隣のヅカは青い

ヅカファン歴は30年ほど。しかし観劇デビゥは2019年から。それほど遠い宝塚についてのブログです。

望海×凪七の副音声感想会話付き壬生義士伝

WOWOWで8月末に放送されていたやつ。
この3連休に視聴。ウン、解説ではなく感想とため息回だったわ、予想通りよ。

壬生義士伝ね…

いい作品だったけれどナゼコレ放送?感がちょっとありましたわね。出来はいいけれど悲しい話だし、コメンタリーを付けるだいもんとカチャさんが作中ほぼ絡まないという……。

あらためて見たけれども、くらーい話だわよね。まあやちゃんの貧乏百姓っぷりが哀れすぎたし。
子供たちが彩みちると彩海せらだったんですねぇ。かわいいし、息子がけなげ過ぎて泣けた。二人はこの頃も上手かったけれども、いまはもう何倍もさらに輝いていますわね。

最初から伏線

望海風斗が、副音声解説がはじまる前から本人も予防線として、素直に白状してましたけれども
「私は見入ってしまう」「正直6年前のことでおぼえていない」
と。素直。

それにニコニコ、決してひとっことも否定的な表現を使わずにあわせていくカチャ。思い返してみると、凪七瑠海という人はたとえツッコミみたいな、ギャグ発言的なノリの発言であっても決して否定表現みたいなものは使いませんね。フェアリーさすがフェアリー。

で、そんなこんなではじまった壬生義士伝の展開をすっかり忘れているだいもんが黙って見入っちゃって、時々「へあああ」「ふあああ」「こんな風だったっけ」「ええーこんな展開だったっけ」といちいち新鮮。

青天のカツラが似合うねってカチャにいわれただいもんが「そうなの!」と全肯定。床山さんにもいつもすごく褒められていたそう。わかるぅ。本当に端正な顔立ちに似合いますわ。

つい見入っちゃう二人、最後泣く

お芝居の展開に二人して、それぞれ違うポイントで泣いちゃって。めっちゃ見入ってますやん、あの、解説……。
解説というよりぽつぽつ感想と思い出話をたまに入れる二人。


この副音声解説シリーズに期待しているのは、この場面ではどこにいたか、とか、どんな風にどこで早着替えしてたんか?とか、そのときいつも誰が助けてくれていた、とかいう裏話だったり、お稽古場の思い出ばなしなど。
相手役や、場面場面にうつる下級生の名前やその子のエピソード、さらには主要な演者との関係性がわかるちょっとした裏話なんかも挟んでくれたら歓喜

なんですが、この二人、お芝居に夢中。

仲良しのふたり

とはいいつつも、ところどころでこの二人じゃないと聞けない話もちらほら。同期って大きい。
副音声解説後の、フリートークでは、カチャがエリザやってた頃の話に触れたりとか。壬生義士伝のお稽古中、ベンチにぴったりくっついて座っていたそうで(みんな通常、荷物を挟んで隣り合って座るのに二人は荷物挟まずピッタリ)、お稽古場で雪組のみんなに「なかよしですね」て言われていたそう。

印象深かったのが、この壬生義士伝でほぼ初めて雪組と組んだカチャさんだったけれども、「カチャさんがいると望海さんが嬉しそう、楽しそう」みたいなこと言われてカチャさんが嬉しかったというエピソード。カチャさん側としては気を遣いますよねぇ、専科として初めての仲間と組む現場。
それが、こんな風に迎え入れられたら嬉しいですねぇ絶対。

フェアリー道をいく

カチャさんは退団6か月ほどでの本収録。退団後は本拠地大劇場周辺を歩くときに、やっぱりちょっと意識したそうで。

現役中は「イヤホンしてはいけない、紙袋持ってはいけない、ビニール袋持ってはいけない、きれいな恰好で、ぴしっと歩く」っていう意識で常に行動していたから~、と話すカチャさんに「フェアリーだねぇ」と優しく突っ込むだいもん。袋くらいはアタシ持ってたかも~~なんて言ってたけれど、色々細かい慣習というのか、心構えがあるんですねやっぱり。

ビニール袋云々ってたぶん、規則とかっていうことではなくどう考えても上級生から下級生に伝わっていく、タカラジェンヌとしての心構えに端を発する話だと思う。
確かに彼女らは街ぐるみで常にみられている存在だから、ものすごく気を遣うんでしょうね。

京都の街で、舞妓さんが頭を結っているときはコンビニにもファーストフードにも寄らない・寄れないってのに近いのかしら、なんてちょっと思った。
ジェンヌさんも目立つからすぐにそれってわかりますものね。特に男役さんは。

退団をきめたとき

だいもんは、退団の記者会見では「2020年をひとつの区切りに考えていた」「壬生義士伝宝塚大劇場での公演中」と話していたけれども、副音声のなかでも「この公演のとき退団決めてた」と触れていた。
カチャさんとの共演が叶ったことも理由のひとつにあったという。同期と舞台に立つことって、初舞台以降、一切なくなってしまうことのひとつになりうるんですよねえ。なるほど…。
笑い涙した仲間と、成長して10年経って充分力がついたところで、バチバチに共演したいっていう思いは当然あるかも。けれど確かに、現役中は難しい。
タカスペくらいしか共演機会がないのってどう考えても少なすぎると思うわやっぱり。

夢は続く

89期卒業生たちは近年では稀有なほど、目立った活躍をみせるOGさんたちが多い。これに続いている95期なのだろう。96期卒業生もすごいと思う。
OGになるとさらに幅はひろがるけれども、仕事の取り合いになる側面もある。
彼女たちの人生は続いていくし、SNS時代、それらが覗き見られる日々となる。このまま何十年といくだろうか?わからないけれど、あらためて、「タカラヅカの同期」の強い絆を感じた副音声解説だった。








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