2017年のバウ公演「燃ゆる風」七海ひろき主演、真彩希帆がヒロインを務めた作品の、副音声付放送を観た。
これは有観客イベントだったもので、観客と一緒に映像を観ながらの副音声収録。
副音声なのに黙っちゃうパターンもときどきあるけれど、この2人、お客さんの前ということもありずーっとしゃべりっぱなしで、見応えのある副音声放送であった。
公演時の裏話や出演者とのエピソードやらを話してもらえるのがこの、WOWOWタカラヅカ 副音声シリーズのいいところなので、ずっと喋りながら次々といろんなエピが出てくるひろきお兄様と真彩ちゃんの陽キャラコンビ、よかったわ。
わかーい!
ご本人のおふたりが若いって笑っているのが可愛らしかった。
七海ひろきの登場シーンで、視聴者のこっちは「若い男役姿…!かわい!」と思ったのにそこはスルーし真彩ちゃん登場時にお二人が「若い!頬が丸い!今はシュッとしちゃって」とケラケラ笑っていて。
なんかきょうだい味のあるコンビ…。
七海ひろきの自然さ
彼女は近年、初のというくらい(の世間の受け止め方で)、男役姿をそのまま自然に継続して話題になった元男役OG。なんだけれど、いつも感じることに七海ひろきの醸しだすものは柔らかくて自然な優しさがあり、決して現役男役ジェンヌのそれとは異なる雰囲気で。
それが包容力っていうのかわからないけれど、副音声トークででてきた相手へのびっくりエピソードで
七海「(真彩ちゃんは)竹を割ったような性格というのはこういうことかというような…、お稽古の終わり夜遅くに『送っていきましょうか』と言われたのは(真彩ちゃんが)はじめてで(笑)」
真彩「(大笑い)主演さんを無事お送りするところまでやらねば(お守りせねば)と思って」
というのが飛び出てきてなんか、っぽいなぁと。
星組だったのよね
この燃ゆる風は、星組なのよね。
真彩「天華えまがね、ガン泣きしている私を抱っこしてぐるぐるしてる写真がある」
なんて言われるとハッとする。
現役の98期生の男役はいまジェンヌ人生の岐路に立っている。
一方で娘役であった真彩希帆はもうとっくに卒業していて。同期最後の娘役、有沙瞳も卒業が決まったし。
同じタカラジェンヌ人生なのに、男役と娘役はこうも流れる時間が違う。
影コーラス組
この頃、真彩希帆と小桜ほのか、そして天彩峰里の3人は影コーラスが多くてしょっちゅう影コボックスで一緒になったから仲良かったという。
うーん。
歌唱力めちゃ強い影コ3人娘。
気がつかないうちにこの3人のハーモニーをずっと聴いていたのだな。
好感度があがるしかない
七海ひろきはこの副音声のなかで、何度相手役であった真彩ちゃんを褒めちぎったかというくらいベタ褒めで紳士。
「さぶろうたのさぁ、(天華)えまちゃんのさぁ、お芝居がすきでさぁ」
とかも、星組ィ〜〜!てなった。
こうしてこの時代の作品を当人たちの副音声で観てみると、そういや真彩ちゃんは花組から異動して若手時代は星組っ子だったのだなぁと…今更あらためしみじみと。
まりんさん愛され
悠真倫の「城もち大名じゃあ!」と歌い跳ねるシーンについて
七海「私その振付の日(稽古場に)入ってない日で、次のときまりんさんが『カイちゃんね〜観たらね〜すごいって思うよ〜めっちゃ踊ってるから〜』て(そんなまりんさんが可愛いエピソード)」
真彩「そんな踊ってない(笑)あっでもすごい動いて(映像ではお姫様抱っこしてぐるぐるしてるまりんさん)」
こうして後輩に慕われる専科さんエピソードっていくら聴いても飽きない。
ベタ
ゲホゲホ咳き込む→手拭いで口元を拭う→手拭いに血
がベタすぎて七海ひろき「(演出の鈴木)先生、こんなにベタでいいんですか」「いいんだ!」
には笑った。
この演目、歴史好きでなくとも割と知っている戦国時代の有名人だらけで構成された有名エピソードを土台にしているし、わかりやすいが大事だよね大衆娯楽、に沿った、愛すべき演目よね。