隣のヅカは青い

ヅカファン歴は30年ほど。しかし観劇デビゥは2019年から。それほど遠い宝塚についてのブログです。

星組の花道…

色々ここ数日の体験を書こうと思っていたところ、星組の発表が。
先日は宙組のムラ千秋楽だし。
先に月組見納めの感想をまとめていたけれども、それどころじゃない感じに…。ああ、またきらめくスターたちがタカラヅカ史のお星さまになっていく。

瀬央ゆりあの専科異動

けっこう、意外性はなかったかな。
水美舞斗にしろ瀬央ゆりあにしろ、本人の意志によっては卒業しセカンドキャリアやプライベートの方のあれこれや、という選択肢は全然あったと思う。
けどなんとなく…この辺の95期って皆、辞めそうにないって思ってた。なんとなく。

それに、万博関連のステージの計画がマジであるのかなって思ってた。カチャさんの安定した存在もあるし、専科のヤング期組に人事的話題性のあるスターが追加されれば、注目度が高まる。マイティとせおっちは適任であり、本当に万博関連で、現役+OGのなにかの計画がありそう…。

星組3名の卒業生

発表された3名。

音咲 いつき
96期生、入団成績6番目。生粋の星組っ子で男役から娘役に転向後はエトワールやったり影ソロやったりとお歌で特にご活躍。舞台姿はぴんと来なくても、名前とお歌でピンとくるあの子  

有沙 瞳   
98期生、入団成績19番目ってのは今の活躍からみてちょっと意外。雪組で新公ヒロ2回、エトワールもやって星組異動後も新公ヒロ、東上ヒロ、バウヒロ、ダメ押し池銀ガール。一言でいうと強すぎた
 
天路 そら
99期生、入団成績8番目。初舞台いつだっけ、どの子だっけの99期…。ごめん見つけられなくて。初舞台の2013年から10年…11年目か、節目と決めていたのかな。熊本ジェンヌ。初舞台がベルばらなのね。

星組も節目

トップ交代ではないが、こうして大きな演目を控えて、主要メンバーも退団していくからきっと、これからの星組もまた変わるんだなぁという思いがこみあげてくる。
ていうか正直に言うと、有沙瞳ちゃんの卒業はここ最近のSNS界隈、ブログ界隈ではもうずっと話題にされていたので、ここで彼女が辞める予定がなかったら一体どうなっていたのやらと、その想像するだけで怖い。残酷だけれどタカラジェンヌはこうやってファンの愛によって押し出され去らねばならないという感じがする。
有沙瞳自身はつい先日の赤と黒での美しすぎるレナール夫人もだし、私はその前の王家に捧ぐ歌のアムネリスが好きだった。勿論龍の宮も。いいお役を掴んで見事にものにした彼女も、卒業でアントワネットと、なんというか、queenだわねやっぱり。

劇場でふと目にする

関東ローム層育ちだと、知っている地方銀行横浜銀行くらいだし、しょうゆといったらキッコーマンだし。タカラヅカに関心がなければ、西日本になじみがなければ、
池銀もヒガシマルも本当に、一生知らずに生きていくわけで。
それが当たり前に知っている企業になるのだから、広告って大事。スポンサードって大事。
両企業とも今後もスポンサーに名を連ね続けるのかはわからないけれど、新しいジェンヌがその看板を引き継ぐといいなと思う。





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素敵だなぁ、と思った涼風真世さんの記事

スマホでニュース観てたらピックアップされてきた、とある記事に涼風真世さんの名前をみつけた。

40代からの女性向けメディアのちょっとした記事。しかし、なんだかじんわり感動した。
storyweb.jp

等身大の女性にみえる

涼風真世 といえば。私がタカラヅカにはじめて触れたときには既に2番手でいらした。当時小学生の私は父親のヘアカットを卒業し、近所の美容院に通いだしたころのこと。
担当してくれていた美容師のおねえさんに何気なくテレビでタカラヅカってものをみたという話から、涼風真世という人がなんかすごいきれいだったとかなんとか言ったところ
「そおおおおなのよおおおかなめちゃんすっごいのおおお!!!かなめちゃんが好きだなんて気が合うわあああ!!!」
とおねえさんのテンションが爆上がり。
次に美容院に行くたびに私に手渡される雑誌は、子供向けのなにかじゃなくて、お姉さん私物の「歌劇」とか「おとめ」になった。
この時私が思っていたことは(か、かなめちゃんって誰)ていうことだったっけ。

とってもデリケートだけれど

私の世代もそれより若い世代も、親がよっぽどそれを当たり前のようにとらえて娘に若いうちからかかりつけ医をつくってやるとかして、通院を普通のこととして教えていない限りは、婦人科受診をためらう女性がほんとうに多い。
記事には、涼風真世さんがさらりと「退団した30代前半のころから婦人科には定期的に通っていた」という言葉を紹介している。
在団中は多忙を極めたろうし、婦人科といわず、定期通院は難しそうだなと思う。

涼風真世は男役トップスターにして「フェアリー」と呼ばれた、当時にしては特別な・特殊な魅力をもったスターだったと思う。
当時を知るファンに鮮烈な印象を与えてくれた人がいま、こういうとてもデリケートで繊細な話題を、自身の年齢や女性であることをとてもシンプルに表現し
発言している記事というのは、それだけで、彼女に親しみをもつファンへ、ポジティブな影響があると思う。

非日常にこだわるヅカ

現役のジェンヌたちは多感で繊細で若い世代の女性たちでありながら、女性特有の不調とどう付き合って舞台に立っているか、なんて絶対に発言できない。
ファンだって大半女性なのだから理解できるだろうに、いまはまだそうしたものはパブリックイメージより優先されるべきではないとされ、現役ジェンヌはファンの前で非実在的存在で夢のような存在であることがプロとしてヨシとされている。

だからこそ、卒業して充分に女性としてベテランとなった、かなめさんのような先輩が通ってきた道を振り返って、こうしたデリケートな話題も
発言してくれると、きっと誰かの力になるのではと思う。

昔妖精いま妖怪…かなめさんのネタだけれど、やっぱり唯一無二のフェアリーよ。


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パリ・オペラ座。定年と年金問題

私の家族は、私のきょうだいが留学した時に親友となったフランス人一家と家族ぐるみで交流がある。
そのフランス人一家はパリ在住。家族でうちの実家に遊びにきたりも何度もしているのだけれど、さすがにコロナ禍で交流はオンラインのみ。
最近、パリはデモあるよ〜という近況が届いた。

以前彼らから聞いた話で、フランスの国立であるパリオペラ座バレエの定年は42歳、公務員扱いだけれども、定年の42歳から年金もらえるんだよと。
この若き定年とそこから生涯貰える年金の制度はルイ14世が作ったのだと。さすがおフランス

昔は男女で定年の歳がちょっと違ったそうだけれど、いまは男女ともに、ダンサーの定年は42歳。公務員の中でも特別に定年が若いけれど日本円で月に13万ほど(ユーロのレートで前後するけど)の年金が支給され、それを足しにしてセカンドキャリアやセミリタイヤ人生へ進むんだそうな。でももちろん、全員が定年までオペラ座で踊れるわけではないと。

このフランス年金問題は、数年前からフランスで大問題になっていることが心に引っかかっているので自分のために思ったことをメモ。

私が知らなかったこと

たまたまニュースをみていたら、目下フランスでは、年金受給年数引き上げを大統領が議会で強行採決したことで、市民のデモが多発しているという(2023年3月の記事)。
www.sankei.com

パリオペラ座バレエが、この年金問題について踊りで抗議していたニュースが過去にあった(2019年12月の記事)。
www.cinematoday.jp

欧州の年金制度については詳しく知らないけれどもニュースによると、欧州各国はどこもみんな65歳から受給開始にしているが、フランスは62歳だった。不景気を理由にフランスが2年遅らせて、受給開始を42歳で舞台から降りねばならないオペラ座のバレエダンサーたちも含め一律64歳にしようと動いてから、フランスは反対の嵐で大騒ぎ。しかしこのほどこの法案を無理やり通したのでフランス国内はデモ多発のニュースになったと…。

日本人からしてみれば、年金受給年齢開始が64歳なんて羨ましいほど若いよ。

曖昧な歌劇団

ふと思ったんだけれど、音楽学校に入学する=歌劇団に入る なんだけれどももちろんこれは絶対ではない。
宝塚歌劇団に入団するには専用の音楽学校への入学と卒業が必須条件だが、
あの音校に入っても必ず歌劇団に入団できるかっていうと、そうではない…。

けれど、音楽学校に入学する時点では、生徒側も学校(歌劇団)側も、お互い入団(就職)内定くらいの気持ちなわけで。
しかしながら未成年を含む生徒たちは、一体いつ入団の際の就職の給与を含む諸々の条件や福利厚生を知るのだろう…。

芸能人はピンキリ

パリ・オペラ座は国立なので公務員扱いだから、給与情報もある程度公開されていた。
いちばん下っ端で、日本円にして月20万台、いちばん上の主演ダンサーたちであるエトワールは日本円にして月45万円〜ていうところらしい。
バレエ業界の世界的な、給料の真ん中ラインは年収300万というけれど、ダンサー人口も多いしピンキリでしょうね〜。

よそはよそ、とはいえ

タカラジェンヌのセカンドキャリアは元トップの称号を得ていてもなかなか困難…とはよく言われるけれど、メディアに露出する部分だけをみれば過酷な椅子取りゲームであるテレビや舞台の世界に入るのだからこれは当たり前のことで、そもそも、興味ない人間がみたら、◯KBアイドルの元センターがグループ卒業後パッとしない現象と、何ら変わらないわけで。

でこれ実際パッとしないわけじゃなくて、あくまで、それまで立っていた舞台が特殊だっただけであり、周囲の関心も実際は、たいして変わってない、と私は捉えている。

ほんのひと握り以下…10年とか20年に1人、テレビで大活躍できる国民的人気と周知を得る元ジェンヌが、たまたま、出ることがある
ていう認識の方がたぶんあっている。

セカンドキャリアというけれど

フランスの場合、ストを強行したオペラ座バレエによる損失が14億とかになり、フランス政府は
「年金受給年数は64歳に統一させるが、その代わり一定条件を満たす42歳定年のダンサーたちにはセカンドキャリアのための職業訓練支援をおこなうよ」なんていう案を出した。
これが大不評。

法案は強行採決され、今後数年かけて段階的に施行していくみたいだけれど、このニュースをきっかけに、色々調べてみても、スポーツ界も音楽界もバレエ界もそしてミュージカルを含む舞台の表側も裏方側も、セカンドキャリアの前にそもそも、ファーストキャリアを構築することがまず難しい。

歌やダンスで生きていくことを、これからの世の中はどこまで許容するのだろうか。
タニマチ文化もいつまでもあるまい…
とりあえず私は、観たい舞台のチケットを買いつづけることしかできない。



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Bad Powerは最高~パッション・ダムール・アゲインを観る

カチャさんが率いる全ツのショーが「パッション・ダムール・アゲイン」ていうタイトルってことは、あの例の私の大好きな
テーテーテーテテッテー♪ が来るー?とわくわくしておりましたとも。このシーンのところ、愛の誘惑とかパラダイスって覚えてたけど曲?としては「Bad Power」らしく。今更である…。
何でかなって思っていたら、多分昔の月組バージョンの記憶。
愛の誘惑というテロップから涼風真世がソロを歌い、林檎ぶん投げて、そこに現れる剣幸…!
あれを昔々、観たからこのシーンまとめて「愛の誘惑」と覚えていた。

にしても、
あの男役の踊り、観るたびに「男役なら絶対やりたいよね!」て思ってしまう。あの振り付けスゴイって毎度思う。あれがかっこよくできたら男役冥利につきるんだろうなぁ…なんて。

ダサいかと思いきや最高にカッコいい。観るたびに男役って凄い!最高!って思う。

すべてをみせようとしていた瀬央 ゆりあ

で、予備知識なしで配信視聴したものだから、この待ちに待った場面の真ん中は、また凪七瑠海かと思っていた。
なのに飛び出るように真ん中でギラギラしていたのは瀬央ゆりあ。わあ!とびっくり。

あの場面はみんな掛け声も熱く、あの特徴のある前屈みのシャドウボクシングみたいな振り。何であの動きがあんなにかっこいいのかよくわからんけど、いいのよねぇ。
会場の拍手もなんかすごかった。拍手は余計という厳しい意見がSNSで散見されていたが、普段と違う拍手があるのも全ツの面白いところ。

そして、私のイメージでの瀬央っちなら、ああいう場面では張り切りすぎて気合い入りまくりでやり過ぎるほどやる、なんて思っていたのに。

実際のいまの瀬央ゆりあは大変な情熱と大変な抑制というのか、押さえていて、それがもうまさに冷静と情熱のあいだって感じで!
素晴らしく素晴らしかった。

ここの場面の踊りは、剣幸版、柚希礼音版、凪七瑠海版、彩風咲奈版と、そしてこの瀬央ゆりあ版を観たが。

どれも甲乙つけ難い魅力があるのだけれど……
何十年ぶりにしっかり観たわ、なんていう新鮮な感動を呼び起こしてくれた凪七瑠海版の、ノーブルでこれぞ宝塚というあの完璧さが気に入っていたけれど、今回は観られなかったけれど、この瀬央版もまたとても素敵だったので大いに楽しんだ。やっぱりどれが一番好きと選べない。

のびのび舞空瞳

カチャさんは、観るたびに「やっぱり凄いな」と満足度がとても高いものをみせてくれる。
そして今回カチャさんがまた凄いぞと思ったのは、舞空瞳がなんかもんのすごく、グイグイのびのび動いて歌って大輪の華を咲かせていたこと。
その養分、その土となったのは紛れもなくカチャさん。

舞空瞳ってもしかして、礼真琴との本公演のときは気合が入り過ぎ力みすぎていたのかしら(ロミジュリ時点はそうだったかもだけど)と思うくらい、何かいい意味での開き直りというのか、肩の力が抜けていて、体が開いていたように感じた。

カチャさんほど学年差や、相手は偉大なる専科さん、と思えば、本命の相手役礼真琴を相手にするときのプレッシャーよりも、もしかしたら、全部相手に委ねちゃえって思えることがあるんじゃないかしら。
そして、そうやって寄りかかりなさいとやれるのは、凪七瑠海みたいな存在しかないわけで。

このコンビは舞空瞳が大きな翼を広げるのに実に効果的だったのではないだろうか。
最初から最後までちゃんと主演娘役でいられたショーだったし。
(演出上、気つかう有沙瞳や小桜ほのかもいないし)

セクシーも清楚もお手のもので、デュエットダンスまで、とても綺麗だった。
あとめっちゃ若いのに小娘じゃなくて若い未亡人とかなんか人妻感あるのがおもしろい個性よ。
そこはカチャさん相手だから大人っぽくなってたのかね?

上げればキリがないけれど

あと本公演、魅力的だったジェンヌの名前を1人に絞るならば、やっぱり天飛 華音かなぁ。
公演そのものでは、上級生も下級生も隅から隅まで、エネルギーがありうまくて。
その中でも天飛 華音のキラキラした魅力は特に強く印象に残っている。

前から思っていたけれど、星組の芝居心ってとてもいい。
今の月組はやたら芝居褒められるけど、星組もいいよね…!と思う。星組はコスチュームと体育会系というあたまが働くからつい忘れがちだけれど、芝居もいいし、今回の公演で証明した通り、みんな歌える。

全ツって大事なんだなぁ

コロナ禍はさぞかし無念であったろう、とあらためて思う。
いま、またコロナも、コロナではない流行性の風邪もなんか周りでちょっと流行り出していて心配も多いのだけれど、こうして本公演とはまた違うカラーと魅力の全国ツアーを、ライブ配信で楽しめることは本当にありがたい。

次の星組は待望の1789。このメンバーがさらにキラキラして本公演に集まるんだなぁ、と思うと楽しみでしかたがない。

星組。最もチケットのご縁がない組だけれど…
今年一回くらい生で観させてくれないだろうか、友会。



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バレンシアの熱い福岡を観る

凪七瑠海は星組と相性がいいと思っている。
まあカチャさん混ぜるなら、他の組との組み合わせを考えても…いちばん映えそう&楽しそうなのは星組かなって。轟悠もだけど、星組は特出が多いイメージで。
なんでしょうね、星組。犬種でいうとシベリアンハスキーとかビーグルみたいになんか体育会系フレンドリーなイメージがあるせいだろうか、なんでもオッケー!みたいなとりあえずポジティブなノリがあるイメージ。

そこはかとなく感じる魂(ソウル)

バレンシアの熱い花、大体の話は知っているしタイトルもああ…て感じだし主題歌聴いたらもういったいこれまでに何度聴いたろうかって。

でまあ、カチャさんのフェルナンド姿の美しいこと、包容力のある男姿の似合うこと。舞空瞳との並びをライブ配信で堪能しているうちに、私の大好きだった紫苑ゆう&白城あやかを思い出して。
クラシカルで華やかでハッタリが効いて何とも艶っぽくムーディな感じだし、これも受け継がれている星組パッションなのかな?

甘く熱い情熱(パッション)

無垢でピュアな美しさなんだけども、地に足のついた、自らの意思で生き動いてる感じの娘キャラがピタリとくる舞空瞳。
格好いい&可愛い!

しかしよ。彼女の役イサベラ。凪七フェルナンドと想いを交わすシーンで
「2年待たせてる婚約者がいる、でも愛している」
ってあの主題歌が来るところ。

怒っていいのにね…。惚れたら負けというか切なすぎないかイサベラ。
ああいうキャラだから愛されるんだなぁとしみじみ。

彼女は典型的なタヌキ顔系でいつまでも童顔かわいい系…なんだけど、星風まどかや前トップの綺咲愛里も同じタヌキ顔系なのに、舞空瞳ときたら、妙に人妻感とか若き未亡人感みたいな艶っぽさがあるなあって、ショーで感じた。顔立ちは特別大人っぽいわけじゃないのに、なんだろ、知性だろうか。そっと身を引くのが似合う優しい娘という役柄が似合うことといったら…。勝気な美女役よりこういう系の役柄の舞空瞳が魅力的。
衣装の全ても似合っていたし立ち姿もまた魅力的だった。お芝居のベースが古いから仕方ないが、もっと出番があってもよかったのに。

研ぎ澄まされた理性(ロゴス)

本ツアー2番手として完璧な内容とスターとしての魅力を舞台で見せつけてくれてる瀬央ゆりあ。みるたびに頬の肉取れてる気がするけれどそれがまぁ、丸頬のカチャさんやリカちゃんのボーイフレンド顔の極美慎と好対照で、本当に魅力的なビジュアルに!

歌もすごくいいし、芝居をしている瀬央っちがとにかくいい。
元々、スカステなどでも面白キャラというか頭の回転がいいお笑いジェンヌの面もある彼女はコミカルなシーンの間がよくて。あー。星組は彼女をどうするんか知らんけど、唯一無二のスターの1人だなと今回あらためて魅力を再発見。

ショーでは例のあの場面を任されていてものすごく観ててわくわくした。

全身が奏でる調和(ハーモニー)

常に歌…歌…といわれやすかったタカラヅカ。いまもいわれる歌。けれど、この前の月組の本公演、新人公演、そしてこの全ツとバウ(観られなかった…)もだけれど、歌に関しては礼真琴一本勝ち、でも組として歌がうまいチームというイメージはついてない(for me)星組
でも、評判のよい有沙瞳と小桜ほのか、そして礼真琴を除いても、こんなにみんな魅力的に歌う組なのだ、星組は。
あと天飛 華音。目が行くしうまいし。もっと観たいなって思った。何かと話題になる路線、極美 慎は、はじめてスカステ番組でみたときに「こんなギラギラな逸材がちゃんと入団してくるってすごいことだな!」となんか感動したのを覚えている。高身長、美しい顔、素晴らしい身体能力。芝居や歌はこれから…そんなピッチピチの若手だった極美 慎。あの頃の印象よりは骨太になっていたかな。

スター&スター&スター

暁千星が星に異動したとき、星組はすでに二番手三番手あたりの並びについてはっきりとはさせていなかったから、わかりやすい路線スターで学年的にちょうどいい子が足りないんだっけ?と漠然と捉えていた。
数年先の体制のためにありちゃんは求められた存在なのだろう、学年やキャリア面でほかに最適な人材がいなかったのだろうと思ったものだけれど…分割して少人数公演で星組をみてみると、みんなキラキラのスターで、実に見映えがするなぁと。みんな魅力的で。いるじゃんスターたち…この若手スターたちの上に暁千星みたいな特大な星が降ってくるなんて、やっぱり面白くも厳しい世界。

勿論、これからのトップ路線は今の礼真琴の残就任予定年数や今後数年先まで内定しているはずの上演計画にあわせて、いろんな要素で選ばれていくものだとわかってはいるものの、いますぐこの子たちの中からひょいと番手を簡単にあげるわけにはいかなかったのだな、難しいのだな、って思ったわけで。まあ外からは今後の計画などみえないし。
今後の星組体制は大いに気になるが、ともかく、全国ツアーで各地のファンに御目見得するには実に最適な公演&キラキラスターたちだったと、それだけはいえる。


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月組応天、新人公演を観る

仕事場から逃げるように急いで帰宅して、なんとか観られた。

なかなか、配信ですら、平日は厳しいものの今回は本当に珍しく間に合ってよかった…!
出演されていたみんな、気合いっぱいだった。
新人公演、ムラと東京で2回ずつやれたらいいのにね。新公出演の皆さんが本当にこの機会にかけている様子が手に取るように伝わってきた。

同じなようで全然違う

まず。光月るうソックリな声の芝居をやった吉房役の彩路 ゆりかちゃん。いや組長?ていうほど声が似てたわ。そして、こうして新人公演で観るとよりハッキリするけれど、この吉房役と天つ風 朱李ちゃんが好演した清和帝の、台詞の多さ。このお芝居における役の比重の大きさよ。
このふたつの役を立派にやりきった2人は、瑞々しくも素晴らしかった。

その業平、鳳月杏の魔術

業平を演じた鳳月杏の場合、それを観ていた私に鳳月杏マジックみたいなものがかかっていて、実際より何倍もよく、大きく見えていたのだなと気付かされる。
新人公演では一輝 翔琉くんが雰囲気よく演じていたけれどちなつさんの立ち姿の圧倒的華はマネしようもなく、脚本・演出の足りない部分がみえてしまったかな。一輝 翔琉くん自体はもうこの先も楽しみでしかなく、雅な装いがお似合いで非常にカッコよかった。

主演。

七城 雅さんのことはこの新公でやっと、しっかりと観た。
めっちゃうまいな!
あと彼女オリジナルの魅力のようなものがあって、賢しらな道真というお役にはまってた。

本公演の海ちゃんが最強状態で、新人公演はどんな感じ?と思った昭姫の羽音 みかちゃんは、中国の美人画からそのまんま飛び出てきたような美しさ。
海ちゃんとはタイプの違う美人さんだけれど、この昭姫という役は(原作ファンの目線で言うと)彼女の演じた方が原作っぽいかも。つまり目立つけど脇役にみえた。

新人公演版でみる応天はこのように、本公演より若干シェイプされかつトップスター効果を抜きにしてみると、そもそものシナリオというか演出の素朴さがよくわかる。

とはいえ、羽音 みかちゃんの昭姫は、私にはとてもよくみえた。

意外な子と予想通りの子

白梅役だしさぞかしキャピキャピキャンキャンなるかなと思った花妃 舞音ちゃんは意外にも、アニメ声封印で本役の時よりずっと地に足ついた、これまた原作の白梅ぽい感じだった。ちょっと本公演より活躍シーン割愛だよね?白梅と長谷雄は。
動きやらは本役のみちるちゃんをよく研究したのかソックリで。

一方でさすがのきよら 羽龍、高子役を完全に自分のものとしてやっていた。
役として歌う歌声がきれいなことといったら、
最後の和歌のシーン、若き業平として舞う月乃 だい亜くんの熱演と共にとても素敵だった。

気になるジェンヌさんあれこれ

本役やすちゃんの演じた道真パパを演じていた澪 あゆとくんも、やすちゃんのお芝居に寄せつつも、ちゃんとあのちょっと浮世離れしたお父さんだった。
そして、もう一人の主人公的な役回りである基経を演じた瑠皇 りあくん。最初は「アレ、こんなお顔だっけ…?」と思ったけれどもいやーーー、うまいねお歌。

ひと昔もふた昔も前なら、るおりあくんみたいなキラキラ美男役は歌がイマイチなのがフツーだった(失礼)のに、さすがいまの若手男役はみんなしっかりしててめっちゃうまいし。
彼女にとって大いにプラスになったと思われるのは、本役演じる風間柚乃がとにかく強いから彼女の基経も引き上げられるというか、やり過ぎてもやり過ぎにみえず。表情をあまり出せない役柄だから、舞台表現上はったりもかまさないと、ただ立ってるだけの役になるかもしれないのに、るおりあ君はちゃんと、政治のためにひとを殺められるキャラだった。

他には若き日の高子を演じていた一乃 凜ちゃん。吉祥丸を演じた真弘 蓮くん。

やっぱりやばそうな子

で。
前回の観劇で「あっるぇ~~なんかやっべぇ子がいるぅ?」とワクテカした、ロケットでひときわ目に飛び込んできた黒髪の麗人、涼宮 蘭奈ちゃん。
新人公演で、全タカラジェンヌ中No.1(私調べ)のお色気担当、俺たちの結愛かれんちゃんへのはなむけのお役、大師を演じた涼宮 蘭奈ちゃん。
この役を彼女が勝ち取ったのは偶然ではないだろう。
実に意図的であるし、男役でこの手の役がやれることは絶対に彼女のスゴツヨな武器だし、たのしみだなぁ…。

新人公演はたのしい

配信がなかったころの新人公演は本当に、雲の中の存在というか。幻であった。チケットなど取れるはずもないし。普通に観劇してSNSにあげている人はよっぽどのお得意様なんだろうな、なんて思っていたし。そういうファンは新人公演の子たちもしっかり名前と顔が見分けてるし。マニアックな世界だと思っていた。

コロナ禍の大きな収穫は、ライブ配信が当たり前になったこととその中に新人公演の配信も含まれたこと。
このときこの、以前から新人公演を観劇しているようなコアなファン層と思われる人たちが
「世間一般には中途半端なしろものと受け取られかねない、タカラヅカでしか通じない『新人公演』というものを有料配信して世の中に広く流布されることによって、ファンじゃなければ理解されない柔らかい部分にツッコミが入って、その声がジェンヌたちを傷つけることにならないか」
というような心配とヅカ擁護のコメントをSNSにあげているのが散見された。完全に保護者目線。

スカステでだって新人公演の配信は常にあるわけではなく。きっとジェンヌのお身内で、劇場が遠い方なんかにはありがたいことだろうな、なんて想像していた。
でもいま、私は普通に新人公演の配信が楽しい、観られてありがたいって今夜楽しませてもらったし、きっと私だけではない多くのファンも、本公演とは別ものとして楽しんでいるだろうし、新人公演の視聴機会を得たことによって本公演への理解とか解釈が深まったり、ジェンヌたちへの興味につながったりきっと本当により愛されるきっかけになっているのではないかしら、などと勝手に想像している。

できれば今後も、配信は続けて欲しいなと思う。


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阪急貸切「帝国ホテル宿泊プラン」を体験してみた

月組応天の門のチケが、友会で取れなくて。
これ逃したら…最後の生観劇がロマ劇だったから、かなり月組から遠ざかってしまう。
からんちゃんたちのラスト舞台を生で観られないなんて!と阪急貸切、夢組のプランに申し込んでみたら、申し込んだ中でいちばんお高いものから当選したので、悩んだ挙句勢いで行ってみた。

前泊プラン

都内住みなので観劇後に東京観光ということもないし、やっぱり前泊一択。
申し込んだときには、まさか本当に当たるとは思わなかった。

阪急貸切の宿泊プランは、明日海りおや望海風斗がトップだった時代にも申し込んだことあるけれどひとつも当たった事なかったので、当たらない前提であった。

いま申し込んでいる宙組マカゼ退団公演も、阪急のマイページ上でいまだリクエスト待ちステータスなので、つまりこれ、当たっていないのよね…(キャンセル待ち状態)。

なのに、今回の月組公演は当たった。二つの貸切公演両方とも。

直前にテンションあがりまくる

都心で働いているので仕事場から直接ホテルへ向かう方が早いのだけれど、悩んだ挙句に金曜は仕事のあと一旦帰宅し、荷物を持ち替えて帝国ホテルへ向かうことにした。手間だけど、仕事用のパソコンなどを抱えての宿泊や観劇はちょっとね。

で、実は当選から宿泊直前まで全然、帝国ホテルに泊まることには期待していなかった。

けれど、段々と日が近づくにつれ「ホテルのアメニティ何あるのかな」とか「朝食あるのか、なんだろ」とか「宿泊の口コミがやたらいいぞ」など、調べるほどテンション上がる上がる。

観劇チケットも忘れずに、できるだけ楽&ちょっといい服を心がけて、仕事を大急ぎでケリつけて向かいましたとさ。

予想外のビュー

チェックインは名乗るだけでスムーズ。何かにサインとかする必要もなかった。
帝国ホテル定番のフロントのお花は桜!

そして10階の部屋に通される(フロントマンが荷物を持ってくれアテンドしてくれた)と、窓の外は、歌劇場ビュー。

最初は「なんだぁ、日比谷公園側じゃないかぁ」とちょっと思ったんだけど、いや待てよと。
フロントでチェックインのときに「宝塚のプランですね」と確認もされたし、この角度のお部屋…わざわざ用意してくれたのでは?と思うとこれもホスピタリティかと。
観劇プランだものね。

妙に快適なお部屋…

なんへーべーあったのかよくわからないけど、40近くかな?
狭すぎず1人にはちょうどよく。そして翌朝まで本当に過ごしやすかった。清掃が行き届いて空気も綺麗なの。空調もよかったし。

この手のホテルでははじめてみた、自動お湯はりがあるバスルームには、上からマッサージかっていうシャワーも、手持ちのシャワーもどちらも機能・水圧が素晴らしく。
そしてこのマットがものすごくフカフカで、お風呂上がりの水っけを吸いまくりでめちゃくちゃよかった。

それに鏡の前に椅子があるのもホテルでははじめて。すごいありがたかった〜。

写真撮り忘れたけれど、フリーでお持ち帰りできる水は富士ミネラルウォーターで、紙パックの200mlのが2本。
よくある500のペットボトルより小さいじゃないか、と思われがちだが、この銘柄の水は本当に美味しいので嬉しい&次の日の観劇のとき、この小さいお水がとってもちょうどよかった。

ちなみにこのお水、同じものが帝国ホテルのショップガルガンチュアで一本200円で販売されていた。

朝ごはんにビュッフェ復活していた

実はコロナ禍ではやっていなかったビュッフェ。この朝ごはんのホテルビュッフェが復活していたのが最高だった。
朝ごはんはルームサービスも含め選択肢多数!
ルームサービスは、チェックイン時にもらう紙に食べたいものに丸をつけてたっぷり運んでもらえる。
私はもちろん、17階のビュッフェに!

帝国ホテルはホテルバイキング発祥地だしね〜

帝国ホテルのビュッフェで選ぶべきもの

まずパンケーキ。ホイップバターは盛りで。
ほかパンも好きなだけ。フレンチトーストもあるし分厚い美味しいハムも食べるべきよ。

そしてオムレツや目玉焼きやリクエストし放題の、その場で作ってくれる卵料理。
みんなオムレツをオーダーしていたよ。
奥に映っているスモークサーモンは、帝国ホテルビュッフェで必ず選ぶべき逸品。ここでいただけるサーモンは非常に美味しい。いままで食べたことあるスモークサーモンの中でダントツにウマイ。私、ここ来るたびに必ず沢山食べる。朝食ビュッフェは初めてだったけれどあって嬉しかった…。

和食メニューも色々。
とろろがあったのでご飯もいただく。お腹いっぱいで食べられなかったけれど、和食メニューの中の焼き魚はとても美味しいらしい。魚の種類はそのときどきで変わる。

朝食は7時から9時のあいだでビュッフェを選択可能であったので、張り切って7時から身支度してレストランに向かった。すると既に外国人観光客が沢山!
私も負けじとたっぷりと時間をかけて、フレッシュジュースや生フルーツ、スープなどもしっかりいただき、満腹で部屋に戻って休憩…。
チェックアウトは10時半頃に。
開演は11時だけれど目と鼻の先だし、チェックアウトは2分くらいで簡単に終わるので、結構ギリギリまで部屋で休めたのも嬉しかった。

からの、SS席

贅沢にくつろいでからの、SS席で悠々と観劇。
申し込んだときには、なんて無駄遣いを!と自戒したが、観劇前にすでに大満足していた。

座席からの景色は本当に舞台が近かったし…
視界も良好でノーストレス。


観劇後に帝国ホテルのガルガンチュアに戻って、宿泊特典の10パーセント割引チケットを使ってパンやデニッシュを購入しお土産にして帰宅。

そして自宅で気持ちの良い土曜の午後を過ごした。

これが私の、阪急貸切帝国ホテル前泊プラン93,000円の体験。



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