隣のヅカは青い

ヅカファン歴は30年ほど。しかし観劇デビゥは2019年から。それほど遠い宝塚についてのブログです。

月組、WTTとピガール観劇感想集 その1

ここ数年、仕事が多忙になり平日の調整が難しくなってからは、歌舞伎座に観劇しに行っていない。そうこうするうちにご贔屓の歌舞伎役者が皆彼岸に旅立ってしまった。

それからの観劇といえば、友人の女優さんや声優さんの出演舞台に行くばかりで、思えば、なんの義理もなく観るのはタカラヅカが久しぶりだったんだなぁ。

同じ舞台を何度も観る

ずっと不思議だったのだけれど、たしかに音楽のライブで、Zeppの2Days通うとか、そういうのはあったよ私も。
前置きに歌舞伎を持ち出したのも、過去最高で昼夜(歌舞伎は昼夜で演目も役者も違う)2度ずつ、ひと月に4回くらい通ったのが、過去最高かなぁ。
けれどタカラヅカファンの、東西各二桁当然みたいな通いっぷりとか、そこまで行かずともまあ10回平均みたいな数は「さすがに多過ぎないか?」と……。そこまで行かなくとも7、8回はまあ行きますけどみたいな層が分厚く存在していますよね。

自分なりに通ってみた結果

全然、足りないくらいだったピガール…
通うったって今回私は、東京公演5回という、その筋の人に比べたら通ったうちに入らないんでしょうけど。
でも私としてはこんなに観るなんて、え、大丈夫?飽きない?て心配だったんですよ

毎回、ものすごく新鮮だった

ところがなんということでしょう。全然飽きない。飽きないどころか毎回ほんと、初めて観る感覚で驚きの連続だった。
毎回、同じ競技の別の試合観てる感じ。

演目も恵まれた月組

こんなに楽しく通えたのは、体感5分のWTTと、軽い気持ちで観られるピガールという演目がよかったのと、なにより月組が、素晴らしい個の集合体だからだろうと思う。対オリンピックの観光客を意識して、タカラヅカらしく、大衆向けにして、そして明るく希望に満ちた両作品であった。オリンピック時期の東京公演に月組を充てたのも、月組が5組中最も宝塚らしい陽の気をまとったトップ率いる、各個のレベルの高い組であったからかしら、なんて贔屓目が発動。

ライブ配信からの乖離

初見はムラ千秋楽のライブ配信で、あの時は、特にピガールの役が足りないなあ、とか感じていたのに、やっぱり生観劇は違うなぁとしみじみ。
そして日々、芝居が変化しているのも感じられた。特に気になっていた、レオを演じる暁千星、ありちゃん。
台詞少な過ぎじゃないかって扱いに困惑したけれど、いやはや。細かい感想はまた別に書くとして、とても強い印象を残してくれた。クルクルまわったから、じゃないよ。

月城かなとの活躍と珠城りょうの体力

両作品通して、月城かなとの存在感と活躍ぶりが素晴らしかった。そして全体的にこの作品を可能にしたのが珠城りょうのブレない体幹と体力。特に、あの黒燕尾を踊りきった直後、息も切らさず、汗も流さずメ・マン。
デュエダンの終わりでようやく額から汗が流れる。
この演目この構成この公演が実現できたのは、現月組、珠城りょうだけであると確信した。

楽しい娯楽

世の中がどれほど変わろうと、タカラヅカはここにこうしてキラキラと夢夢しく存在していますよと、そう伝えてくる公演であった。
劇場ロビーでマシンガントークを繰り広げる常連客たち、どうしても今食べないといけないの?と聞きたくなる、サンドイッチを頬張らないと気が済まない観客たちに対し、月組一同の覚悟と気合いが全く衰えず強く強く息づいている舞台であった。

千秋楽まであと少し。どうか最後まで無事幕が開き、幕が降りることを願っている。
自分の観劇納めは数日前であったが、こんなに寂しくなるとは思ってもいなかった。
今まで、何があろうと手を出すまい、と心に誓い、あの念願の雪組公演観劇の際でもスルーした舞台写真、このWTT&ピガールでついに購入してしまった。
嗚呼なんてこった。

この観劇体験で私の中である劇的な変化があったし、あらためて、タカラヅカのファンになった。素晴らしい2020年の年末となった。

長くなったので個別の感想はまた別に…



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