにあててくれたSS席が、また宙組でしかもこのネバセイってのが最高だった。すんばらしいコーラスを堪能した。
宙組は月組の次に、顔と名前が一致する子が多い組なんだけれども、…ついまだソラカズキを探しちゃうけど……、誰が歌っても普通にいいねうまいねって思える組はいま、月組と宙組かな。コーラスは宙組がダントツっていうのわかる。彼らがやっている訓練は他と違う気がするってくらい、どのシーンもよかった。
今回座れたSS席は下手側寄りの通路より。前もそうだった。ああ、客席降りがあったらハイタッチし放題だったのに…という位置取りで、ないものねだりをしてしまう。
主演２人がフィルム返してよ騒ぎから夜明けのマリブビーチをデートして、徐々に景色が変わっていく海の景色を前に歌うジョルジュマカゼ…のシーンが美しくって、２人が本当にマリブビーチにいるみたいで、ほろりと泣けた。
この序盤シーンが胸に迫ったのを皮切りに、様々な場面が胸に残った。
余韻の残るラストシーンのあと信じられんほどキラキラのキキちゃんが下手銀橋の付け根からせり上がりで歌唱指導はじまるところから、銀橋中央で客席に向かい両手を広げ「僕たちの力で平和を（だいぶうろおぼえ）」とかいう「僕たち」が、客席の私たちも含めてのように思いが込められているように聴こえてまたもやほろりと泣いた。
今舞台、いつもいいが芹香 斗亜が抜群にいい。
市長ああ市長
市長のあの歌、配信でみたときもわしづかみにされたけれど、心にグッとくるカッコよさ！！
おまけにいいのが歌だけではなく、立ち居振る舞い、舞台姿が市長。市民と違って役人なのえらい。市長が最高にイケてるあの歌のシーン、配信があったら即購入するのに……。
ガタイがいいわけじゃなかった
スカステ映像や写真、バストトップ画像だと、いい胸板してるイケメンに見える真風さんですが、ちゃんと華奢な女性なんですよね。
今回、ひっさしぶりに銀橋を渡る真風涼帆を観察すると、衣装にかくされた下半身の細いことといったら。当然上半身だって細いの。以前より肉が落ちたかな、とも思う公演ラストスパート時期だし、ますますほっそり見えたのかもしれない。
先日の月組ロマ劇を観劇した際、れいこ海コンビを眺めていたら「実際のこの二人は大きく体格が変わるわけではなくって、というか衣装チェンジしても全然着られるんだよね…」という事実に気が付き、イヤスゴイなヅカって、なんて改めて考えちゃって。
銀橋の難しそうなリフトをこなす真風＆潤花は相手をちゃんと見て緊張感をもってこなしている様子が間近にみられて、息をのんだ。
キキちゃんも相変わらず、足が長いし。
最近WOWOWでいろんな舞台中継を観て、改めて思うことは役者は千差万別で、でも女優は大体ある程度かわいいんである。役者なんだから体型も顔立ちも、いろんなのがいていいんだけれど、WOWOWが放送するような舞台はテレビでもなじみのある芸能人が主演している有名人だらけのものが多い。
でもそれらより、タカラヅカの舞台は、均一に美しい。ココナッツクラブ、だっけ冒頭。ジョルジュを取り囲む女性たちやかわいい踊り子たちがなんというかみんな、身長160センチ均一！てくらいに頭の位置がおんなじで、全員きれいな女の人を演じていて、この世界の若い娘はみんなきれいなの。恐ろしい世界なの。
潤花、開花順調
配信のムラ千秋楽よりよかった。
イヤらしい比較をするならば、現時点で5組中もっとも粗がめだつトップ娘役は潤花。ホテルやシャーロックは、最初はいいんだけれどだんだんうーんとなる芝居をする子だと感じた。なぜかって、なにやってもおんなじにみえて台詞が一辺倒だから。台詞まわしも歌いまわしも、同じ音を1か月以上同じように出し切るための手法だろうが、それで感情表現が死んでは意味がない。 …と感じていたが本役はこれまで以上に本人にもしっくりくるのか、どんな状況でもサクサク口説いていくマカゼを惚れさせるオンナとして説得力があった。1点ケチをつけるなら知性かな。大暴れの登場シーン。ああいうシーンとはわかるんだけどインテリ感がちと足りぬ。
とにかくすごくいいマカゼ
ある程度中長期やる意味をしみじみ感じることができる、宙組のレベルの高さ、良さ。
その中心にいる真風涼帆のすごいトップスター感。今回、最前列とまでいかないけれどとにかくいい席であったので、楽しみにしていたフィナーレ。
お隣の女性がフィナーレからぐいぐいと自然に前のめりになっていて、ああ、座席の背中に背をつけよという注意はこうなるからなのね、と理解。
布ぶん回す風を感じて、みんな本当にカッコイイ＆キレイだった！語彙力なくすくらい。
コンサート、チケット一枚も当たらなかったけれど、みたかったなぁ…生で…。
フィナーレでは、やけにキラッキラしつつちょっと動きがはしゃいでる子がいるな～と思ったら桜木みなとだった。さっき死んだからいないと思ってた（芝居にはいりこみすぎて、フィナーレは普通に出てくることを失念）ので、ずんちゃんイッケメーンと心ではしゃいだ。いままでそこまでときめいたことはなかったのに、今回のフィナーレはやばかった。
高身長の美しい人がかっこよく踊っている集団で ってのは、それだけで免疫力があがるね！
こちらの肌ツヤもよくなるというか…
一日も早くDVDが欲しい公演となった。ネバセイィ。
