隣のヅカは青い

ヅカファン歴は30年ほど。しかし観劇デビゥは2019年から。それほど遠い宝塚についてのブログです。

初めて経験する『声』

OGのなかには、これまでの間、ファンが「そこまでいわなくても」とちょっと引くほどの現役時代の生々しい内情に触れた話をエピソードとして披露した人もいた。そういうことには私もファンのはしくれとして想像できるし、なんだかんだ内情ばなしはきいてみたいしで、喜んじゃってた部分もある。

けれども、現役生徒が夢夢しい言動を封印し、一人の社会人として、人間として、こんなにも生々しく言葉を紡ぎ訴えたことがこれまであっただろうか。
たびたびこんなことがあったらそれこそ問題だが、こんなことは最初で最後にしなければならない。だからこそ、この重いことばを私はどう受け止めていくのがよいのか、考える。

時間

私も20年と少し前に、大事な人がある日突然亡くなってしまったという経験をしている。
ひと月経ってやっと息ができるような気持になり、1年経ってやっと、なにかすこし気持ちに区切りをつけられるという思いを持てるようになり、
そして今も一日たりとも忘れることはない。

1~2年は、涙腺がコントロールできずに大変困った。きちんと大事な友人などに故人のことを伝えたくても咽喉が詰まって話すことができずにいたし、とにかく、ふいに訪れる号泣はどうにもならなかったのを今もよく覚えている。

見える世界の違い

会見において代理人の「人が亡くなっていることについて許すという意味の『和解』はない」という言葉が大変重かった。

謝罪しない(訳ありでできない)組織と人というが、彼らの、そしてわれらファンにとってもの最善の道も次善の道も既に歌劇団側が断ってしまっており、時間が過ぎすぎることがあまりよくないことだと思いつつも、今回語られた内容はより、今まで以上に強い切迫した訴えのような、強い強い思いを感じた。

歌劇団側はいまだに、起こってしまった悲劇は本人の事情によるものという感覚があるのではないか疑ってしまう。

先月起こった漫画家さんのつらい事件もそうだけれど その日、その時、彼らの背を押してしまったものが何かはわからない。本人の思いは本人以外にはわからない。
しかし人間そもそも、がけっぷちに追い詰められてさえいなければ、何に背を押されても転ぶことはあっても闇に落ちることはない。
時間をかけてギリギリのところに追い詰めたものこそが、いま追及されている過重労働やパワハラモラハラや契約違反行為であって、何を問題視されているのか、漫画家さん事件のテレビ局側も歌劇団側も認識が甘いんじゃないかと、そのように見える。

拍手するもの

先日の星組観劇は最高に楽しかったし、テレビ番組から供給される各組の状況も嬉しく思う。
しかし、常に心にとげがささっている。

当事者の心を思うと、やりきれないのも確かだ。

拍手していていいのだろうか、とまたそのことを思ってしまう。

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真彩ちゃんの驀進は続く

近年退団したトップコンビが両方ともに、ミュージカル界で大活躍中というのは、なかなかの快挙ではなかろうか。
それぞれ活動方針や本人のやりたいことはひとりひとり違うとはいえ、だいきほコンビはスゴイ。お互い今のところ主演格にいるので、共演する日は相当先になるだろうが。

モーツァルト!とな

そんな真彩ちゃんが、帝国劇場の閉場改築にあわせて博多座上演となるミュージカル『モーツァルト!』に出演、ヒロイン(でいいのか?)のモーツァルトの妻コンスタンツェ役ですって。
www.tohostage.com


このミュージカルのことは知らんが(無知ィ)あの2曲のことは知っている。
「星から降る金」と「ダンスはやめられない」

にしてもよ

なんだかんだいいつつモーツァルトについては何十年も前に「アマデウス」というかの大ヒット映画をきっかけに履修している人類は相当数いて、私もそのひとり。
でこのミュージカル「モーツァルト!」はミヒャエル・クンツェさんなんですよねー。そうエリザの。
だからなのか、イケコなのは。イケコ以外じゃだめなの?そう……

違和感があったことがググって解決

ミュージカルをみてなくっても知っている「ダンスはやめられない」「星から降る金」の名曲2曲のうち、「ダンスはやめられない」について。
私がこの曲をじっくりと聴いたのはいつが初めてだったのか覚えていないが、思いっきり歌詞字幕に引っかかって以来、印象を悪くしていた。
そのきっかけがWOWOWの、たぶん井上芳雄氏の番組(色々お勉強にもなる番組である。感謝)で、調べたらそう、2021年の某回でソニンさんが披露したバージョン。だと思う。

結婚生活にくたびれたコンスタンツェが現実逃避して夜遊びから帰ってきて、散らかった家みてうんざりしている歌 かと思っちゃった(訳詞ももっとちゃんと意味が深いけど)けども、見事な歌唱のソニンの力もあって、ガツンと来たついでに、「アレ?こんなだっけコンスタンツェ」とも思ったんだった。

この時のモヤモヤを放置したまんま今日をむかえて、真彩ちゃんのコンス役ゲットだぜニュースみて、あらためて調べてみたら、有識者がしっかりと記事をお書きになっていて大感謝である。


wienok.blog119.fc2.com

blog.livedoor.jp


ブログリンクを貼らせていただく。前者のウィーン在住の方のブログは、ミュージカルに疑問を感じて検索するとよくヒットしてくれる。ありがたい。好き。
この方は「星から降る金」の訳詞の記事も大変勉強になった。

後者の方は私の気持ちを書いてくれてるんじゃってくらいそう、そこー!!そうだとおーーーもったーーのよぉおぉぉ という内容をお書きになられていた。
いくら舞台化に際してキャラをオリジナル解釈しているとはいえ、なーんかコンスタンツェの「ダンスはやめられない」ってのが、そうだっけ?感があったんで。すっきりした。

で、あらためてモーツァルト!をみてみるよ

キャストを観ると、主演は帝劇組トップスターともいえるお二人。安定。
そして女性キャストは、コンスタンツェをつとめる真彩希帆以外に、ダブルキャスト涼風真世香寿たつきという鬼強いお二人。

で、お名前みて、ハッとしたのがコンスタンツェのお母さま役の未来優希。このお名前見覚えあるぞ、そう79期生首席入団の方。
ほかに彩花まりさんは95期。柳本奈都子さんも90期か。OGさんたち頑張ってらっしゃる~。東宝だからなのかイケコだからなのか、元四季は一人だけど元ヅカはいっぱい。
ざっと検索してみたら、最近やっていたルパンなどのイケコものに出演歴のある人が一人二人じゃない。ある程度メンバーが固まっていくんだろうなぁ。

博多座東宝

色々大変だろうが、地方興行主としての博多座は、今後も東宝関係とは持ちつ持たれつで仲良くやっていくのだろう。
博多座はいい劇場だ。歌舞伎もやれる、タカラヅカも呼べる、帝劇ミュージカルもやってくるし、ちかくには味噌ラーメンが美味しいラーメン屋(でもお客はチャーハンばかり頼む)もあるし。

また行きたいわね~。



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良好な仕事仲間と友達と

「職場の友達」と「友達」は、たとえ内緒話ができたとしても、ちょっと違うよね… なんて会話を、したことがある。
案外この感覚は共通認識としてあるものだ(と思う)。生活社会のコミュニティが小さい場合はまた違ってくるだろうが(人間関係が多層化する)。村人100人の陸の孤島とかは別よ。

最後のプルミエールといわれる

柚香光くんが「わたくし今回が最後のプルミエール」とかいうからびっくりしちゃったね。マジで卒業しちゃうのね。

柚香光の代替わりには時代の移り変わりを強く意識させられる。それは同期の月城かなとよりもずっと強いものだ。花組トップスターだから?うーん。なんだろうそれだけではない気がする。柚香光って好き嫌いに関係なく大きな存在だったよねと感じている。そんな彼女と最初で最後のプルミエール共演となったのが永久輝せあ。
ふたりはおそろいで型違いのピンクのもこもこしたセーターとカーディガンで出演。気がきき過ぎている。

ひとこちゃんから「これ着ようよ!」と言ったというよりは、カレー君から持ち掛けたことと考える方が自然かなと思うけれども、これってとても仲間意識を感じさせるし、自分のあとを引き継ぐひとこちゃんとの良好な関係性を視覚的に表しているし、カレー君は自分へ好感を抱いている視聴者が同じ服を着るひとこちゃんへも好感を持ちやすいよう配慮したのかなとか考えちゃったね。

正二番手としての星組ありちゃん

再放送の星組版プルミエールでは、礼真琴と暁千星。ありちゃんが意外とぽんこつであるという笑い話に、ありちゃんの永遠のおにいさま珠城りょうがナレーションで「すぐに素が出せる関係性でなにより」という意味のコメントですかさずフォロー。そこがありちゃんの魅力よ。こちらもサスペンダー姿というお揃いコーデで登場している。
やっぱりまこっちゃんもカレー君も、これって同じような気遣いだよなってちょっと想像&妄想。

トップの孤独

プルミエールは二人きりで出演という実は珍しい番組。スカステにはなぜか通常メニューにないトップ&2番手のみの番組…。なんでだろね?
でそんな貴重な機会であるwowowプルミエール。花組星組のプルミエールは、今回ガラリとまこっちゃんの態度とカレー君の笑顔がすっかり優等生の先輩のものに変わった……。
それぞれ瀬央ゆりあと水美舞斗とともに出演していた回では友達へ見せる、実にくつろいだ態度だった。もちろんカメラの前だから素ではないにせよ、言動を少し相手にゆだねる点がみられて、明らかに気を許しているその加減がみえ本気で仲がいいんだなあと。
無論、星組花組のプルミエール最新回のどちらも、それぞれいい雰囲気で楽しいものであった。

ただ、まこっちゃんとカレー君とがそれぞれ、友達と二人でキャッキャする様子が垣間見れた機会はもう巡ってこないのだわね。せつなひ。

私は95期推しではない。というか期推し概念はないし、ヅカにおいてひとつの期を厚く抜擢することは前後の期にとってはマイナスでしかなく、そっちの面が気になってしまうタイプの人間である。
んだけれども、粒ぞろいの期とは彼ら自身が責められることではないし、人気スターになった彼らがキャッキャしている姿でしか摂取できない栄養もあるし…
先輩の顔をしてニコニコやっている絡みも楽しいが、あのちょっとだけあった同期同士の二人の番組って、本当に貴重だったんだなあ、なんていまにして感じた。




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サンマは目黒に限る。礼真琴は劇場に限る。

礼真琴って…、生観劇すると目立つスターだってことを再認識……(今更)

ほんと、いつぶりかわからないタカラヅカ観劇。友の会の予約履歴でみるに、昨年夏の1789以来か。およそ半年ぶりの観劇か!久しぶり観劇。ありがとう星組

『RRR × TAKA"R"AZUKA ~√Bheem~(アールアールアール バイ タカラヅカ ~ルートビーム~)』
Based on SS Rajamouli’s ‘RRR’.
脚本・演出/谷 貴矢

レビュー・シンドローム『VIOLETOPIA(ヴィオレトピア)』
作・演出/指田 珠子

初見の大劇場千秋楽のライブ配信では「濃すぎる二本立て」と思ったが、実際に観てみると娯楽をぎゅっと詰め込んだ感じで、うっとりするようなクッキー缶を独り占めしたかのような満足度であった。

満足が約束された地

今回、私のチケットは友会頼みであった。大人気で大注目のRRR、観られるか心配だったけれど、友会がS席を1枚くれた。それが1階4列通路側という実質SS席ですやんていう神席!
神様ラーマ様ビーム様!

お芝居ラストにFIRRRE男演じる夕渚りょう君のキラキラした赤いコンタクトいれた瞳に見つめられたりされる席でしたねぇ…。
ショーの客席降りで礼真琴&舞空瞳がこっちくるかな、そのお背中眺められるかと期待したらいちばん大外に行っちゃってそっちかーいとは思いました……。

あとはそうねぇ…、ああ、あと極美慎とかいうイケメンが階段に腰掛けたポーズから指差しウィンクされたくらいかな~(激しく動揺)。

ありちゃんおひげが似合う

ありちゃんて小さいお顔がどちらかというと童顔で、髭?と思ったけれども、映像で観る以上に似合ってた。ラーマ役。もともとお人形というか日本人離れした目元が、メイクアップされ髭のイケメンインド人系としてきっちり仕上がっていて。それがまあ長い手足に、筋肉がしっかりついた背中(のちのシャンパンSで立証)から尻のラインが衣装補正もあるけれど、本当にたくましくみえて映える映える。

ただ不思議だったのは、ありちゃんびいきの私の目線を、ナートゥ・ナートゥのシーン、ライブ配信では手足が長いありちゃんをついつい目で追ってしまったが、生観劇では礼真琴がよそ見させてくれなかった。
女チームがかっさらうと礼真琴に言われていた舞空瞳からの娘役たちの群舞も見事だったけれども、余裕で踊る礼&暁コンビは、体格差がよくお互いをより映えさせているしどちらもことなる光源で発光しておりこれがまた邪魔しあわず、悪くない組み合わせ。

極美慎くん、ほっそい

ご飯食べてる?と余計なことをいいたくなる極美慎くん、今回のスーツ役はどこかカチャっぽかったな。オールバックで細い長身っていう姿が私にカチャを思い出させただけで、何かが似てるということはない…ような、でもかわいい顔してるしねぇ。

あと、美人過ぎると思って気になったジェンヌさんが、ええと~~どのシーンだったか。銀橋の両側に兵士が警備として立ち、銀橋のまんなかに誰かがいたシーン。
ちょうど上手側に座る自分の席の前の方に立ったその兵士役のジェンヌさんがすっごい美人で。うわああ誰だろと思ったけどわからぬ。

あと例の釣りの少年役が座席のすぐ前方で釣りをはじめたんですが、釣り少年は素足でございましたよ。役柄によっては素足なんですよねぇ。冷えない?舞台めっちゃ寒いよね…

パンフからの舞台からの

今回、パンフを買って観劇前にぱらぱらとみていたら、各ジェンヌの写真にひときわいい子が。ポージングやメイク、ヘアアレンジも素敵で、わあ誰だろうと…
そしてその子が出る場面をパンフで確認し観劇したところ、デリーの修理屋でビームに鍋を修繕してもらった母子の母がたぶんそう…その後同じお衣装で各場面に登場する。

民衆はそれぞれきれいなんだけれども全体的に色のトーンが抑えられていたにもかかわらず、この母子役の衣装は、母がマゼンタ、娘が青で、結構華やかに目立ったのよ。
自転車壊れシーンとかでも背後でうろうろしてた。そして間違ってなければこのジェンヌさんが別のリリーという役となってナートゥダンスのシーンで、極美くんに引っ張られてチラッとダンスする…
彩園ひなちゃん。

101期。美人。本公演で卒業ですわーーー!

いいなと思ったときには遅いわね。にしても注目してみていたけれども、素敵なジェンヌさんだった!

ショーの見えかたがぐっと良くなる

蛇のシーンの礼真琴は映像より何倍もよかった。ていうかよすぎた。礼真琴好きってこういう礼真琴がお好きでしょ?うんそう!ていうのを押さえていると思った。私も超好き。

それと、4列目からじっくり観察した、緑のなんかすごい舞空瞳のお衣装だけれども、半分くらいは思った以上に短いスカート丈に視線が持っていかれたのもあって全然構造がわからなかった。

全体の流れを追いかけても、パンフでしっかり各場面をチェックしてからだとより理解が深まって、すごくよくまとまった作品でかなり好きなショーとなった。
ていうかパンフでみる指田先生、きつそうな女。ヅカの演出家の女って全員きつそうだわね。嫌いじゃないよ。

初見映像と違ってすごく好きになったのが、暁千星がオーバーオールっぽいジーンズで出てくるシーン。
あのありちゃんの役は「裏方の青年S」で、出演者である花嫁役(詩ちづる)に片思いしている。花嫁役と花婿役の式の途中、花嫁を奪いに来る恋人役が乱入し、という場面を演じているダンサーたち。裏方の青年Sであるありちゃんは、花嫁役に焦がれているから恋人役の衣装の上着を身に着ければじぶんももしかして… なんていう虚構の場面。
っていう説明をパンフで押さえてから観たからすごくよくなったよね。読んでなかったらいまだにありちゃんが羽織ってた茶のジャケットデザインにきをとられてあまり気にならないシーンのまま終わったかもしれない。

説明読んだらめちゃくちゃよくなるショーってのは難しいかもなとは思う。説明なしで面白くないといけない。とはいえ台詞シーンとか説明が多いショーは重たくなりがち。
私は「パンフを手に、ショーを楽しんで」の加減として指田先生のこれがベストではなかろうが現時点でのベストにはなっているだろうし現体制の星組で上演できている時点で恵まれているわけで、この場面に限らずあのパレードのシーンもね。違和感や不安を覚える村娘の舞空瞳、がであう蛇礼真琴やら、全部より面白さが増してよかったな。

それとこのショーはちっとも説教臭いものはなく本当にテーマを大事に創造されたものなのだとしっかり感じた。

内容に関係ないことだが、この日は友の会公演だったんだけども、極美くんシーンとか、無理やり拍手してくる客が後方に数人だけいて、ちょっと気になった。

好み過ぎる中詰め

ライブ配信時にこれまた、そこまで惚れなかったけれども引っかかっていた中詰め。あらためてみると…めっちゃくちゃよかったね!歌も踊りも。

あの曲はなに、出来が良すぎる、オリジナルじゃないよね、なんだっけ…と観劇後に検索したら。名曲であった。
Phoenix の Lisztomania
www.youtube.com


いや~~これでも、原曲よりこのショーでのアレンジ、日本語訳、振付がびたーっと礼星組にシンデレラフィットしていた。
銀橋のダンスすっごかった。
あれやってる側も絶対ゾクゾクしてたと思うし。また観たい!また観たい!!!

はよ配信してくれんかな(無理か…?たのむ…)

この銀橋での並びのダンスを観ていて、本当にアスリート系のトップコンビに2番手に、ダンスがこんなに強い真ん中3人ていままであったかしら?と奇跡のような巡り合わせの、その充実期を目撃できて、心が震えるようなゾクゾク感を感じた。
私の中の小さな女の子が「私もこうなりたい」と憧れるような舞台。

この日は終演後の挨拶もあったんだけれども、自分のことばでしっかりと、少し長めにご挨拶をしてくれた礼真琴。
愛にあふれる素晴らしい舞台であった。


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花組お披露目公演発表と『一番好きな演目はなに?』

先日、友人との会話で。

「いちばん好きな演目はなに?私はねぇ~、『グランドホテル』かな!」

とたずねられた。

えーと。

即答できなかった。

グランドホテルは私も大好きで、そもそも小説にしろ漫画にしろ舞台にしろ、とにかくやけにやたらに魅力的なのが

・ホテルを舞台にした群像劇
・料理を絡めた物語
・ミステリ要素

この要素たちだと思う。たぶんたいていの人にとってそうなのかなって思う。なんかときめくこれらの要素には私も大好物。

繰り返し観るお気に入りと年に1度も観ないお気に入り

大好きだが観ない作品と、一番好きかといわれるとそうじゃないんだが繰り返し再生する作品てのがある。

大好きだが観ないもので今いちばん最初に出てくるのは『桜嵐記』。大河ドラマなので作品が大きく重くて適当に観るには重いから。

別に一番好きとかじゃないんだけどBGM代わりにもヘビロテする作品は『私立探偵ケイレブ・ハント』。プロローグの流れから探偵事務所での展開から、恋模様に脇役に…なんかすべてが小気味よくて好き。
あと『Victorian Jazz』かな。このときの若手のカレー君が実によかったりする。

ただこれらが、「宝塚の作品で一番すきなもの」としてあげるには何かもっとこう……なにかある気がしてならない。

昔繰り返しリピしたもの

タカラヅカを知って間もなく、なんせ観られる作品が少なかったから限られた作品しか知りえなかったけれども、
『イッツ・ア・ラブ・ストーリー('93年花組))』はよく観たなぁ…大好きだったし今も歌えるし……

「花白蘭」という歌が大好きなんだけれどもこれはあらためて確認したらショーではなく、「紫禁城の落日」の主題歌であった。今もときどき口ずさんじゃう。

こういうのって古い作品に偏るのは思い出補正である。

大型スター、花組トップコンビ

花組は次代もこれぞという大物トップスターにさせようという気合十分の構えでのが続きそうである。
ひとこちゃんは花組に異動した当初…というか割と最近まで、雪感が消えないというか大丈夫?浮いてね?とか勝手なことを思う瞬間もあったくらいに、多分芝居の質というかなんか花組にとって雪組の遺伝子って外国なんだなぁてのが目に見える気がして。

でもなんせひとこちゃんは華のあるスター。花組ジェンヌとはまた違うと感じていたそれはいつの間にやら混じり合い、先日のスカステでの、花組の仲間と一緒にバラエティやってみた番組で真ん中でワイワイやっている様はどう見てもイケチャラ花男であった。

スカパーの無料のアレでたまーーにスカステ視聴が復活するたびに、なかなかやっぱり楽しんじゃう。

空美咲ちゃんには私、明るくってハッピーで元気な女をいっぱい演じて欲しいのよね。シシィより…

花組お披露目公演はオリジナル2本

実にいいですわ…。ワクワクしかない。
何が出てくるか分からないし、記憶に残る柚香光を引き継ぐにあたって、新作二本立てという何もかも新しいですよー!感に全振りというのは、花組新体制に相応しいのではないかしら。

あとこの頃には宙組再始動も本格化していると思うので組替えあるんじゃないかしらねぇ…。

にしてもタニタ

作品紹介長くてなんなのかよく分からないけどファンタジーなんだね?

ラノベ系演出家、またきっと、なんだかんだまあいいんじゃないの感はやってきそう、衣装とポスターは期待できると思うし。


そう。ひとこ&みさきには期待が大きい。私も大好き。まずはプレか。


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ミューのだいもん

ヅカは色々あれど、外部とか一般とか外とか言われる日本のミュージカル演劇界のほうが、闇は広がっていると思う今日この頃。
東宝系も、帝国歌劇団て言いたいくらい帝国劇場で主演を張る役者は限られているし、アンサンブルにしても同じような人が出演している。おまけに男女混合で競うわけで本当に狭き門。

そうした舞台はタカラヅカのように主演が数年で交代するっていう約束はないわけで、ほんと厳しかろうなと思う。ヅカって主演が絶対入れ替わるからある意味親切設計……。
だって井上芳雄のポジションってあと10年以上は変わらないと思うやん(やん?)

そんな帝国劇場トップスターの一人、井上芳雄氏のWOWOWの番組、「芳雄のミュー」に生放送でだいもんが出ていたよ。

だいもん、イザボーを

本公演は終わったのに(終わったから?)出演だったのかな。歌ったのはイザボーの曲であった。公演期間中であれば宣伝…ってことだったろうがなんで?と思ったんだけど、WOWOWでイザボー放送するからだね。楽しみ~。

にしてもやけにすらーりと見えるワインレッドの肩だしドレスが映えること。前髪ぱっつんと相まって、なんだかその初めて見るんだけど違和感のない美しい外見に注目してしまった。

だいもん、リセットする

さらっと「真彩と違って…」という表現でだいもん自身が語っていたのが面白かったのだけれども、だいもんは人見知りするタイプだそうで。
井上芳雄とも20年来の仲で、むしろなじみのある方だと思うのにいまだに

井上「会うとはじめまして感が…なんかすべてリセットされていて」

と全然仲良くなれてないこの二人。いや、井上芳雄さんの妹さんと同期だっただいもんはむしろお友達なんだとばっかり…笑。

だいもん、帰らない

そして意外であり、井上芳雄自身も「なにしてんの?」とツッコんでいた、楽屋に長くいるだいもん。かわゆ。
公演後、楽屋からの退出はだいたいどこも1時間後には全員出て行ってね、っていうことになっているそうで。劇場が。
明日の公演に備えて速攻帰る派の井上芳雄
明日の公演に備えてギリギリまで居残る派のだいもん
なんだそう。
なんかそれぞれそれっぽくていい話だった。

ボディメンテやその日の芝居で気が付いたことをその日のうちに振り返るなどするのに、楽屋で、できるだけまだ自分のなかに残っているうちに…というだいもんは、そういう真面目さというのか、その日のうちに楽屋にいるうちに(出るとリセットされるんだろうな)ってのはもしかしたらタカラヅカ時代から培ってきたものなのかなぁなどと想像したり。

だいもん、そろそろ過去に向かう

今度のコンサートでは、過去を普通に振り返ることにしたという。
観ていてアーなるほどなって思ったのは、タカラヅカから卒業して…という経歴でかつ芸歴20年とかだと、その芸歴の大半がタカラヅカ時代にもかかわらず、退団してしばらくは「前へ前へ」「新たな挑戦」「新しい自分を」という動きになると。これはだいもんだけではなく結構、芸能活動を大幅路線変更するわけでもなく続けるOGはみんなそうなのかなと感じた。

で、そろそろ過去と向き合ってもいいんじゃないかと、今度のコンサートはそういうものだというちょっと肩の力を抜いていくのかな、なんて様子がより魅力的で。
まだまだ引き出しがたくさん…というのか、ちっとも燃え尽きる気配のないだいもんの様子にこちらもわくわくさせられた。

だいもんに会いたい

最後にみたのは前回のドラマチックコンサートであったか。
あのドラマパートは私はウーンだったけれど、前々回、前回と、コンサートでみせるだいもんの表現は確かに変化していって。そのまえのスペロから数えても。
毎度、生歌聴くと途中で一度は滂沱する。

次回のコンサートチケットはとれなかったけれども、観たいなぁまた生で聴きたいなぁとうずうずした。




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ひまりとほのか、みちるとじゅり

キャンキャンうるさい方=野々花ひまり
あざといチアリーダー=小桜ほのか
小柄なワイフ=彩みちる
けなげな片思い=天紫珠李

…私の中の、各娘役が演じるとハマるキャライメージ。演じるキャラ属性(ご本人の性格とか資質とは一切関係ない)がしっくりくるのはこんな感じ。

みんな揃って2とか別格とか

共通するのは、配役や出番において明らかにタマの少ない娘役のなかでも、この4人は比較的目立つポジションを獲得する個性的なメンツであるという点だろうか。

それぞれ雪組星組そして月組の女子たち。観劇のたびにかならず目に付く演者たちだ。

野々花ひまりは「ほんものの魔法使」の役柄が私には苦手過ぎて、そのイメージからキャンキャンうるさいのが似合う子という印象が自分に根付いてしまったが(彼女の役の表現は素晴らしかった)、彼女の印象深い役っていうと、fffの少年ルートヴィヒかな。とても強くて苛烈な台詞があの声質にピタリとはまって印象強かった。
私としては双曲線上のカルテのクラリーチェがめっちゃよかったな。
野々花ひまりが少女漫画的な話のヒロインをやるとちょっと好き嫌いが分かれそうなんだけど、ヒロインのライバルキャラでちょっといじわるなんだけど憎み切れない女みたいなキャラだとめっちゃ好き。

小桜ほのかの一番好きなのは赤と黒のオホホウフフってしてた意地悪仲良し夫婦キャラ。あと圧巻だった1789の妹の印象は強い。
最初の印象はなんだっただろうか。なにかのエトワールだっただろうか。
有沙瞳と並んで歌うま娘役として星組でタイマン張ってる娘役って感じで、モアダンではなんかトップ娘の舞空瞳の方が遠慮してんのかなーとか思ってた。
彼女は本当に何やらせてもうまいって感じでもうちょっと色々な表情も観ていたいのである。

彩みちるは、雪組時代なんかめっちゃいい子いるなぁと応援していた。月組に移ってきて、ちなつさんと組んでのお芝居なんかみていたら咲妃みゆっぽい感じもしてお芝居の人だなぁと。ちまっとした猫系ビジュアルでいて、どうやら人当たりがいいというのか、人間関係の潤滑剤になれるタイプらしく。最初はれいこちゃんの2番目の相手役候補なのかなと思いきや、違いましたねぇ…。
みちるちゃんってドン・ジュアンのマリア役やったんだっけ。結構なカメレオン役者というか、うまい。応天の門での無害なキャからシティーハンターの冴子まで、彼女は与えられた役をよく見せるのがうまいなあと。冴子なんか、みちるちゃんには悪いがぼっきゅんぼんじゃない彼女がどうやってあのデンジャラスクイーンを、と思ったけれどとってもとってもよかった。

で、ここまでが99期。

そう。ひまり&ほのか&みちるは全員99期!この期の首席は我らが美園さくらで、マー!娘役大豊作期なのになんだこの不遇っぷりは。

ふんばる101期

天紫珠李はひとりだけ2期下なんですね。なんだけどこの4人で言うと、一番中途半端な路線ぽい扱いをされてきたのが彼女かと。
一番印象にあがるのがピガールでのミスタンゲット。あそこで海ちゃんも抜いて目立つポジにと思いきや全くそんなことはなく。もっとさかのぼるとチェ・ゲバラという出世作もあったんだし、彼女への期待というか、使われ方がなかなか…。
スカステのダンス教室みたいな番組でも登場していたし、器用に何でもこなすポスト・海乃美月なのかもしれない。

旬の娘役の明日はどっちだ

トップコンビとはまた別に、必要不可欠な彼女たち。彼女たちって、研5以下の下級生路線系娘役とはまた全然違う映りで。
どの組のどの公演をみても、彼女らのポジションは注目する。舞台を面白くしてくれている立役者たちだと思う。それは毎度、トップ娘になるやならざるやで話題にあげられては落とされみたいな、苦しい思いをさせられる子たちであるけれども、そんな話題性を抱えているって意味でも彼女たちはタカラジェンヌの魅力を明確に体現していると思う。

一度、彼女らあつめて8人の女たちみたいな作品やってくれないかなぁ。絶対面白いと思う。



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