宙組次期トップスターに桜木みなとが決定したというニュースが出てからはや数日。
第一感想
いや長かったな、と。
いや、長いってのも変か……。別に決まってないものだし、二番手はないよりあった方が絶対いいし。
あ、ちがった、ずんちゃんは二番手が長かったんじゃない、将来の生え抜きトップが確定しているのにこの発表までがなんか10年くらいあったんじゃない?っていうこの感覚があるから、長かったなぁ、なんだったわ。二番手はむしろ短い(2.5?3?作…)なんだわねぇ。
第二感想
3番手ってのはファンがいう便宜上のもので、歌劇団が設定している正式な番手ではなく。あくまで3番目ポジってことなんだろうけれども。
宙組でわかりやすかったのは、ずんちゃんに並ぶ上・同・下級生は誰一人ずっと、いなかったのよね。ソラカズキが唯一人気下級生としてすぐ下にいたけれども、組内スター序列は決して乱さない並びだったし。
ほかにいたっけ。いまの月組のあみぱるみたいに微妙に並ばされた相手とか、役付きや並び上、上座に配慮される上級生としてのるねくんみたいな強い別格とか。
ずんちゃんが抜擢されだしてから明確なライバルキャラはいなかったような…。
第三感想
マカゼトップスタートからずっとぶれずにマカゼ→キキ→ずん→…だった。揺るがなかったその体制は、だから、桜木みなとに関しては他組と違って「正三番手」であったと思う。
彼女のやさしさや配慮ある優等生ぶりが垣間見えたのは、スカステやwowow番組での、トップと出るインタビューや組の上位メンバーで出る年末年始特番などでの言動。
前トップ時代から確かだったことは、年末年始特番系における宙組は間違いなく面白かったし番組趣旨を汲んで盛り上げていた。
それらにおいて名脇役ぶりや気がきくフォローやらで活躍してたよなあと。特に、例の悲劇の直前に収録された、幻のお披露目公演を紹介したwowow番組にて、はじめてキキズンの並びでトップと二番手として外部番組に出演したあのときのずんちゃんの、まろやかなる気づかいというか。
キキちゃんは元々ダウナータイプのようなので(花組時代はちなつさんが支えていたときく)、マカゼの横でコメディエンヌしたのは決して素ではなかった(めっちゃキャラづくりだと思うし)と思っていて。だからこそ、この、下級生であるずんちゃんと二人でトップと二番手ってなったときに、キキちゃんの本来のわらび餅みたいなやわい部分と、それをどうキャラ出していこうかまだパヤパヤ定まってない感じな乙女のはじらいみたいな部分を、ずんちゃんがソフトにイケメンに包み込んでいたのよ。※個人の感想です
なんかああ、ずんちゃんは長らく上級生をみてきて、本当にできる子だなって思ったのよね。何度もそう感じるシーンを観たなあ、またこういう場面をみるなあ、と思ったというのがより正確か。
あとずんちゃんといえば、のちに組替えしていったソラカズキと仲良くお稽古場で踊っていたこと。なんか昔のスカステ番組でちらっと紹介もされていたような。
壮麗帝
2020年3月だったんですねぇ。
いまさら言っても詮無いことだけれども、コロナがあったからこそなおのこと、宙組もイレギュラにトップ交代を早めるべきだったんじゃなかろうかと思う。
月組はコロナ禍で先の見通しがかなり暫定的になったあのタイミングで、珠城りょうはいささかイレギュラな、早いタイミングで卒業を発表した。結果的に歴史に残る傑作で卒業出来て、まあ作品に恵まれた人だった。月組人事も遅延することなく、ちなつさんへバトンが渡せる余裕まで生まれたわけで。
スポンサー付きな点も同じだし(まあマカゼの場合岩谷産業スポンサーが2019年10月からで直近だったけれど)、コロナという異常事態で舞台芸能の見通しが真っ暗になったとき、
人事スケジュールが大いに狂うことを計算したとき、「マキで行こう!」て舵とれた組の方が結果として、よかったよねと意地悪な感想を持ってしまう。
とかなんとかいいつつも、桜木みなとがトップスターになることはみんな知っていたかもしれないけれど、そのタイミングが95期のなかでも最後になる可能性も、同じく察してたわけで。そして就任タイミングは、あーさがトップになった後でしかなかったとなると、タイミングは結局かわらなかったかもしれない。
マジで謎な組内序列が超イレギュラ待遇な95期においてもめっちゃ厳密に並べられてるんだものね。絶対なんだな(てことは100期も…)。
でも、桜木みなと。
前任(100周年~珠城時代 ※)が全部背負って持って行ってくれる点は月組と変わらんですよ。
だからあなたもきっと拍手喝采で迎えられますよ、と信じているし、私もいまから拍手を届けるべくスタンバっている。
※ご指摘受けて追記。
桜木みなとと同期だった月城かなと就任にきて、月組のそれまでのトップ人事にまつわるあれこれは珠城りょうが片付けていったことを念頭に置いた一文です。
誤解を招く表現で失礼いたしました。